日本人に遺したい国語 101歳最後の授業

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  • 幻冬舎 (2013年11月27日発売)
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感想 : 16
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本書は「文庫本1冊を3年間かけて読む」という異例の授業をした、
橋本武先生の思考法が詰まっている一冊である。
なぜそのような授業をしたのか。
そこには先生の101年間の生き方、そして熱い想いが込められていた。

その根底にある考えが「追体験」だ。
人間の人生は限られている。
そのため読書を通じ、他人の人生を追体験することで、
人間性を豊かにしようと先生は考えたのだ。
いろいろな人生観や価値観に触れることで、
自分の人生は豊かになっていく。

さらに面白いと感じた点が、橋本先生のスタンスだ。
「興味に忠実になる」「腑に落ちるまで追及する」「まずは行動する」
これを101歳になってもできる人間を他に知っているだろうか。
堀江氏の「多動力」につながる部分も多いかと思われる。
101歳の人間に出来て、私達にできないわけがない。
橋本先生のように、興味に沿って行動する人が一人でも増えることを願いたい。

橋本先生の授業内容は「奇跡の教室」という著書に掲載されているため、ぜひ一度手に取っていただきたい。

本書は最後「生まれ変わってもう一度授業がしたい」の一言で締めくくる。
今の社会で上記のようなセリフが言える人間が、どれだけいるのだろうか。
私も橋本先生のように「好きなことにありったけの情熱を注ぐ」生き方を目指し、日々行動していこう。
そう心から思えた一冊だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月15日
読了日 : 2014年1月1日
本棚登録日 : 2013年12月23日

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