- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344030138
感想・レビュー・書評
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「嫌われる勇気」の著者が子育てを語る一冊。評価が Amazon とブクログで割れていますがわたしはブクログよりで、思ったほどアドラーの言葉が出てこなかったという印象です。また著者は教育者や保育の専門家ではないので具体的な声掛け方法はそんなにでてきません。声がけが知りたい方は島村華子さんの本がオススメです。正直内容もかぶるところが多いです(わたしの本棚に入っています)
●子供は親がコントロールするものではない
これは多くの親にとって理解と覚悟が必要なこと。親がコントロールできないからこそ子どもは親の思い通りに育たない。子供が生まれた時に「こんな風になってほしい」と希望を持って名前をつけましたが勉強するかやどう行動するか親が完全に誘導することはできないのです。全てがうまくいって素晴らしい大学に入れたとしても子どもが幸せな人生を歩めるか約束できないということは自分の周りを見ても思い当たる節があるのではないでしょうか。
●怒ったりほめたりして子供を動かすと自分から動ける人間ではなくなる
それは親の注目を集めたり褒められるためにしか行動しなくなるからとのこと。しかしそれ以外の方法で忍耐強く子供の気持ちが落ち着くのを待つというのは親からしたら本当にストレスだと思います。親からしたら「修行」という言葉がぴったりです。子育ての難しさに逃げたくなる人が出るのも理解でき、周囲のサポートが絶対に必要だと再認識させられました。
●具体的な声掛けが知りたい方は合わないかも
本書では具体的な声がけの例はでてきません。そのためぼんやりした印象を持ちました。もしかしたら抽象的な表現の理解が得意だといわれる男性なら腑に落ちるかもしれません。子どもと関わる時間が長い方は具体的な声掛け方法が知りたいと思います。なぜなら、今すぐに子の問題に対応したいから。その意味ではちょっと消化不良でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
連載記事をまとめたものということで、読みやすいが、同じ表現が繰り返し出てくるので本として読んでいると冗長さが否めない。
アドラー心理学の引用は少なく(物足りなく)感じた。自分にとっては、アドラー心理学の入門書の方があっていたかもしれない。 -
参考にする点
・怒ることは百害あって一利なし。
・怒ることは子供の自尊心を失う行為。
・大人と同じ様に対等な人間として扱う。
個人的に共感しなかった点。
・長所に光を当てれば闇は消すことができる。(闇はあって良いものだと思うから。)
・子どもは勉強しないことで親からの注目を得ようとしている。(親が怖すぎて怒られる前に勉強しなければという強迫観念に近いようなものを持ってしまう子どももいる、ちなみに私自身。) -
■ Before(本の選定理由)
「嫌われる勇気」は以前読んだ。
それを子育てに応用?どういうことだろう。
■ 気づき
子供に指示をするのは対等な立場でなく支配しようとしているから。テストの点数にせよ、頑張ったねでは無く、プロセスを褒めたり望ましい行為にお礼を言ったり個の人間として扱おう、という趣旨。
■ Todo
納得できるところと、綺麗事だなと思うところがあった。ただ、結果を褒めてそこにインセンティブを与えるような子育ては、止めようと思った。 -
やけにこどもの勉強に関する内容が多いと思ったら、一番最後でわかったのは、中学受験情報誌に連載していたものを本にしたものだということ。それで納得。他の岸見先生の本とかいている内容は同じ。子育て全般に関することなら、他の本の方がよいと思う。
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- 勉強する事は、将来、他の人に貢献するためのもの。
- 結果ではなく、過程に注目する言葉をかけること。
子育ては会社における部下育成に通じる。様々なテクニックがあり、実践的に使えそう。 -
とても理に適った内容です。叱ってはいけない、ほめてもいけない「勉強しないわが子」親はどうすべき?の答えが書かれています。そう、勉強は子どもの課題なんです。そんな課題の切り分けが必要で、人の課題に土足で踏み込んではならない訳ですね。
そして子どもと言えども、人間に上下関係と言う序列を設けてはいけない旨も書かれています。そんな巷で何気に良いと思われている事に、アドラー心理学に起因しているものが意外に多いのかもしれません。
叱って育てる派、褒めて育てる派、アメとムチを使い分ける派、全てアドラー心理学には反しています。深く知りたい方、納得の行かない方は必読かもしれません。 -
【無意識に子どもを「下」に見ていないか?】
「嫌われる勇気」の岸見氏の子育てに関するアドラー心理学の視点からのアドバイス集です。
本書全体を通して流れるテーマは、「子どもを大人の下に見ず、対等な関係として向き合おう」というものです。子どもを褒めたり叱ったりして評価するのではなく、子ども自身の意思や能力を認め、親の都合や感情で介入するのをやめて、子どもの存在を信頼し尊重することが、子の自立・自己肯定を育てるための良いアプローチである、と述べられています。
読んでいて、7つの習慣の著者のインサイド・アウトのアプローチの例えを思い出しました。著者の息子の泣き虫で意気地なしの原因が、著者自身の過干渉(親自身が息子は弱いという意識に捕らわれて過保護になっていた)だと気づき、意識的に親が介入しないようにして見守ることで、子どもの自信がメキメキ回復した、という話です。
また、「勉強しなさい」と叱るより、「学ぶことは面白い!楽しいんだ!」と思えるきっかけをつくることが大切、という点は、小さい子を持つ親としては本当にそうありたいな、と思わされます。前述の褒めない・叱らないことや「課題の分離」を親子感にも適用することなど、理想的にはそうできれば素晴らしいと思う反面、実践には相当に「親の側の鍛錬・根気」が求められるな、と感じました。
なお他のレビュワーの方も書かれていますが、「嫌われる勇気」を読まれた方なら、同書を子育てに適用すると?と自身に問いかけさえすれば、この本の内容とほぼ一致すると思います。アドラーが全く初めての方には、大変新鮮な示唆でしょう。
あと、この本は親の在り方、子どもとの人格的な接し方について考えさせる概念的な本ですので、具体的なノウハウを知りたい方には少し物足りないかもしれません。たとえ褒めなくても支援するためのコミュニケーションは必要なので、その辺りについてもう少し具体的な言及があればより良かったな、という印象でした。自分で考える、ということを促されているのかも知れませんが。 -
【この本を選んだ理由】
子育てにあたり、ついつい感情的になり怒ってしまうから
【内容】
アドラー心理学を子育てに応用した内容。叱らず、褒めない、という中間のなんとも難しい立ち位置を推奨している。子供と対等な関係を心掛け、対話することが重要とのこと。
【感想】
子育ての正解が分からず色々読んでいる中でも今回の本は言いたいことは分かるが、難しい部分も多く感じた。
勉強しなさい→勉強しなくても大丈夫?、に置き換えるなどある程度会話ができる年齢であれば為になると思った。