一〇五歳、死ねないのも困るのよ

著者 :
  • 幻冬舎
3.20
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本棚登録 : 89
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031883

作品紹介・あらすじ

生涯現役、一人暮らしを貫く希代の美術家、後世へのメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  •  ①客観的には明日死んでもおかしくないと思っている一方で、主観的にはまだ大丈夫だろうと思っている ②人生は自分以外の外界(自然、人、社会など)との付き合い。外界とは積極的につき合う ③いくら長く生きても、生きることに息詰まるなんてことはない ④老いると、心が、目に見えないものを求めている ⑤野暮なことをするもんじゃないよ。篠田桃紅「105歳、死ねないのも困るのよ」、2017.10発行。

  • ポリシーやガッチリした信念がある人かと思ったら逆で、とてもフラットな人。でも自分の足でしっかり立っている。「縁なき衆生は度し難し」は、人間関係の塩梅を汲んでていい言葉だな。この人の本を読んでいると、100歳オーバーまで長生きして「死ねないのも困るのよ」って言ってみたくなる

  • 先日亡くなられたので、手に取りました。
    この方の作品についてはあまり知りませんが、考え方や生き方が格好いいと思います。
    個人的に尊敬しているターシャチューダさんやフジコヘミングさんと同じものを感じました。

  • 『一〇三歳になってわかったこと&ひとりで生きる作法』に続く、篠田桃紅氏のエッセイ。現在105歳の篠田氏が、年齢との付き合い方や幸福な人生の過ごし方、芸術との向き合い方についてなど、幅広い分野について語ります
    【もくじ】 第一章 歳と折り合って生きる
    ●楽観的に生きる ●老いも若きも、それなりにいい
    ●目に見えないものを求めている
    ●人間ってこういうもの ほか
    第二章 幸福な一生になりえる ●生きていく力は授かっている ●多くを持たないことの幸せ ●幸福はあなたの自覚しだい ●風はみんなに同じようにふいている ほか
    第三章 やれるだけのことはやる ●「玄」は人生の始めで終わり ●期待して生きている ●自分はなにをしたいのか考えるべき ●最後まで自分の足で歩く ほか
    第四章 心の持ちかたを見直す ●人生の本分が大事
    ●きものは謙虚、洋服は尊大
    ●もっと自分たちで生み出す努力を
    ●なにげない生活のなかに芸術はある ほか

  • もっと色んなこと知って 
    色んな芸術を見て読んで聞いて 
    豊かに生きていきたい 
    また読もう

  • 105歳の死生観。楽観的な自分に心を置いて平然と生きる。「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」(兼好法師、徒然草)。若かった時も年老いてからもどちらもそれなりにいい。文学や絵など芸術は私たちに喜びや悲しみなどの影響をもたらしてくれる。芸術が心に宿ることで、心の遊び方はずっと広まり、深まる。豊かな時間を過ごすことができる。幸せな晩年の過ごし方は人から教えてもらうのではなく自分で見つける。多くを持たないことの幸せ。そよ風に吹かれるだけで、なんて恵まれているのだろうと感じることのできる幸せ。

  • 2018/5/4

  • 105歳の桃紅さんは、禅宗の僧侶のように全てを達観していて、ページをめくる度に、頷く文章が目にはいる。

    生きていく力は授かっている。
    自分を肯定して幸せを得る。
    大事なのは独立自尊。学びを自分のものにする。
    幸福感は出会いです。ありがたい瞬間です。あなたがどう自覚するかで幸福な一生になる。
    いい思い出になるように工夫する。そうすれば人生の終わりまでも豊かにしてくれる。
    自分に信を置いたら、それを信じて生きる。

    「運命は性格の中にある」....芥川龍之介の名言。

  • ・禅宗の考え方「生まれてきたことをあきらめる。(いつか)死んでしまうことをあきらめる。
    そう考えてみると、それほど怒りの感情がおこらなくてすむ。
    ・いくら美味しいと言われている所に言ってご飯を食べたら幸せかというと、そうでない時もあって、行く前にお腹を壊して、おいしさがあんまり感じられなかった時とか、次の日、胃が痛くなるような仕事の締切がある時とか。
    ・良い道具があると自然と“良いものをつくろう”という気持ちにひかれることがある。

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著者プロフィール

美術家

「2021年 『朱泥抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田桃紅の作品

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