折口信夫「まれびと」の発見 おもてなしの日本文化はどこから来たのか?

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344039551

作品紹介・あらすじ

温故知新、それは歴史を知ること
まれびと、姿の見えない神さま、ご先祖さまを知ることが、自らの足元を見つめることになる

折口信夫没後70年――今読みたい教養の書
古典学者、民俗学者、歌人として全国を旅し、
日本人の魂のありようを見つめ直した知の巨人

【目次】

第一章 神と人との関係こそ文化だ
・他界への憧れ
・日本の踊りは宗教のみなもと
・「やしろ」とは何か ほか

第二章 いのちのみちしるべ
・「たま」と「たましい」
・魂と肉体
・「消える言葉」と「残す言葉」と ほか

第三章 男と女とお客さま
・お客さんが文化をつくる
・「いはふ」
・神と神の嫁 ほか

第四章 精霊との対決
・「もののけ」とは何か?
・「たたり」は神さまのデモ
・かっぱ ほか

第五章 年中行事があるからこそ
・ひな祭りと人形
・魂とお正月
・月見になぜ花を供えるのか ほか

第六章 歌と語りと日本人
・「かたり」と「うた」と
・日本の恋歌の特徴
・俳句と短歌の違い ほか

第七章 日本の芸能のかたち
・ものまね
・「かぶき」とは何か
・隠者文学 ほか

第八章 折口信夫が目指したもの
・民俗学の目的
・万葉びと
・もうこれ以上、日本を悪くしてはならぬ ほか

感想・レビュー・書評

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  • 守るべき「日本人の心」 『折口信夫「まれびと」の発見』著者・上野誠さんに聞く - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/article/20220511-UCQ4FNXL6VODZICRDKDPYEMN64/

    <訪問>「折口信夫『まれびと』の発見」を書いた 上野誠(うえの・まこと)さん:北海道新聞 どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/681174?rct=s_books

    折口信夫「まれびと」の発見 おもてなしの日本文化はどこから来たのか? | 株式会社 幻冬舎
    https://www.gentosha.co.jp/book/b14301.html

  • 「折口信夫は〜を重視しました」のような断片的な情報ばかりで、一つ一つの章が大変短く、消化不良のまま話があちこちに飛ぶため読みにくかった。

  • 武蔵野大学図書館OPACへ⇒https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000236844

  • 折口信夫(おりくちしのぶ)1887-1953 国文学者、民俗学者、歌人、詩人。大阪府木津生まれ、國學院大學卒、國學院大學教授、慶應義塾大学教授、日本人の魂の研究、日本文化研究。「古代研究」「口訳万葉集」「死者の書」「海やまのあひだ」

    神は他界からやってくる、目印に山鉾や山車や高い竿。外来の年中行事が日本に根づく際には日本独自の習俗と結びつく。踊りと宗教、盆踊り。ねぎらう、神様をねぎらう、願う、収穫のお祭りは感謝と来年の豊作の願い。家の神、地域の神、氏の神、祖先神などの神々が共存。やしろ、しろ=何かを行うためにあらかじめ確保されている特定の空間。神様の言葉を正しく伝える、言霊信仰。他界からやってくる神はときに幼子の形をとる、竹取物語や桃太郎、他界からやってきてやがて他界へ戻る。貴種漂流譚、尊い生まれだが苦難の旅、源氏物語。国魂、その地域地域の神様、ヲスクニ。天皇、天つ神の言葉を伝える人、ミコトモチ。意味のないもの、無駄なものこそいのちのみちしるべ。たまとたましい、球形。恋、招魂。霊魂は分配できる、宮廷において分霊を臣下がいただく、臣下から霊を献上する。采女=地方豪族の娘で下級女官、舎人=雑用係、刀自=その家を統治する女性。遊ぶ、詩歌管弦の遊び、舞踊、殯、遊部。ほがい、祝福する、ことほぐ、ほがいびと。国=自分の住んでいる地域以外の場所、他氏の国、しま=宮廷が直接治めているところ、自分の勢力範囲、みやけ、しきしま。古代の上流階級においては最初は年上の女性と結婚した。お客さんをもてなす、まれびと、おもてなし、芸道が生まれる、お茶、お花。まれびと、珍しい客、神様、晴れの日、異郷からやってくる。一つの形は、簑笠を着たまま家に入る、通常は礼儀違反で塩をまくがまれびとの場合は受け入れる。まれびとをもてなす、神の嫁、一夜妻。遊女の宗教性。琵琶法師、説経節語り、巡遊伶人、ほがいびと、客、長居しない。もの、もののけ、たたり、精霊、かっぱ、道の神、さえの神、塞の神、鬼、招かれざる客、まつろわぬもの。年中行事、花。お盆、生みたま、死にみたま、魂祭。せち、神様に捧げたものをいただく。ひな祭り、流し雛。まつりごと、なおらえ。かたりとうた。替え歌。日本の恋歌、多くの人に聞かせる、恋は集団や共同体の関心事、万葉集。相聞と挽歌は同じところから発生。歌人の始まりが柿本人麻呂、有名な歌は人麻呂がつくったとされた。うたとふり、うたの献上。歌を奉る、服属する、防人の歌、歌会始め、共同体を作る。歌と語り、氏族が伝えた自慢話、古事記、日本書紀。神楽、鎮魂法、ものまね、もどく。宮廷は市のようなもの、市の歌垣。連歌は掛け合いの文学。相撲は芸能。無頼の徒の芸術。歌舞伎、善人と悪人、歩く芸、隠者。

  • 國學院大學 文学部 日本文学科 教授

    ※國學院大學図書館
     所蔵なし

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著者プロフィール

奈良大学文学部教授。著書『万葉文化論』(ミネルヴァ書房・2019)、論文「讃酒歌十三首の示す死生観—『荘子』『列子』と分命論—」(『萬葉集研究』第36集・塙書房・2016)など。

「2019年 『万葉をヨム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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