死にぞこないの青 (幻冬舎文庫 お 10-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 11569
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344401631

感想・レビュー・書評

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  • 乙一さんの本、ゆっくり読むつもりで買ったけど面白すぎてページを進めてすぐに読み終わった。
    死にぞこないの青、胸に残る憂いと薄暗い感情。でも嫌じゃない。

  • 私は反骨精神で生きているので、序盤されるがままの主人公をもどかしく思う気持ちが強くありました。『アルジャーノンに花束を』を読んでいるときと同じ感覚です。
    フィクションに現実を持ちこむのは好まないのですが、先生のやりくちは現実的によくあるし、うまかったと思います。理科室や家庭科室の件で見られるような、先生の愚かな若さも妙に現実的でした。もう少しばかな子供を標的にしておけば、先生は一年間うまくやっただろうし、そんなものは小説にならないのだと思います。
    スッキリする結末ではありませんでしたが、あれでよかったと私は安堵しております。
    ところで本のあらすじでは「飼育係」とありますが、これは本文に即して「生き物係」ではダメだったのでしょうか? やや気になります。

  • どうして人はいじめをしてしまうのか、という問いと、自身が加害者にならないための心の持ち方の様なものを描いてくれている。

    暗いお話かと思いましたが、最終的にはスッキリとするお話でした。

    共通の敵や差別する対象を生み出すことで安心感を得る、というのは今の世の中でも起きてしまっていることだと思う。

  • 内容紹介
    飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現われた

  • こんなにも胸糞悪いのに、読んでよかったと思った小説は初めてです。
    乙一さんはすごい。

  • さらっと読めて、背筋が凍る。そんな一冊。毎回思うのだけれど、乙一さんは多彩です。特に、サイコスリラー的なストーリーがピカイチと個人的には思ってます。

  • 乙一さんの本はなんか背筋をぞっとさせるようなものがあるよな…
    でもこの主人公のマサオくんは自分よりよっぽど人間が出来ててすごいなと思ったり。私が同じ状況になったら全然そんな風に思えないだろな。

  • お礼を言えるようになったり、初対面の人と話せるようになったり。悪い部分に対しても真っ正面から向き合う姿勢を持っていたからかもしれない。

  • 乙一の本は先が気になってどんどんページを捲ってしまう。
    今回は人間的な怖さだった。
    ラストは救いがあってよかった。

    周りの目が気になり、弱者(マサオ)を追い詰めることで自分の地位を保っていた羽田先生。だんだん自分の行動が手に負えなくなり、逆にマサオに追い詰められていく。

    自分自身を表現できないふたりのわちゃわちゃしたストーリーを、まっすぐな女性教師がラスト4ページで「自分は自分でいいじゃん」って締めたお話。

  • こっっっわ…
    第4章まで、たぶん読んでる私の顔は不安と恐怖の顔だったろうな〜という感じ
    アオの顔を想像できてしまって本当マジ夢に出てきそうなレベル 無理 でも思ったような後味最悪なラストじゃなくてちょっとスッとした( ˘ω˘ )

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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