新・探偵物語 (幻冬舎文庫 こ 6-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344401655

感想・レビュー・書評

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  • これぞハードボイルド。翻訳で手慣れたタッチで、工藤俊作がアメリカで体を張って活躍する。「マルタの鷹」などを踏まえたネタや落ちがありそうだが気が付けられない。

  • シリーズを通して格好いい男の生きざまを描いたミステリ。いや、この作品はミステリというより冒険小説と捉えた方がいいかもしれない。カーチェイスあり銃撃あり、人もたくさん死ぬ。緊張感のなかで動き回る工藤俊作(S・クドー)。彼も少し年齢を重ね、無茶なことはしない代わりに段取りというか、身の流し方がスマートになった。キャラクターの魅力が薄れたわけではなく、大人の格好よさが熟成した感じだ。現在でこのような作品にもっと日が当たるといいなと思う。テレビドラマではもはや許されない表現が多々ありそうなので、せめて映画で復活してくれと切に願う。男が弱くなったこんな時代だからこそ、ハードボイルドは新鮮なものと受け入れられるような気がするのだが、どうでしょうかね。

  • 出版社/著者からの内容紹介
    LA郊外、さびれた海岸沿いの裏通り、潮の香りが漂い、波の音が聴こえる小さな借家に工藤俊作は誰にも知られずに日本を去り、そこで堕ちるように生きていた。そんな彼のもとにひとりの日系人女性がやってくる。「わたしを一週間守ってくれませんか」と女は言った。それが酷薄な事件の始まりだった。待望の新シリーズ第一巻!

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著者プロフィール

1936年岐阜県生まれ。早稲田大学英文科卒。ワセダ・ミステリクラブ以来のミステリーファンで、特にアメリカ・ハードボイルド・ミステリーの紹介・評論・翻訳では第一人者。松田優作『探偵物語』の原案で有名。著書に『パパイラスの舟』『私のハードボイルド』(推理作家協会評論賞)など。2015年12月没。

「2017年 『文庫 ファミリー下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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