- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344401808
作品紹介・あらすじ
ある日、アパートの一室で腐乱死体となって発見された兄の死臭を嗅いで以来、朝倉ユキは死臭を嗅ぎ分けられるようになった。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか。そして自分は狂ってしまったのか。悩んだ末に、ユキはかつての指導教授であるカウンセラーのもとを訪ねるが…。彗星のごとく出現し、各界に衝撃を与えた小説デビュー作。
感想・レビュー・書評
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奇妙な世界に入り込んだような世界観。描写が妙にリアルで不気味が魅力的。
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今は、平常心で読む自信がないので、登録のみ
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のめり込むように読んでしまいました。
「心理学、宗教、スピリチュアル、何を使っても構わないから自分の心を救いなさい」というメッセージングを感じました。
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すすめてくださる方があって、読んでみました。私自身はこういう世界に親和性が低いようなので、逆に安心できました。
昔みた、「エウレカ7」というアニメを思い出しました。
あちらは綺麗にまとめてあるけれども、田口ランディさんはわざと生理的不快感を刺激しようと企図しているように感じました。
感情的な文章と、論理的な文章、二つを使い分ける技術はすばらしいと思います。
あと、すごく自分を愛してほしい、と思っているんだなあということが伝わりました。
他人に対する共感性の高さや感情のコントロール不能?、家族の不全などが、あちらの世界への親和性の高さと本当に関連があるのかどうか、という点にはちょっと疑問が残ります。 -
内容紹介
ある日、アパートの一室で腐乱死体となって発見された兄の死臭を嗅いで以来、朝倉ユキは死臭を嗅ぎ分けられるようになった。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか。 -
田口ランディが女性と知らずに読んだ。ショッキングな描写も出てきて、確かに話題性はあると思う。
コンセントというのは、自我のあちらの世界とこちらの現実をつなぐ概念として描かれている。孤独死した兄がどうして死んだのか探ろうとする妹。何が正常で何が異常かがあいまいだが、この妹も病んでいて、相談していた心理学の教授や精神科医と関係を持ってしまう。そのうち、自分自身もトランス状態を体験し、その世界にはまっていく。
ラストがチープで残念。唖然という感じ。 -
ところどころの表現が印象的でした。
特にトランス状態になるところ、あーなるほどね。
でも、映画かアニメ等で見たような感じでもある。
兄の死をあんなに追っていても結局なんだか浅い理由だな~。
もっと深くどろどろなほうが、全体のバランスに合ったような。
印象的な描写がリズム良く出てくるから読みやすいけど、
アンバランスにも感じる話でした。
コンセントを使うのはイメージしやすいです。
話ではなく自伝みたいにも感じました。 -
初の田口ランディ♪
衝撃!!
小説の中にズルズルと引き込まれて、色んな色の映像を匂い付きで見せられた感じ。読みながら、時々吐きそうな感覚に陥ったのは初めて。
生きることをやめ餓死した兄。その理由を知るために奔走する妹のユキ。しかし、ユキもまた狂っていきそうになる過程で、コンセントの存在に気付く…。
心理学と精神世界に興味があったので、専門用語(シャーマン、ユタ等)もすんなり頭に入って来ました。薄々感じていたけど、精神世界とセックスって切り離せないのね。
この小説に散りばめられている言葉達が魅力的。
やっぱり一番は、「感応=官能」。