女王の百年密室: GOD SAVE THE QUEEN (幻冬舎文庫 も 3-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 459
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (606ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344403765

作品紹介・あらすじ

美しい女王が統治する幸福で豊かな楽園のような国だった。そんな不満も恨みもあるはずない世界で空前の殺人事件が起こった。「女王の塔」の中で殺されていたのは王子。完全なる密室での、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために…?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、楽園の住民たちはみな「殺人」の存在さえ認めない。

感想・レビュー・書評

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  • 美しい女王が統治する幸福で豊かな楽園のような国だった。そんな不満も恨みもあるはずない世界で空前の殺人事件が起こった。「女王の塔」の中で殺されていたのは王子。完全なる密室での、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために……? 僕とバートナのロイディは推理を開始する。しかし、楽園の住民たちはみな「殺人」の存在さえ認めない。

  • 3

  • 未来なんだけど、未来にしては時代に取り残されているという少し複雑な街を舞台にした不思議な作品。
    貧富の差がなく、犯罪も更には死もないというある意味では完璧な実験都市の実態と、そこに迷い込んだ1人の人間と相棒のロボット。
    シリーズ化しているようですが、続きを読んでみなければ一体何を表現したい作品なのか現時点では難し過ぎて分かりません。

  • 百年シリーズの第一作。百年後の世界が舞台となっているSF推理小説。最後に全ての謎が明らかになるが、それまでに作者のミスリードに引っかからずに読めるかどうか。私は見事に引っかかってしまった。犯行の動機以外の謎も解決されるので、読了した後の解放感は気持ちいい物だと感じられる。

  • ゆっくり読み進めるつもりが結局1晩で。S&M、V、Gを軸に読み進めていただけに、今回はファンタジィ色の強い、SFもののように感じた。確かに殺人事件は起こり、密室の謎もあるのだが、物語の本質はそこにないし、そもそも本質の捉え方が現代と異なるという設定だ。こんな作品も生み出せるのかと、ますます感服した次第である。森博嗣作品の素晴らしさはその奥行きの広さ。いわゆる理系ミステリはほんの一端で、実はもっと大局的に見た物語を書いているし、今回もSFのフィルタを通して独自の思想を打ち出している。「あってはならないことは、あるはずがないことではないんだ」というVシリーズの台詞にある、そんな世界観を堂々と書き綴ってくれた。

  • 感想を書きがたいが、一気読みしてしまった。
    ミチルとマノ、ミチルとロイディ、女王、マイカそれぞれが、同じようで違うような、重なるようで重ならないような、不思議な感じ。
    ミステリ部分はおまけで、ファンタジーとして読んだ方が面白いかも

  • 近未来ミステリーファンタジー。ミステリー部分のトリックは大したこと無い。筋立てで読者を騙す構成がちょっと面白い。ファンタジーとしては世界観が少し弱い。SFとまでは言えないし中途半端。文章は読みやすいし行数稼ぎでスカスカのページが多いので厚さの割にすぐ読んでしまう。

  • 世界観は特殊ですが、案外入りこみやすい。

    ミチルの危うさや不安定さが好きになれるかで評価が分かれそうですね。

  • どこから転がり出してきたのか、手元にあったので読んでしまった。シリーズでない森作品もあるんだな……と思ったが、あとがきを読むと続編もあるとか。
    森作品の感想を書くのはいやだ。全部読んだのはSMシリーズだけで、ほかのシリーズはまだコンプリートしていないが(ブック・オフに置いていないから……)、森作品について語ろうと思ったら、森語を話せるようにならないといけない。ユーモアのない僕には無理な相談だ。
    森作品を読んだことのない人に向けてこの本を紹介しようと思ったら、結構いける。この作品はそういう意味では他のに比べてウケがいいと思う。次のような説明で伝わるだろうか。つまり、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドの半かけに、攻殻機動隊のDOSを足したようなもの。うーん、めちゃくちゃ面白そう。

    それにしても……いや、もうこれ以上言うのやめよう。森ワールド的な手法が散りばめられてるなぁ。とりあえず、それだけ。

  • 何故、何故それを言うのが人間。

    ぞっとした。いい意味での鳥肌がざっと立つ。


    真賀田四季博士の破片を感じた。彼女が関わっていた実験と考えても違和感はない。

    莫大な資産の存在。まるで楽園かのような街。
    神、への信心。
    神とは、何か?
    エネルギー問題の解決は、果たして望めるのだろうか?という点に惹かれた。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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