背の眼 下 (幻冬舎文庫 み 11-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344410374

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻構成でやや冗長に感じたが面白かった。
    一気に読んだせいで疲れた。。

    散りばめられた謎を回収する後半の謎解決パートは気持ちよかった。ただ、背の眼の正体も明かされると思っていたけど、結局霊現象で肩透かしを食らった。

    結末はほっこりする終わり方でよかった。

  • 道尾秀介さんのデビュー作。初期の作品はかなりホラーミステリーに寄っていたことを再認識した。児童失踪事件のあったある村へ作家の道尾と真備、その助手の凛が訪れる。ゾワゾワする不穏な様子にどんどん読み進めてしまう。この村で過去に何があったのか?ホラーとたまのコミカルな展開が良い塩梅。

  • 見事なまでのホラーとミステリーの融合!
    とても良かったです。

  • 久しぶりに読んで、オチをまったく覚えてなかったけど結構面白かった
    これでデビュー作かぁ

  • 誰が殺したのか分からなかったが意外な人物でびっくり。

  • 道尾秀介の作品といえば叙述トリックとどんでん返しの印象があるが、この作品はそのどちらの要素も強くなく、シンプルなサスペンスホラーに感じた。
    それゆえとても読みやすく、上下巻ともに一気に読み進めてしまった。

    レエオグロアラダゴロ…
    主人公、道尾は旅先で不可解な声を聞いた。その意味に気づいた道尾は、大学時代の友人であり霊現象探究所なるものを営む、真備に助けを求める。再び白峠を訪れた道尾と真備と助手の高見凛は、白峠村で起きた男児の連続行方不明事件と天狗伝説、白峠村の宿「あきよし荘」、それらの繋がりを徐々に解明していく。

    心霊現象のようなものに出会っても、緻密に探究しその正体を突き止めていく真備のおかげで、ホラー小説という非現実的な内容でも感情移入して読み進めることができた。
    歌川広重の東海道五十三次や、金毘羅など、細部にちりばめられた知識もこの本のおもしろさに加担していると思う。


    この本を読んだ結果、心霊現象に抱いた感想は、見える人や聞こえる人にとっては霊はそこに在るものだが、それらを理論的に解明しようとする人にとっては霊はいないものになるのではないか、だった。

  • 結局この作品では、「背の眼」については霊の仕業ということになっている。
    普段、他の作品で解明されない謎が残ったり、ファンタジーのような解決になったりすると、ひどくモヤモヤする。
    しかし、なぜかこの作品では"霊の仕業"なのにも関わらず、モヤモヤしなかった。

    また、糠沢さんが犯人に気づいてしまった理由や、浮世絵の使い方も面白い。
    犯人のしたことを知った後にあの浮世絵を見たときの、背中がゾワっとする感覚は忘れられない。

    そして、「狐憑き」と同じ原理で、合理的にしっかりと霊を絡めている点も良かった。


  • これはつまらん。

  • 途中までは非常に面白く読めました。
    徐々に物語の謎や、登場人物の想いなどもわかりはじめて、
    飽きさせない展開です。
    ただ残念だったのが、ほとんどの伏線は綺麗に回収されており、スッキリしたのですが一部無理やりなところもあり、
    そもそも謎として出す必要があったかな?とも思いました。
    また、後半から展開が読めてしまった感は否めないです。

    シリーズ物みたいなので、主要人物達の続きが楽しみになりました!

  • 2014年7月25日読了。下巻。上巻でふんだんに散らされた超常現象・謎の人物・殺人事件の秘密が明らかになる。上巻にくらべボリュームはあるが相変わらずスラスラ読める、が・・・。真備自身が言うとおり探偵たちは事件に振り回されるばかりで、解決の爽快感にかける気がする・・・。見開きで『絵』が提示されるシーンなどはゾクゾクさせられるが、真相はロジカルに説明されてはいるものの「えっ、そんなんでいいの?」と思わないでもない。「殺人事件に際して、人と超常現象のどちらが犯人か?というフーダニット」という作者の狙いやホラーサスペンス賞受賞時の審査員コメント(綾辻行人が激賞した、とか)など、後書きを読んで納得するところも多かったが。結局「霊はいる」という結論でいいのかな??

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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