クラーク巴里探偵録 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 308
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421639

感想・レビュー・書評

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  • 2016.08.18

  • ヨーロッパ巡業中の曲芸一座の敏腕番頭孝介と新入り晴彦。贔屓客から依頼されて厄介事の解決に乗り出していくが、二人は危険な計画に巻き込まれていく…。三木さんの作品はいつも雰囲気が好きで、今回もいつも通り安心の読後感。ただ、この作品はこれでおしまいと思われるので残念…

  • 目の悪い自分は、読み始めるまで表紙の子はツインテールの女の子だと思っていたので(建物の影が絶妙に髪に見えた)本編の舞台がパリで、主人公が男だったことの衝撃を。ええ、大馬鹿者ですとも。

    1話め1行目から音と音楽が聞こえてきたので、ああこれは結界石や金木犀方面のお話だなとわかります。
    1話2話が淡々と静かに進み、最後がよりによってそれか!それ使うか!人としてアカンやつ使うか! とガツンとくるのが「三木笙子」らしさなのかな。女性の描く話は容赦なく残酷だっていわれるけれど、それかなと。

    不器用でやさしい少年(青年)たちが実に好ましい作品でした。


    ところで本編とは関係のない話なんですが、文字が大きく行間が広いのがなんとも読みづらかったというか。業界的にしようのないことだとわかっていても、もうすこし1ページあたりの情報量が多くてもいいんじゃないかな……

  • 時代は明治の巴里にて。

    警察よりも頼られる男がいた。


    そんな帯に魅了され読んでみれば、不可思議事件を解決する曲芸一座の番頭さんと居候?くんにどんどん引き込まれていきました。
    面白かったです。

    この本、本当に素敵

  • 明治時代(たぶん…)のパリを舞台に、ヨーロッパ巡業中の曲芸一座の番頭・孝介と新入りの晴彦。贔屓客から依頼される事件の解決に奔走するーーという連作短編集。

    三木さんの作品は心底からの悪人ってのが出てこないので(必ず背後にはやむにやまれぬ事情がある)読んでて心が荒まなくていいです。
    最終話での高瀬がすごくイイですね。(細かくは書きませんが)あの思考過程、なるほど理解です。

  • (収録作品)幽霊屋敷/凱旋門と松と鯉/オペラ座の怪人/東方の護符

  • 日露戦争直後のパリ、日本の曲芸一座の二人が贔屓客から頼まれた厄介事の始末に奔走するという連作短編集。
    ミステリとしては薄味だが当時の巴里の雰囲気を楽しめる感じ。特に第3話の騙し絵の家は見てみたいと思った。

  • 【収録作品】第1話 幽霊屋敷(メゾンアンテー)/第2話 凱旋門と松と鯉/第3話 オペラ座の怪人/第4話 東方の護符

  • 面白かった。雰囲気がいい。

  • 20世紀初頭のパリを舞台としたコンビもの。
    サーカスの番頭と、パリへ出稼ぎにやって来た青年が謎を解くひとが死なないライトなミステリ。
    パリの町並みや時代背景をうまく使った話もあるものの、登場人物はほぼ日本人だし、他のシリーズに比べて必然性が薄かった。

    それより最も残念な感じにしているのは、文章も展開も子供っぽくなっていっている気がする点。
    必要な状況説明もなく始まり登場人物に感情移入しづらいし、物語の中の展開も早くどんどん展開してしまう。

    作品全体の仕掛けとして用意されたある思惑は読者に対してもっと効果的な知らせ方があったのではないかと思ってしまう。
    とにかく感情移入しづらくて楽しめなかった。
    トリックもご都合主義的で現実味がない。
    色々と残念な作品。

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著者プロフィール

1975年生まれ。秋田県出身。2008年、第2回ミステリーズ!新人賞最終候補作となった短編を改稿、連作化した短編集『人魚は空に還る』(東京創元社)でデビュー。他の著書に『クラーク巴里探偵録』(幻冬舎)、『百年の記憶 哀しみを刻む石』(講談社)などがある。

「2019年 『赤レンガの御庭番』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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