まさかジープで来るとは (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421820

感想・レビュー・書評

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  •  とても面白いし、気楽に読める。
     前作「カキフライがないならこなった」に続いて読んだが、どちらも感想を書くのが非常に難しい。内容がショートスナップ的だから、読了後にまとまった感覚がないと言うか…

     そんな中で俵万智さんの解説は秀逸だった。自由律俳句の味わい深さをわかりやすく伝えてくれ、せきしろさんと又吉さんの特徴も言い得て妙だった。

     やはり又吉さんはお笑いを生業としてるだけあって、ペシミスト的なアイロニーがめちゃくちゃ面白い。普通に声を出して笑ってしまう。
     お笑いで培われたであろう言葉の選択やテンポで上手くペースに引き込まれて笑ってしまう。その中に文学的な奥行きも感じられて、さすがだなぁと。
     テーブルで足を踏まれている話、前相方となる旧友の話が面白い。

     自由律俳句は、そのどれもが読んだ瞬間にシーンがぶわっと浮かぶ。そして俵万智さんの言うように、そこに余白があり、読者の想像力を掻き立てる。

    テレビやYouTubeとはカタチが全く異なる、「エンタメ」だと思った。

  • 作家せきしろさんとピース又吉による、自由律俳句とエッセイ時々写真な本。

    この自由律俳句というのがとても面白いです。5・7・5にとらわれず、季語もない。誰にでもかけそうで、絶妙な哀愁を放つ。風景がふっと浮かび心が緩む...そんな感じ。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2014/07/13/000000

  • カキフライ同様楽しめた。
    日常のほんの些細な出来事に、こんな見方もあるのかと感心させられる。

  • 一冊目のカキフライに続いて読んだ。
    その一行から想像を膨らませる楽しさ。
    エッセイもいい。
    又吉さんのエッセイは過去に読んだ内容とも重複していたけど好き。

  • 失笑する既視感

  • どうやら「自由律俳句」と呼ぶらしいこのジャンルの文芸は、なかなか素敵である。
    「あるある」な情景が思い出されてきたりするちょっとまったりとした雰囲気のフレーズは、才能なしには作れないのだろうなと最初は思ったが、その気になれば雰囲気だけは醸し出せそうなところまではいけたかも。でも、やっぱりもっと極限まで削らないと駄目か。

  • 二名の作品からなる自由律俳句集。

    とにかくじわじわ来る面白さ。
    日常の「あるある」ネタや
    シュールなシチュエーションネタを
    切り取ってきてクスリと笑わせてくる。

    本当に少ない文字数なのに
    自分が見聞きしたシチュエーションと
    オーバーラップして、思わず解説文を
    作りたくなってくる。

  • 初めは距離を感じていたせきしろさんだが、二冊読むにつれて徐々に似たものを共有していることがわかった。自転車のベルのくだり、非常によくわかる。時には自意識過剰と揶揄されるような不安や気遣いに挟まれて生きているんだ。

  • せきしろ、又吉の自由律俳句集第2弾。
    前作ほどのインパクトはなかったが、ニヤニヤできるフレーズは多くあって楽しめた。

    俵万智の解説が秀逸。
    この本のなんかよくわからん楽しさをズバッと言いあてている。

  • 始めて発音するデザートを頼む
    この綺麗な花を自分が買っても良いのか
    一寸法師の話は覚えていない他のでよいか

    めちゃくちゃ面白かったです。
    書架で見かけて何とはなしに読み始めたら止まらなくなりましたwこれが2冊目?3冊目?わお、他のも読まねば。
    自由律俳句、教科書程度の知識しかありませんでしたが「これが…自由律!!」と開眼した気持ちになりましたw
    合間合間に挟まれるssエッセイもどれも秀逸でした。落ち武者の話がとても好き。

著者プロフィール

作家、俳人。1970年、北海道生まれ。A型。北海道北見北斗高校卒。主な著書に『去年ルノアールで』『海辺の週刊大衆』『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』『たとえる技術』『その落とし物は誰かの形見かもしれない』など。また、又吉直樹との共著に『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』などがある。

「2022年 『放哉の本を読まずに孤独』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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