- Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344424661
作品紹介・あらすじ
東南アジアでもっとも成功した金融マネージャー北川が、シンガポールのホテルで転落死した。自殺か他殺か。同時に名門スイス銀行の山之辺が失踪、1000億円が消えた。金融洗浄、ODA、原発輸出、仕手株集団、暗躍する政治家とヤクザ…。名門銀行が絶対に知られたくない秘密、そしてすべてを操る男の存在とは?国際金融情報小説の傑作!
感想・レビュー・書評
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橘さんと言えばTwitterで有名な人、という印象がある。
この人が書籍を執筆しているの知ったのは、つい最近のこと。そして小説を書かれていたのを知ったのは、この本を手に取った時。
果たして、すごい小説なのだとは思う。
単なる学校の教科書的な知識だけでは、こういう本は絶対に書けない。
海を超えたマネーロンダリングのお話。関係者は、証券マン・警察・政治家・裏社会の人物…など。
すごいものを読んでいるなぁと思いながら読んだけれど、正直なところ難しさはあった。
少し時間を置いて読んだためか、内容に理解できない部分はあった。
このひとは知識量はすごいと思うんだけど、ストーリーテラーかと言えば微妙かもしれない…。
一流の小説家のような、読み手をワクワクさせたいという心意気は感じられなかった。この人の世界を覗いているような感じ。ただ、見せられているような感じ。
それから、女性の描き方がちょっと典型的というか… 男性作家だなぁと感じさせられる。
総評としては星3つくらいになる。
面白さはあるのだけど、人におすすめできるかと言われたら、うーむ…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
橘玲さんの小説は、「マネーロンダリング」以来、18年位振りに読んだ。 北朝鮮も登場して、手嶋龍一さんの「ウルトラダラー」を読んだ時の興奮が蘇る感じで楽しめた。隻眼の情報員の最後の告白が何とも陰鬱で、貧困は罪だと思った。
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題材は金融が絡む内容ですが、ミステリー的な要素もあり、登場人物達の思惑が交錯してドキドキの展開でした。
男女の関係って複雑で怖い〜って思うこともあったりして(笑)
面白かったです! -
ミステリー要素もあり、自分とは縁のない億単位の金融の世界を知ることもでき、面白くて一気に読みました。
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シンガポールが舞台の金融、ヤクザ小説。面白かったけどマネーロンダリングほどグイグイ引き込まれなかったのが残念。少し難しかった気も。コバと榊原での続編を期待。
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国際的な裏社会の闇を描く金融小説。
ミステリのようなスパイもののような。徐々に事件に迫っていく展開に引き込まれて読みました。
金額の単位が大きくて麻痺してきますが、こういう世界もあるんだなあ。 -
敏腕金融マネージャーがシンガポールのホテルで転落死した。事故か自殺か他殺か。彼はなぜ、死ななければならなかったのか。
脱税、マネーロンダーリング、ODA、原発輸出、仕手株集団、政治家、やくざ、北朝鮮、イラン取引、スパイ、ファンドマネージャー、プライベートバンカー、BVI、パナマ、政治家の愛人など、色々な材料がありすぎて、最後はこれらを強引につなげてしまった感がある。
登場人物がいかにもドラマや映画に出てきそうなタイプだ。映像化を狙って書いたのだろうか? -
前の2作品と違う点が、お話が二人の視点で進んでいく展開だったので、あっという間に読み終わりました。
ちょいと、最後の謎解きがトーンダウンしてしまったけど、、、
全体的には良かったです! -
買ったのはずいぶん前で積読状態だったが、コロナ引きこもりでついに読みました。
コロナ感染拡大で今までの金融市場の価値観すら一変しそうだけど、少なくともここ最近までの金融業の光と影が描かれていて楽しい。また、少し前にシンガポールに行ったため、物語に出る地名が自分の記憶と鮮明に紐づいてイメージできたのもより入り込めた理由かもしれない。
世の中には本当に一般市民が知り得ない様々な利権が渦巻いているんだと思う。経済をネタにした小説を今後も定期的に読み、感覚を研ぎ澄ましたいと思った。 -
何度か立ち読みしてから買った。佐藤優さんの解説と帯を読んで面白そうなので買うことに決めた。
読み始めると途中でやめることが、なかなかできなかった。とても面白い。ここ最近は小説をほとんど読まなかった(この前に読んだ小説はたしか『イモータル』)。これからは、小説をもっと読んで、面白いものを探したい。橘玲さんの『マネーロンダリング』、『永遠の旅行者』は読んでみたい。