シェアハウスかざみどり (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 193
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344427242

感想・レビュー・書評

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  • ハートフルストーリーですね。
    名取佐和子さんならではの、伏線満載の仕掛け物語です。
    場所の設定は観門市になっていますが、神戸を念頭に描かれています。大震災も物語の重要な要素ですね。
    観門市の坂の上に建つ八角形の洋館、赤い屋根に丸々とした風見鶏が立つ。
    この洋館に、好条件で集められた、年齢も性別もバラバラの四人と管理人が織り成す物語。
    序章、四章、終章の短篇連作。
    それぞれがかなり癖が強い性格で、問題点を抱えながらシェアハウスの生活と絡み合いが紡ぎ出されていく。最後の終章で散りばめられた伏線が見事に完結する。
    名取さんの作品には、いつもほろりとさせられます。
    抱え持つ悩みや過去の出来事のトラウマも、すべて次へのステップに切り替えていく物語構成には泣かされますね。
    読了後の爽やかさと優しさに包まれて、心温まる物語です。

  • 読了後、私は誰かの力になってるのか、励みになってるのか、これからそんな人になれるのか、そんな風に思ってしまいました。どこかシャアハウスに憧れてしまう私です。

  • 最初はそれぞれに、なんだかなと思った住人たちが、個々のエピソードを読むごとに、ダメなところもあるけれど愛すべき一人に変わる。吸血くんがいい味出してます。若干うまくできすぎている感、くさすぎる感はあるかもだけど、それでもこういう、読後幸せな気持ちになれる話が私は好きです。

  • 『シェアハウスかざみどり』
    名取佐和子/幻冬舎文庫
    .
    クリスマスまでの期間限定でシェアハウスに集められた年齢性別バラバラの住人。管理人は若く見える吸血鬼風の男性で…
    .
    一人一人のドラマが伏線で最後に大きな話になる好きなパターンのお話だった。愛想がないように見えつつも実は仲間想いな管理人さんいい人だな
    .
    誰かのささいな言葉が人の人生を動かすこともあることを学んだ。

  • なんてことないはなし、のはずなのに、最後のどんでん返し的な流れにはまったのには驚いた。
    でもなんかしっくりとした感動が生まれなかったのも事実。
    みんな何かしらコンプレックスや脛キズを持ちながら、生きてるんだなぁ。それを皆が少しでも思ってくれていたらもう少し生きやすい世の中になると思う。
    そんな感想をもちました。

  • お試しキャンペーンでシェアハウスに集まる4人と管理人の物語。シェアハウスにしては年齢層が高め。無愛想なのに大事なところで住人の助けになってくれる若い管理人。最後にいろいろ明らかになるが、それがなくても十分楽しめる良い作品だった。自分の言動が他人に影響与えるって覚えておこう。

  • 朱色と銀色

  • それぞれが事情を抱え、導かれるようにシェアハウスおためしキャンペーンで風見鶏が構える洋館に住むことになった4人の住人達。
    吸血と呼ばれる管理人の弓月。

    一章ごとに住人一人ずつその事情が語られていき、最終章の契約満了日、クリスマスに一つの物語にまとめられる。

    不器用で傷つき、後悔しながらも逞しく生きてきたそれぞれの人生の中で、出会いは一瞬でも知らず知らず誰かの力や心の支えになっていた。
    そんなお伽噺だけれど、絵空事ではないような。
    少し羨ましく思ってしまうお話。

  • 結末が〜
    ほっこりした気持ちになります。

  • 分からなかった…

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著者プロフィール

名取 佐和子(なとり・さわこ):兵庫県生まれ、明治大学卒業。ゲーム会社勤務の後に独立し、2010年『交番の夜』で小説家デビュー。著書に『ペンギン鉄道 なくしもの係』(第5回エキナカ書店大賞受賞)シリーズ、『金曜日の本屋さん』シリーズ、『シェアハウスかざみどり』『江の島ねこもり食堂』『逃がし屋トナカイ』『寄席わらしの晩ごはん』『七里ヶ浜の姉妹』『ひねもすなむなむ』『図書室のはこぶね』(京都府私立学校図書館協議会司書部会「中高生におすすめする司書のイチオシ本2022年度版」第6位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2022」第8位、うつのみや大賞2023第4位)ほか多数。

「2023年 『文庫旅館で待つ本は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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