容疑者は何も知らない (幻冬舎文庫 あ 31-6)

著者 :
  • 幻冬舎
3.03
  • (1)
  • (2)
  • (25)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 159
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344432321

作品紹介・あらすじ

亮子は、大手印刷会社に勤務する夫と二人暮らし。ある日、夫が見知らぬマンションで遺体となって発見。さらに、殺人罪で被疑者死亡のまま書類送検されてしまう。夫が借金を抱えていたことも、左遷されていたことも、知らなかった。なぜ、夫は死んだのか、本当に人を殺めたのか。夫が残した手がかりを元に、妻が事件の真相に迫る長編ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前半の主人公となる夫がクズすぎて、読み進めるのが苦痛でなかなか進みませんでした。中盤事件が起こって妻が事件解明に動き出しますが、そのあたりから俄然面白くなります。全体として面白いのかといわれると、どうなんだろう。

  • 文章はとても読みやすくサクサク読み進められた。
    けど、『夫』にあまり魅力を感じることが出来なかったこと、それから、事件が起きてからの現実的ではない様々なこと、(加害者家族なのに、何も変わらず仕事続けられてたり、情報がやたらと家族に流れていたり)そして、終盤はとにかく長くて長くて。もう、分かったよってなってから特にどんでん返し的要素もないまま延々続く感じで、普段なら気合い入れて読むところなのに、ほぼ流し読み。

    最後で、なるほどってったり、えっ!そうだったの!みたいなのがあれば良かった。

    と言うより、この夫婦の関係はとても素敵だったから、こういう内容ではなくて、この夫婦の良さを活かした全く別の展開だったら良かったと思ってしまった。

  • 夫が見知らぬマンションで遺体となって発見され殺人の容疑者とされた。妻が事件の真相を追う。最初が「夫」の章なんだけど、この夫がとても嫌な人間で読んでいて辟易するほど。第2章は「妻」のターンなんだけど、どうにも夫が嫌な人なので妻にも感情移入できないまま進む。あまり妻にも魅力を感じなかった。伏線もあるけれど、取ってつけた感が否めない。読みづらかった。

  • 亮子は、大手印刷会社に勤務する夫と二人暮らし。ある日、夫が見知らぬマンションで遺体となって発見。さらに、殺人罪で被疑者死亡のまま書類送検されてしまう。夫が借金を抱えていたことも、左遷されていたことも、知らなかった。なぜ、夫は死んだのか、本当に人を殺めたのか。夫が残した手がかりを元に、妻が事件の真相に迫る長編ミステリー。



    感想を書いた他の方も仰っていたが、とにかくこの夫が性格が悪すぎる。大好きな妻の前では猫かぶっていい男ぶってるけど、実際は金遣いが荒いし、パートのおばさん困らせるようなこというし、借金しているのに借主のこと見下しているし、なんでこんな男と結婚したの?って肩掴んで言いたくなるぐらいに性格が悪い。


    だからなのか、この夫パートがすごく長くかんじて、一体これはどこで妻パートと変わるのだろうかと思ってしまった。そして、夫は見知らぬマンションで死んでしまった。


    タイトルの「容疑者は何も知らない」っていうのは、この死んだ夫が見知らぬマンションに誘い込まれた罠について知らないことだと思って読んでいった。妻が言っていた「真犯人」は、間接的に神の目線で読んでいた私たちは知っていたから、「うん、これがタイトル回収なんだな」って思っていた。



    しかし、妻の懸命な調査の結果「真犯人」が見つかって、まぁ自供もしているが、どうしても分からないところがある。夫が残した謎の言葉の意味。妻も警察も真犯人も分からないし知らない。知っている人たちはみんな死んでしまっている。そして、神の目線の私たちは、妻の調査の中で「もしかして?」ってなる。そして、謎の言葉の意味を知っている者が、私たちだけになるかんじ。
    あーだから「容疑者は何も知らない」のかぁ、と。本当のタイトル回収はここだったんだなと思った。読者には刑事さんが言っていた「犯罪絵図」のパズルの絵が見えている


    読者にしか見えていない犯罪絵図。なんかすごいなと思ったけど、なんせ夫パートが辛かった。いや、この辛さがあるから良かったのかもしれない。


    2023.7.9 読了

  • 夫編から始まるストーリーだけどこの夫が性格悪くて読むのやめようかと思ったほどでした。
    妻編になってからのストーリーは良かったけどこの妻、夫を贔屓目に見過ぎていて“そんな良い夫じゃなかったよ?”と言ってあげたくなりました。
    奥さんは素敵な女性なのでもったいないような釣り合わないような…

  • 妻の三原亮子は獣医、実家の動物病院で働いている。夫の三原尚紀は大手印刷会社に勤務している。亮子は料理は得意ではないが明るくおおらかな性格で夫婦二人の穏やかな生活が続いていた。
    実は尚紀は借金を抱えており仕事でのミスで精神的にも追い詰められていた。それが原因で事件に巻き込まれて亡くなってしまう。しかも殺人の疑いをかけられて。亮子は、夫に人が殺せるはずがないと信じて真相を突き止めようとする。彼女の一途さが印象に残りました。

  • あまり、変化のない小説で面白いとは思わなかった。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

一九四六年千葉県生まれ。初めて執筆した小説『氷の華』は二〇〇六年自費出版からスタートした後、文庫化され三十五万部を超えるベストセラーとなる。ドラマ化もされ、六十歳の大型新人として注目を浴びた。その他の著書に、『目線』『烙印』『彷徨い人』『午後二時の証言者たち』がある。

「2022年 『容疑者は何も知らない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

天野節子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×