- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344802070
感想・レビュー・書評
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清澗寺家シリーズ1
長男国貴の話
<イラスト>
円陣闇丸
<font color=#800000>
<あらすじ>
大正時代、華族である清澗寺伯爵家の長男・国貴は、幼い頃にある事件が元で離れ離れにされた運転手の息子・成田遼一郎と偶然再会する。
没落しつつある一族を背負い、その重圧に押しつぶされそうになっていた国貴は、幼馴染の遼一郎とすごす時間に安息を求める。
しかし、遼一郎が実は社会主義運動に傾倒していることを知り・・・。
</font>
清澗寺家シリーズ1巻目です。使用人の息子(攻)×華族の嫡男(受)。BLジャンルで言うと主従モノということらしい。
長男・国貴はまじめで堅物「であろうとする」まさに典型的長男。一人、世間と、家族と、時代と闘いながら清澗寺家をなんとかしようともがいていたわけですが、本当は逃げ出したかったんですな。ラストの彼の行動はすごい。
ある意味序盤の彼とは正反対の行動に出ますが、実はすごい熱を溜め込んでたんだなという、思い込みの強そうなところは序盤から見えていたのでそれが逆に切なかったです。っていうか思い込んだら一直線、決してひかない彼のような人は、大正という時代にとても合っていると思いました。
大正スキーとしても、大正という時代のにおいがきちんと感じられる作品だと思いました。ラストの逃避行先のチョイスがツボです。
しかし。今読み返して驚きましたが国貴は27歳だったのか・・・けっこう歳がいっているのですね。
どうでもいいけど、裏表紙のあらすじに書いてある、遼一郎の「命に関わる重大な秘密」って何だろう? ラストに判明するアレかな?
たしかに命は懸かってるけど、あれを「命に関わる重大な秘密」とは表現しない気がする。
追記:
はじめランクを★★★★☆にしていましたが、シリーズ全部読んでからもう一度読み返したら★★★★★になりました。
一途でまっすぐな国貴がとても愛しい。
でも、遼一郎がもし国貴を好きじゃなかったら、非常に迷惑なストーカー野郎だと思う(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんとなく苦手な気がしていた時代もの。ようやく積本くずせました^^主従ものいいなー。ものすごく萌えるというのとは違ったけど楽しく読めました。
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陸軍中尉である国貴は、金策に追われ疲れ果てていた。そんなある日、幼なじみの成田と偶然再会し、国貴は改めて成田に魅かれていくが…。大正ロマン登場! イラスト:円陣闇丸
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魔性な受け一族(3代続けw)いろんな美味しい受けが花を咲く
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時代と運命に抗うように生きる、ひたむきなふたりに惹かれました。後日談のショートも良かったです♪絵はがきのエピソードに泣けます。。
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この作者らしく、けなげ受の気配はあるんですが、いかんせん全体的にハードな感じなので、期待した「切ない→幸せ~」って気分にはならなかった。
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大、大、大好きな清澗寺家シリーズ第1作。長男・国貴編です。
没落しかけの家を支えようと奮闘するお兄ちゃん。
でも、そんな国貴を尻目に、パパや次男坊は醜聞を垂れ流し続けているという…うーん、苦労人…。
大正時代の背景も濃くて、歴史ものとしても恋愛ものとしても十分楽しめます!
お互いがお互いを想い合うが故に傷つけ合ってしまうのが苦しいです…(´;ω;`) -
清澗寺家シリーズ第一弾。軍人の長男・国貴は長男ゆえに家にとらわれていた。その国貴が幸せな思い出のある、元使用人の遼一郎と再会し。
ストイックなまでに大正という時代の中で旧華族である家を守ろうとする長男・国貴。そのために自分自身を律する必要があり、しかし不幸な出来事ゆえに離れてしまった忘れられない遼一郎と再会後は、遼一郎を守りたい一心で憲兵の男と寝る。
下剋上、かな。
清澗寺というあるいみ特殊な家の中で長男として何とかしなければ、という国貴がけなげ。
Hシーンは濃い。