- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344835108
作品紹介・あらすじ
会社員の数馬は、ある日突然、友人にヤクザからの借金を肩代わりさせられ、激しい取り立てにあうようになった。心身ともに追い込まれた状態で友人を探す中、数馬はかつて互いの体を慰め合っていたこともある美貌の同級生・雪也と再会する。当時儚げで劣情をそそられるような美少年だった雪也は、精悍な男らしさと自信を身に着けたやり手弁護士に成長していた。事情を知った雪也によってヤクザの取り立てから救われた数馬は、彼の家に居候することになる。過保護なほど心も体も甘やかされていく数馬だったが、次第に雪也の束縛はエスカレートしていき-。
感想・レビュー・書評
-
( 帯 )
絡めとられ、支配される悦びー
ヤクザからの借金を押し付けられ、厳しい取り立てに悩まされていた会社員の数馬は、人気弁護士に成長した同級生の雪也に救われるが•••。
最終的にはハピエンです。
結構、他の作家さんのここまでの執着ものだと本当にそれで良いのか?と受けや周りにに問いたくなるものが多いが、宮緒先生は見事に魂を捧げた執着愛を昇華させて下さいました。
この作品はこれからも二人お幸せにと祝福出来る、深海の様な愛です。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あれ?レビューを書いたはずが、消えていた…。
初・宮尾葵先生作品でした。なので、今回は完全なるジャケ買い。座裏屋先生の美麗イラストに吸い寄せられるように手にしていました。
執着ものです。高校生のときに出会っている攻と受が、とあるきっかけで疎遠になり数年後。受が困っている状況で、まるで救世主のように攻が現れて助けてくれて、昔のことも気にならないよという風に優しくしてくれます。
受視点で話が進むのですが、読者には分かるように色々とヒントを散りばめてくれていて、だんだんと攻の掌の中に落ちていく受を楽しみつつ、受の心境変化を読みながら「あー、それ絶対飲んだらダメなやつよ、受ー!」みたいな神様視点ツッコミもできます。
その上で、いやでも攻がここまで好きなんだったら受よ、彼を受け入れておくれよとも思わせるのがすごいなあと。最後は、好き嫌いの分かれるものだと思いますが、個人的には大団円だったように思います。
受が待ちきれなくて自分で〜攻が帰宅〜という流れが好きでした。攻がすごく女性的で、でも執着心と嫉妬心が半端なくて、受を手にいれるために年単位で外堀を埋めてきている感じが、たまらなく好みでした。
メイン二人が、そうせざるをえなくなる状況とか背景とかも上手で、読んでいくうちに、これは彼らに取ってはハッピーエンドなんだと思わせられる手腕が素敵。
そして挿絵が垂涎ものです。座裏屋先生のイラストは、いつ見ても美術品のようですね。堪能させていただきました。 -
人気弁護士×会社員
-
サンプルはあまり好みではなかったものの作者様買い。しかしながらあまりに現実にはありえないアンビリーバボーだったのと攻め様が女性的?中性的?に美人っていうのは萌えの対象じゃないと気付きました。執着度合いもあまり好みではないし、そろそろ作者様買いは打ち止めかな…。
-
座裏屋蘭丸万歳!……って感じでした。すみません……
-
高校時代全生徒の憧れの的だった数馬が、その頃つき合っていて一方的に別れてしまった同級生の雪也と再会するところから始まる、重くて仄暗いエロスてんこ盛りのストーリーです。
再会愛…とも言えそうですが、念がこもった執着がハンパ無くて背筋がゾクゾクしました!
センセらしい個性がギュギュッと詰め込まれ、存分に生かされたお話だと思います。
互いに26歳、数馬は外資系企業の営業部で働き、おとなしかった雪也は男らしく成長して「正義の弁護士」として巷でも有名な存在になっていて、大人の男が主役なのが私的ツボでした。
過去の仕打ちを後悔している数馬と、そんな彼のことを未だ根に持ってるのかどうか不明な雪也との関係がどう発展していくのか目が離せなくなりました。
雪也が数馬に対して何のこだわりも無く、しかも親切で優しいんですよね。それが果たして本心なのか?偽りなのか??最後までドキドキさせられてしまいました。
ドロドロのエロもすごく煽られました。
復讐とか仕返しとか、そんな浅いレベルじゃないのが圧巻です。
徐々に抱くほうから抱かれる方に調教されていくところとか、萌えました。雪也のヤンデレがほんとに優しくて親切でコワい。数馬の変化がじっくり描かれていて高レベルなエロスです…
執着からの支配、後悔からの依存…
再会までの抜かりない準備…!コワすぎ。これでもか、これでもかと出てくる真実に後々震撼とさせられる結末です。
でも、意外に悪くない後味なんですよね。真実が暴露されてもなぜか、とてもハッピーエンドなんです。
数馬と雪也に純粋な人間性が感じられて安堵させられるし、雪也の執着の裏にある優しさや愛情が偽物ではないからですね…
座裏屋蘭丸センセのイラストがぴったりでした!カラー口絵がすごくエロス。