王弟殿下の愛され薬師 ~ほころぶ花の癒しのレシピ~ (リンクスロマンス)
- 幻冬舎コミックス (2020年5月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344846609
作品紹介・あらすじ
【精霊に愛される薬師と、孤独な王弟が織りなす、珠玉の癒し系異世界トリップファンタジー】
ハーバリストの母の店を手伝うごく普通の高校生だった星野和は、ある日突然、精霊と人間が共存する異世界・オルレウィンへと迷い込んでしまった。オルレウィンでは、人は皆何らかの精霊の守護を受け、その能力を生かして生きている。だが、外の人間であるナギには精霊の守護がない。村の神殿に保護され、母との暮らしで得たハーブの知識を生かし、ハーブを調合し人々を癒す「薬師」として働き始めることになったナギ。
それから四年、森の村コイドウィッグの神殿の一角を借り、優秀な薬師として生活するナギは、その技量もさることながら、やさしく穏やかな人柄で人々を癒し、広く慕われていた。そんな中、国を治める「金の王」が不調のため良い薬師を探しているという、「白い死」と畏怖される死を司る精霊の加護を持つ王弟グウィンが現れ、ナギを薬師として正式に王都クフォイスへ招きたいと申し出て――?
感想・レビュー・書評
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元々持っていたハーブの知識を活かして異世界で暮らすナギ。穏やかに暮らしていたナギだけど、グウィンと一緒にいるのを見ていて、自分の居場所を探していたのかも。と感じた。それはグウィンも同じかもしれないけれど。異世界から来たナギと、精霊が理由で恐れられているグウィン。理由は違うけれど孤独を抱えている2人が、お互いになくてはならない存在になっていくのが感じられて、嬉しくなった。
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最初は面白かった。異世界トリップした主人公が持ち前のハーブの知識を生かし薬師として生活しているくだりは良かった。人に認められ、攻にも好意を持たれるに相応しい主人公だなと素直に思えた。
けれど、王宮に迎えられると愛され要素が強くなり、精霊にも愛される無敵な存在になり、まるっと何もかもを解決してしまうと、途端に色あせてしまった。
なんだかな…夕映さんの作品の良さはキャラの行動や知識に裏打ちされたリアリティさだと思うので、こういった非現実的な設定は向かないと感じてしまう。
夕映さんのファンタジーは自分には合わないかもしれない。