80歳の壁 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344986527

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  • 男性九年、女性十二年。

    これは病気や認知症で
    寝たきりになったり、

    誰かに介助されながら
    生きる平均期間です。

    平均寿命は男性八十二、
    女性が八十八歳。

    これは三年前のデータ
    ですが、

    現在もさほど変わらん
    でしょう。

    乱暴ですが単純計算で
    いくと、

    健康寿命の平均は男性
    七十一、女性七十六歳。

    これと現在の年齢との
    差分が健康寿命の余命
    ということになります。

    こんな計算などあまり
    あてになりませんが、

    あくまで参考値として。

    自立して自由に動ける
    うちにやりたいことを
    やっておく─

    と言われてぱっと頭に
    浮かぶのは、

    旅行などお金や時間の
    かかることですが、

    そんなことばかりじゃ
    ない。

    例えば読書だってそう。

    書店や図書館に行って
    書棚の背表紙を眺めて、

    これは!というものに
    背伸びして手をのばし、

    帰宅してお気に入りの
    カウチに身をあずけて

    老眼鏡もなしに珈琲を
    片手に読みふける。

    そう、今まさに貴方が
    してるそれだって、

    いつまでも出来ること
    じゃないんですよね。

  • 今話題の本だそうだ。
    整形外科医院の本棚で見つけた。
    メモ一つなく貸して下さる。だから通院が楽しみ(笑)

    ちょっと向こうに見える「80歳の壁」
    団塊世代の婆さん
    うーむ、越えられるかしら?
    長寿願望は皆無だが、毎日の暮らしを前向きに。
    無理せず焦らず
    明日のことは分からないもの
    その時、悔いないように、心と体を動かそう

    このブクログもきっと効果的だろうな
    うん
    知力体力はがたヘリだけれど、好奇心だけは旺盛です

    ≪ 好きにする 我慢もせずに ひゃほほーい ≫

  • 我慢しないってことが良かったかな。
    ①薬の我慢②食事の我慢③興味あることへの我慢
    結局は今配られているカードを使って楽しめって事だよな。人生は自己満足

    以下Amazonより
    人生100年時代だが、健康寿命の平均は男性72歳、女性75歳。80歳を目前に寝たきりや要介護になる人は多い。「80歳の壁」は高く厚いが、壁を超える最強の方法がある。それは、嫌なことを我慢せず、好きなことだけすること。「食べたいものを食べる」「血圧・血糖値は下げなくていい」「ガンは切らない」「おむつを味方にする」「ボケることは怖くない」等々、思わず膝を打つヒントが満載。70代とはまるで違って、一つ一つの選択が命に直結する80歳からの人生。ラクして壁を超えて寿命を伸ばす「正解」を教えます! 40、50、60代の老親をもつ世代も必読。

  • 背伸びして、読んでみた。まだまだ先の80歳。

    たっぷりと病気の話。その付き合い方、向き合い方。平均寿命は男性で82歳だが、健康寿命は72歳。その間の10年は寝たきりなど介護が必要。男女の寿命差には健診の受診率も関係している?男性の方が圧倒的に受診が多いから、と。病気を発見して措置をした時と、措置をしなくても大きく寿命が変わらない事も多い。分かる気もするが、微妙かなあ。その年になるまで、わからない。

    病院の待合所で、あの人最近来ないねーと。身体でも悪くしたんじゃないか。冗談話だが、老人たちは、人間関係が生きがいという事もあるんだろう。病気という共通テーマが本著でたっぷり語られるように、老人同士も病気を話題に、身内トークに花を咲かすなら、病気の一つや二つ。コレクターやヒエラルキーも病気のグレードで、レアとかSSとか。

    人間の体は使わない機能を退化させてしまう廃用性萎縮と呼ぶ。逆に使えば活性化、脳は最もその効果が期待できる。最近思うのは、楽観的で楽しくある事が大事、それに守銭奴のようにギラギラ投資をしないでも、健康こそ、最大の投資対象である事。しかし、人の歩みに差があるように、健康にも寿命にも確かに個人差があるという事。

  • 高齢者病院の精神科に関わった経験のもと
    幸齢者の生き方についての自論を述べている本

    年齢問わず、
    一度はぜひ目を通してみるべき本だと思う。
    若い人、40代、50代、60代
    70代、80代・・・。
    その時、読んだ年齢でそれぞれ感じる
    自分の生き方。
    今後の生き方。
    自分の周りの高齢者への関わり方。
    などなど・・・。
    考えるいい機会になると思った。
    これが正しいのか正しくないのかは別にして、
    とても参考になる意見だと思います。
    これを読んで反対のことをするもよし。
    そうだそうだと自分に取り入れるのもよし。
    さくっと読めるので、ぜひ!

  • 頑張って、元気に80歳の壁を超えたいと思いました。それほど頑張らなくてもいいとは書いてありますが。

  • このところ高齢者がターゲットの健康などをテーマにした新書等がベストセラーになっている。
    それらを横目で見ていたが、友人から本書を紹介され、購読。
    著者が繰り返し述べているのは、我慢をしないでしたいことをして、気の向くままに生きていいのが、高齢者=幸齢者(言葉の響きが淋しいからと本書では幸齢者と)であると。
    ベストセラーになるのも頷ける様々な提言がある。
    日本の医療は「臓器別医療」のスタイルで、その弊害が薬の多さに現れる。飲み過ぎは毒と心得、薬は最小限に、薬を飲み続けるという選択は間違い。
    80歳過ぎの幸齢者には、健康診断はほとんど役に立たないとも。すなわち、ガンが見つかっても、生活の質を重視し、特に幸齢者は斬らない方がいい。85歳を過ぎればガンの無い人はほとんどいないのだからと。
    さらに、①薬の我慢②食事の我慢③興味あることへの我慢。これらを止めることが後悔しない人生の過ごし方だと、提案している。
    老いや衰えを受け入れ、今ある機能=残存機能で勝負するヒントとして、50音順にカルタ形式で述べている。どれも、参考になるヒントだろう。
    現役の精神科医である著者は、専門分野以外のテーマでも多数の書を著している。以前読んだ『人生の軌道修正』のあとがきで記している。
    「わたしがたくさんの本を出すのも、そのように多様な考え方をするためのヒントを出し続けるのも精神科医の仕事と考えているからです」
    本書も、そのような著者の考えが反映され、高齢者以外の現役世代にも生き方のヒントになるだろう。
    「幸せ」とは、自分がどう考えるかによって決まってくるものだし、究極的な幸せは、やっぱり楽しむ能力なのだ、という著者の言葉は心に留めておきたい。

  • 自分にはまだ早い、ではなく、親のことを考えて読むといい。
    老化は自然現象。受け入れる。嫌なことは我慢せず、好きなことだけをすること。

  • 健康で長生きしたいのは多くの人が望むところ、我慢せずに欲するままに楽しいことをして生きていく。そうすれば健康で長生きができる。著者が考える健康哲学はこんな感じだ。

    過去の悪い感情に囚われた時、忘れようとするよりも「ほかのことに目を向ける」というのが正しい方法で、記憶を消そうとするのではなく、新しいことを上書きするとよい、目の前の楽しいことに意識を向ければ自然に嫌なことは忘れて行きます、と書かれていて目からウロコが落ちた。他にも、体をこまめに動かすことが大事で、「ああ面倒くさい」と思ったら、逆に動いてみる。自然の光を浴びることは良い。など大事なことが書いてある。

    大方自分なりの健康方法は間違っていなかったと思うけれども、これから年齢を重ねると予期せぬこともあるだろうし、現在若かった時と比べて衰えを感じるようになったのでより快適に生活していければいいなとも思う。著者の文章がわかりやすくて素晴らしい。

  • わかりやすい!
    まず堅苦しくなく、文字も大きく、高齢者も読みやすい感じ。そして何より楽しく生きる、とても伝わってきた。
    長生きに興味があるわけではないが、老害にはなりたくない。楽しく生きたい

    薬ばかり勧める医師には、言ってやりましょう笑
    「この薬を飲み続けて、長生きできるデータはあるのですか?」
    「日本では大規模な比較調査をしているのですね?」p. 57

    アメリカ型の医療原則を適用
    死因1位は心筋梗塞のアメリカ
    日本はガン。事情も病気の構造も違うのに、型を取り入れている日本の医療現状… p. 68

    認知症とうつ病は見分けがつきにくい。
    うつ病による不眠は、寝つきが悪い、就眠障害、より、眠りが浅い、熟睡障害、が多い
    「何を食べても美味しくない」「食が細くなった」はうつ病の可能性が高い
    「心因」「身体因」の二つが原因
    身体因は外出しなくなり、セロトニンが不足、栄養不足に由来。タンパク質不足でうつ病発症ケースもあり。  p. 124〜6

    なくなったことではなく、増えたことに目を向ける
    p. 136

    認知症は、失見当識→ 知能低下 = 老化現象
    幅のある障害。

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著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に、『80代から認知症はフツー』(興陽館)、『病気の壁』(興陽館)、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)、『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『老いの品格』(PHP)などがある。

「2024年 『死ぬまでひとり暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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