- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784378041261
作品紹介・あらすじ
1、1、2、3、5、8、13、21、…。この数のならびは、13世紀、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが世に広めた数列で、「フィボナッチ数列」と呼ばれています。この数列は、いったいどういう数のならびなのでしょう?この数列の数は、花びらの数や葉っぱの生えかた、植物のつるの"うずまき"などにあらわれます。それは偶然ではなく、数が自然に愛されている証でもありました。
感想・レビュー・書評
-
数学者の実話
ウサギの計算が難しかった。
天才はえてして、なかなかすごさがわかってもらえないのは、今も昔も一緒だと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数字に弱い私ですが、数字を愛し、数学を発展させた人の話ってワクワクします。自然界に、生物の命の中に数学があることに気づいたフィボナッチ、偉大ですね!
-
レオナルド・フィボナッチ(1170?~1240?)は、ピサのレオナルドとも呼ばれ、中世の西洋で最も才能があったともいわれるイタリア人数学者です。
フィボナッチというのは、ボナッチの息子を意味するfilius Bonacciを縮めた呼称で、当時そう呼ばれていたというより、後世の歴史家によるもののようです。
商人の息子であったフィボナッチは、父ボナッチの意向で、アルジェリア、エジプト、トルコ、ギリシャ、シチリアと各地を商用で回ります。けれども商売よりも数学に興味があった彼は、所用の合間に現地の学者を訪ね歩き、最先端の数学を学んでいきます。
分数、測量、幾何学、加減乗除。
そしてこうした得た知識をまとめた本(『算盤の書』(Liber Abaci)1202)を書きます。
フィボナッチの名を最も高めたのは、この本に書かれた「クイズ」の1つです。
1つがいのうさぎがいて、生後2か月後から毎月1つがいずつのうさぎを産む。
1年後にはうさぎのつがいは何組になっているか。
始めは、うさぎが1組。
1月目には、うさぎが1組。
2月目には、大人のうさぎが1組、赤ちゃんうさぎが1組。
3月目には、大人のうさぎが2組、赤ちゃんうさぎが1組。
4月目には、大人のうさぎが3組、赤ちゃんうさぎが2組。
5月目には、大人のうさぎが5組、赤ちゃんうさぎが3組。
6月目には、大人のうさぎが8組、赤ちゃんうさぎが5組。
大人と赤ちゃんを足した数は、順に、1、1、2、3、5、8、13・・・となります。
数の並びを見ていくと、隣り合った数を足すと次の数になります。
これがフィボナッチ数列です。
フィボナッチ数列のおもしろいところは、花びらやヒマワリの種、松ぼっくりやパイナップルなど、自然界にその数があらわれる例が多いと見られる点です。
また、一辺が1の小さい正方形を2つ並べ、フィボナッチ数列にしたがって、順に2、3、5、8の正方形を敷き詰めるように並べていき、それぞれの辺が半径になるように弧を描いていくと渦巻が描けます。フィボナッチ螺旋とも呼ばれます。これもまた、自然界でよく見られる螺旋と言われています。
(隣り合うフィボナッチ数の比は最終的には黄金比に収束することも知られており、上述のようにして書いた長方形も黄金長方形に近づいていきます。)
本書では、子供向けに、フィボナッチの生涯を紹介していきます。
とはいえ、何分、昔の人ですから、想像で書いている部分も多くあります。例えば、子供の頃のフィボナッチが数にばかり興味を持ち、「のうなし」と呼ばれていたというくだりなどは少々大げさに感じます。フィボナッチには実際、Bigolloというニックネームがあったようですが、この言葉には「なまけもの」「のうなし」のニュアンスもあるものの、「放浪者」「旅人」の意味もある言葉のようなので、あちこちを旅したことを指しているようにも思います。あるいは実務よりも数学に熱心なところは、周囲からは、夢見がちと捉えられたのかもしれませんが。
偉大な数学者の生涯を知るという意味では楽しい1冊かと思います。
もう1つ、お楽しみとして、フィボナッチ数やフィボナッチ螺旋が絵のあちこちに描きこまれています。
最後まで読んだ後に、また最初から絵の隅々まで眺めて、数や螺旋を探してみるのも楽しいところでしょう。 -
きっと難しいんだろうなーと避けてきたけど、フィボナッチ数、これならわかる!!!てか、自然の数の美しさを再認識。読み終わって、おおぉーーっ、てなった!!
話が少しずれるけど、友達のアルフレードの描写が途中から変わっているのは、アルフレードは早くに亡くなったってことなのかな?そこへんの記述がなくて。物語の本筋じゃ無いから割愛されてるの?そっちのが気になり… -
数学苦手でも、これなら分かる。
自然も芸術も人体もなのか。
絵の中にも螺旋がいっぱい。
普段まったく気にしてないけど、自分でも探してみたくなる。
アルフレードは途中で亡くなってるのかな。
「好きなもののある人はとてもしあわせだ」 -
まわりの人がなんといっても、自分が好きなことをすれば、幸せになれると、レオナルド・フィボナッチに優しい人が言っていたことが気に入った!
レオナルドさん天才! -
読み聞かせ。
・5年生。予想していた以上の反応!
男子児童何人かは感想を言いたくて仕方がないくらい面白かった模様。
担任の先生にも感心された。
読むだけで14分30秒。
小道具を使うと、大急ぎで20分。 -
「フィボナッチ数列」という言葉を聞いたことあってもそれがどういうものかということは知らなかったし、本を読んで「なるほど〜」と思ったが、自分で説明することは難しい。だが、自然の中にある美しさは、数学と切っても切り離せないということは理解できる。フィボナッチにしろ、ガウディにしろ、自然の中にある美しさに心を捉えられるというのは、やはり意味があるのだ。うさぎの数や正方形の話がすごく興味深かった。
-
小1夏。
内容は理解しやすいです。
私が数学への苦手意識が強く、あまりこういう話はしてやれないので、子どもと楽しめるレベルの本はありがたいです。