- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784385364681
作品紹介・あらすじ
バルト海からライン川へ、北海からアルプス山脈へ。近代市民社会の礎を築いた北方ヨーロッパのゲルマン系諸言語。錯綜したその言語世界の成り立ちを解きほぐし、明快な展望を与える、最新・最高のゲルマン語入門。
感想・レビュー・書評
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比較言語学の初歩的な解説としても読むことができるゲルマン語入門。印欧祖語からゲルマン祖語に至る過程でおきた音変化や、形態論的な変化について詳述されている。ドイツ語や英語の厳密で実証的な歴史に興味ある人は必読だろう。こうした内容が日本語で読めることは素晴らしいと思う。
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『スラヴ語入門』,『ロマンス語入門』と姉妹編を読みましたが,この『ゲルマン語入門』が一番深いところまで記述されているように感じました。それぞれの言語について詳しく書いてあるので「入門」と言う意味ではかなりしっかりと学べる本だと思います。
個人的には,ちょっと言語事情や文化的なことを知りたいという目的だったので,他の2冊に比べると少しとっつきづらいなという印象でした。
英語についての記述で,
・英語は形態的簡素化されているので学びやすい(格変化もほとんどなく,動詞の変化がそんなに複雑で無い)という点は学びやすい
・一方で,近代以降多くの言語から語彙を借用したので語彙の量が圧倒的に豊富という点,他のゲルマン語に比べて聞き取りづらく,また,発音と正書法が極端に一致しない点が学びにくい
という話が面白かったです。
国際語となった今,正書法改革も難しいという指摘もなるほどなと思いました。 -
外国語学部の学生はもちろん、教育学部で外国の言葉に興味がある人にオススメの一冊です。ゲルマン系諸言語の成り立ちや他の言語との関係が本文中でかかれています。ドイツ語やオランダ語などのメジャーなものからフェーロー語やフリジア語など名前も知らないマイナーなものまで取り扱われているため、とても新発見の多い一冊です。
(匿名希望 外国語学部 外国語)