ブラッドマネー博士 (サンリオSF文庫 3-T)

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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784387860907

感想・レビュー・書評

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  • 新刊として出たばかりの頃に買ったような気がするが、読んだ覚えはない。どこまで読んでもブラッドマネー博士が登場しないのはどうしてだろうと思っていたら、冒頭から登場するブルトゲルト博士のことだったとは、361ページで種明かしされるまで気付かなかった。ドイツ語のBlut、Geldだったのね。題名といい、「または、原爆(ピカ)のあと私たちはいかにして生きのびたか」という副題の付け方といい、「博士の異常な愛情」を思い起こさずにはいられない。映画の公開は1964年だから、ディックも見たのかもしれない。著作権表示が1964年、1980年となっているので、跋文は1980年に書かれたものだろうか。山本一生による文章は、なぜこんなものが巻末にあるのか、さっぱり分からない。念力の使い手は登場するものの、SFというよりは、核戦争の結果、放射性物質で汚染されてしまったアメリカを舞台にした普通小説という感じ。訳文には、いろいろと気に障るところがある。阿部重夫・阿部啓子訳。1987年5月20日発行。定価680円。
    収録作品:「ブラッドマネー博士」、「跋」、「テンリュウ恋しや、ほうやれほ」(山本一生)

    (2018/09/24追記)
    「ライズ民間警察機構」の巻末に収録されている「変貌するテキスト、あるいは『一寸先はパラワールド』」(牧眞司による解説)によれば、ディックは"In Earth's Diurnal Course"(地球の日周経路で)という題名を付けていたのに、編集者が変えてしまったのだそうだ。なんだ、そうだったのか。

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