前知識なしで読み始める。
これ、SFじゃないじゃん!!!!そう。これは初期のフィリップ・K・ディックの小説なのだ。
それにしてもいったい自分は何を読んでいるのだろうというくらい、落ち着かない登場人物たち。
ある意味今自分の生きる世界と同じなのだ。まったく一所に落ち着かない思考、行動。
われわれはどこへいくのか。
主人公の青年は子供が産まれ、新しい店舗の店長を任され、社会的に「ちゃんと」進んでいるようでいて自分の中にくすぶるものを持て余す。新宗教に向かい、その関係性の中で絶望し、破滅への道を進んでそこで終わらない物語。
これ、ひょっとして名作じゃないの????ひたすら読み進めた一冊。
タイトルは最澄の『末法燈明記』から取っている。