ケルト妖精民話集 (現代教養文庫 1434)

著者 :
制作 : J.ジェイコブズ 
  • 社会思想社
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本棚登録 : 40
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784390114349

作品紹介・あらすじ

いたずらものの妖精が人間の世界と行き来して、魔法を使ったり変身したり、人の運命をあやつるというケルトの幻想世界は、悲しく、美しく、そして、魅力あふれるロマンに彩られている。本書は、ヨーロッパの先住民ケルト人の文化が、いまだに色濃くのこるアイルランドとスコットランドに伝えられた民話のなかから、妖精にかかわる物語16篇を収録した。

感想・レビュー・書評

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  • 古代の民話って支離滅裂なやつ多いけど、これもなかなか読みづらい部類かと。
    第1話でいきなり頭のおかしくなった王子が「妖精の国に行くんだ!」つって船出して行方不明になるやつが一番好きw 
    シンデレラの派生系とおぼしき民話も収録、面白い。

  • アイルランドとスコットランドの妖精譚が収められている。
    話は聞き取りによって収録されており、教訓めいたオチはない。何処そこで誰それが妖精に遭った、という噂話そのまんまの雰囲気が面白い。

    読むと、アイルランドとスコットランドで妖精の捉え方に温度差があるのがわかる。スコットランドでは妖精は人々に害なすもので、関わったものの悲劇が強調されるのだが、アイルランドにおいては、関わったものは同じく翻弄されるものの、その話を「よくある日常のこと」としてそれほど悲劇的には扱わないのだ。
    アイルランドにおいてはそれほど妖精は身近な隣人で、昔の日本における狐や狸のようなものだったのかもしれない。

    さて、日本人の間では既に狐狸が化けることはなくなったが、破格のケルティックタイガー景気を経たアイルランドでは、今でも小人を見かけることはあるのだろうか。…そう思うと、この本がなおさらいとおしい。
    社会思想社の廃業により絶版となってしまったのが残念である。

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