14歳のための物理学

著者 :
  • 春秋社
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本棚登録 : 193
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393360576

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★☆
    物理の本ですが、列子の杞憂のエピソードから始まります。
    なぜ?は哲学者の領域、どのように?が科学の領域。
    渦巻きと落ちる、の公式。
    ジャクサのはやぶさとイカロスの宇宙の航行の基礎的な計算は中学生・高校生で習う力学の公式である。

    詩や絵画や日常の風景が差し込まれ、美しさへの感覚が学者さんたちの発想の源なのかなあと
    (まっきー)

  • 非常に良心的な著者が非常に良心的な物理学の世界への誘い(いざない)を書いている。あと少し立てば息子が本書を読めるようになるはず。その時にもう一度手に取りたい。

  • 各章の頭にある人文学系説明(非常に味がある)によって、その章の意図までは分かるのだけれど、数学的・物理的知識のない自分には理解出来ない部分が出て来てしまう。図解があると幾らか助かったかと思うのだけれど…

  • 僕のようなド文系にはこういった本はありがたい限り。ああ、14歳の時に読めてたらなあ。

  • NASAの宇宙計画にまで関与した物理学者としての合理性と、ほぼ毎月、各地の学校などでピアノやオルガンを奏でながら講演している演奏者としての感受性に基づく、楽しくて分かりやすいエッセイです。
    著者は、感性豊かな科学者で、本書は、これまでの著書ではあまりふれなかった、あらゆる科学の基礎の基礎となる力学的なモノの見方について、中学生でも理解できるように、わかりやすく書いた一冊です。

    相対性理論や量子力学といった現代物理学の基本となる力学。その力学の基礎を学ぶ本。
    空間や時間、力、速さなどについて、分かりやすく説明してくれます。

    原子核をピンポン玉とすると、電子は1km先にある。
    太陽がりんごの大きさとすると、10m離れたところにある1mmの砂粒が地球で、いちばん近い恒星ケンタウルス座αまでの距離が3,000km。


    すべて、力学の問題

     物理学の中でも、物体の変化や動きを取りあつかうのが、力学と呼ばれている分野で、物理学全体の、いちばんの基礎になっている領域です。
     これまで、お話ししてきたのは、その力学のいちばん基礎になることがらをまとめたものです。

     さて、私たちのまわりには、見えないものがたくさんあります。
     電気もそのひとつです。
     しかし、その正体は、大きさが1㎜の100兆分の1以下の小さい粒子だということがわかっています。
     これを「電子(エレクトロン)」と呼んでいます。
     電気量の原子に相当するもので、マイナス電気の性質をもった電気量の単位のようなものです。くわしいお話は、また別の機会にゆずりますが、電線の中を流れる電流も、電車を動かす力のもとになる電気力も、すべて、この電子の動きから生まれるものです。

    目次

    1 空はなぜ落ちてこないのだろう?―完成した宇宙は落ちてこない
    2 「落ちること」の美しさ―慣性の法則と「力」
    3 「運動」を決めているもの―ニュートンの三つの法則
    4 大空を見上げてみよう―放物線を思い描いて
    5 「見えない力」を感じよう―「力」を生み出す加速運動
    6 「仕事」とはなんだろう?―“みかけの力”と位置エネルギー
    7 スピードは控えめに、ブレーキは早めに―月の引力と運動エネルギー
    8 宇宙最大の大原則とは―力学的エネルギーの保存法則
    9 ミクロの世界におりていこう―光と風と空気の粒
    10 トワイライトのなかの力学―人の心と奇妙な世界

  •  物理を哲学で考えるとどうなるのか。

     未知の現象は物理化学で解決するほど甘くはない。だからこそ根本的な原理においての科学的、物理的な道を専門家は示す必要がある。だがそれを以てしてもすべてが正しいと言い切ってはもらいたくない。

     そのバランスは常に大切にとらえてもらいたい。

  • 状態:貸出可
    ※利用対象者:本学の教職員と学生に限ります。

  • 内容は大人向けでもあるから難しい

    難しすぎてよくわからないけど、そのうちわかればいいらしい

  •  ネットの「文芸思潮」「作品の広場」「エッセイの広場」の『量化って』の中で社会科学(ミクロ経済学)の問題を解くのに量化(価格)式を構築した時その数式が、自然科学の現象(事象)の法則と酷似していて数式は「美しい」との事例を紹介しておきます。

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著者プロフィール

1935年東京生まれ。理学博士。鈴鹿短期大学名誉学長。日本文藝家協会会員。大阪音楽大学大学院客員教授。元NASA客員研究員。東大物性研究所、玉川大学、県立宮城大学教授などを経て、2004年から2013年まで鈴鹿短期大学学長。量子論に基づく宇宙創生理論「ゆらぎ」研究の第一人者。NASAのボイジャー計画、“E.T.(地球外生命体)”探査にも関与。また、宇宙研究の成果を平和教育のひとつとして位置づけるリベラル・アーツ教育の実践を行ない、その一環としてピアノ、パイプオルガンを自ら弾いて、全国の学校で特別授業を続けている。主な著書に『宇宙の不思議』(PHP研究所)、『夢みる科学』(玉川大学出版部)、『二十世紀の忘れもの』(松岡正剛との共著/雲母書房)、『「わかる」ことは「かわる」こと』(養老孟司との共著/河出書房新社)、『からだは星からできている』『女性を宇宙は最初につくった』『14歳のための物理学』『14歳のための時間論』(以上春秋社)、『THE ANSWERS すべての答えは宇宙にある!』(マガジンハウス)など。

「2015年 『量子は、不確定性原理のゆりかごで、宇宙の夢をみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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