- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784394301035
感想・レビュー・書評
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「エンジェル家の殺人」という本の翻訳だそうですが、舞台は日本にアレンジされていて、しっかり乱歩の作品になっていたのがすごい。読み終わってから、ああそういえばこれ翻訳なんだった、と思い出しました。
トリックや犯人やその動機はシンプルで特に驚きはなかったけど、このレトロさがたまらないのです。読者への挑戦も入っていて、楽しめました。館好きとしては、1つの家を三角に区切った奇妙な館という舞台設定だけでわくわくしてしまいます。扉を手で開くタイプのレトロなエレベーターっていいなぁ…。機会があれば「エンジェル家の殺人」の方も読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長編推理小説。ロジャー・スカーレット「エンジェル家の殺人」を翻案したもの。設定は戦後間もない時期の東京。
蛭峰家の双子の老人には、長く生き延びた方がすべての財産を得られるという取り決めがあった。両家にはこのためわだかまりが生じ、一つの館を真二つに区切って生活していた。三角館と呼ばれる所以である。本作のワトソン役を務めることになる森川弁護士が、双子の兄、健作氏に呼ばれて三角館を訪れることから事件の幕が上がる。
読者への挑戦もある典型的な推理小説だが、犯人当てとしては初級的。 -
小学生の頃にジュヴナイル版の明智が出てくる『三角館~』を読んで、館&見取り図の虜になりました。
『エンジェル家~』も既読でしたが、乱歩の翻案小説のこちらは初めて読みました。乱歩らしい変態・怪奇趣味などは皆無ですが、推理小説として普通に楽しめます。
見取り図もふんだんで、第一の殺人、第二の殺人と事件が展開し、蛭峰一家の愛憎溢れる人間関係、そしてラストの篠警部が犯人に仕掛ける大きな罠と、ベタな展開ではありますがそこが面白いのです! そしてなんと読者への挑戦状まで入ってますw -
乱歩の中でも比較的正統派推理モノ。とっつきやすいな。
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(メモ:高等部3年のときに読了。)
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隅田川近辺の川岸に建つ奇妙な洋館を舞台に、
二つの蛭田家の巨万の遺産を巡って展開される
二重殺人事件。
その謎に挑んだ名警部の推理は・・・!?
薄っすらとしか内容は覚えてナイです(´ω`;)
出てくる登場人物がミンナ怪しい。
ピストルが出てきたコトが、
何だか乱歩っぽくない感じのしたお話しでした。