- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784395321582
作品紹介・あらすじ
20世紀は資本主義の経済倫理を背景に、限りない空間占有を追い求めた世紀であった。21世紀はどのように変質するのだろうか。本書では、空間価値から時間価値にシフトした「クロノデザイン」を掲げ、建築・都市・土木・情報という4領域での議論を通じて、その輪郭を浮き彫りにする。
感想・レビュー・書評
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建築、土木の門外漢ですがタイトルにひかれて購入してみました。本書は建築、土木の専門家の先生方のディスカッションを文字に起こしたものですから、あっという間に読めましたが、やはりこの分野の門外漢からすると、専門用語が飛び交っている中で意味がよくわからない箇所も多々ありました。本書によれば、これまでの近代建築、都市計画は「空間価値」だけを事実上考えていた。しかしこれからは「時間価値」なるものに軸足を移すべきではないか、という問題意識を「クロノデザイン」という呼称で表現しようとしています。
本書では、町などを「つくる」のではなく、これからは「育てる」のだという表現がありましたが、まさにデジタル化の進む世界では、町やインフラも時間とともに、さらにいえばデータの蓄積とともに育っていくのだろうと思いました。いくつかの気づきが得られる本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
建築雑誌で紹介されていて「空間価値から時間価値へ」というフレーズに興味を惹かれた。
大学の教授など20人の建築・都市・土木分野の学識者達が、デザインという言葉の戦略性が失われたことを問題ととらえ、新たな概念を付与するという目的で議論した内容をまとめたもの。
聞いたこともないカタカナ用語が多いし、交わされている議論の内容が高度過ぎて、さっぱり理解できなかった。そもそも「クロノデザインとは何か」ということすらわからずじまいだった。