- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396113209
感想・レビュー・書評
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対立的な言い合いの言い分ならテレビや偏向報道で十分。これは、本来、メディア論、コミニケーション論を中心とする社会言語学の専門としての側面からルーツである韓国を論じるという話。格差に関する指標や、社会システムの腐敗に関する指数などが引用されていて面白かった。メディアの問題などに関しては頷ける。韓国自体の分析はというと、割と冷静に語っていると思う、もちろん鵜呑みにはできないし語りきれていないところもあると思う、通貨危機のIMF体制に関する記述なんかは甘い気もするが全体的には良かったと思う。表記の面で、日本人向けに書くという気遣いがなされてあり、余計なところでひっかかることなく読めるようにしてあった点はいいところ。
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前半は、日本を過剰に意識した日韓比較論のようになっていて、読んでいてストレスフルな感じたが、後半は、韓国の国民性や政治意識等が分かりやすく解説していて良かった。
著者のいう、序列的な価値観、相対的剥奪感の倫理構造が、国家を上げて反日感情を醸成している隣国の本質なのかもしれない。 -
「悪韓論」に「呆韓論」に「犯韓論」。タイトルだけで「韓国大っ嫌い」といった感じの本が売れているらしい。もう少し冷静な韓国論を読みたいと思ってこの本を選んだ。
現在の様々な嫌韓論は、必ずしも事実に基づいているものだけでなく、メディアの情報に大きく依存していること、韓国の政経癒着や特権階級の不正疑惑が成長の妨げになっていること、韓国の歴代大統領が対立の歴史の中で生まれ、悲劇的な最期を遂げていることなどが、比較的客観的に書かれていると思う。日本と韓国を知る筆者の、感情を抑えた内容に共感した。 -
韓国人も韓国が嫌いなんだろう。
どうしようもない国だな。。
韓国では親日と抗日という対立軸で自らの近現代史をとらえようとする傾向が根強くある。問題はそうした尺度が日本や日刊関係のみならず、韓国政治のナショナリズムを煽るシュアdんとして韓国メディアにはびこっていること。
韓国の金持ちは株に投資して成功した人。 -
【メモ】「 」内は本文中より引用。
1.成長の歪み
・「韓国人の競争に対する社会心理を見ていく上でキーワードとなるのが、『相対的剥奪感』という概念です」。
・「相対的剥奪感とは、他人にあるもの(常に入手可能な何かが対象となる)が自分にはないと感じる相対的な感覚です」。
・「他者との比較を通じて絶えず同等化を図る相対的剥奪感の心理構造こそが、韓国社会の貪欲なまでの競争心や上昇志向につながっている」。
2.対立の歪み
・絶大な権力を有する帝王的大統領制。「人事権限があまりにも広範囲にわたっていることと、そのプロセスにおける不透明性が、大統領の権限に対する批判の要因にもなっています」。
・南北の対立=分断国家 -
TVタックルで毒舌を吐き、舌鋒鋭い著者が説明する韓国の実態。
日本に追いつけ追い越せの時代は終わり、韓国独自の発展路線を探っている、その過程でどんな問題をはらんでいるのかを指摘してく。
タイトルほど「歪み」に焦点は当たっていなかった印象。
むしろ、格差社会や政治の腐敗など、韓国に関して一般に考えられるステレオタイプな意見を、統計データを根拠にして説明していた。
ジニ係数やGDPに基づいて説明される、それほど格差が無いことや、相対的剥奪感などは面白かった。
ただあくまで現状の説明に終始していて、処方箋や根本的原因の説明などがされていなかったのは残念。 -
テレビタックルなどでも、いつも韓国側に立ってヒール役をしている金慶珠の本。
日本と韓国の両者にイーブンの立場に立っているとは思えない、韓国の状況や立場を説明する面もあったが、テレビで見るよりはしっかりした説明が多いと思った。
戦後のアメリカ軍に占領されて民主主義を取り入れた日本の復興に比べて、民族が2つに分かれて戦争をして、軍事政権の期間が長かったり、経済的に極貧の状態から、日韓基本条約によって奇跡の復興を遂げたり、何よりも民主主義になってから、まだ4半世紀しかたっていない。
そのような文脈で、格差社会、政治の汚職などは日本とは比べようがない気がする。日韓の両者を冷静に分析するというよりも、韓国の歴史やその一人の意見を聞くというスタンスで読めば、見方が変わる良い本のような気がする。 -
テレビでおなじみの金慶珠さんの本。
本書では、第一章の「情報の歪み」から第二章の「成長の歪み」、第三章の「対立の歪み」の三つの章から、韓国に対する先入観や誤解の原因を見出し、本当の姿をとらえ直していこうというもの。
日本人の立場から見ると、なかなか納得できない部分もちらほら・・・。しかし、韓国側の意見を知るという意味では、分かりやすい内容だったように思います。
日本と韓国という“近くて遠い””遠くて近い”不思議な二国間の関係は、今後もしっかりと考えていく必要があると思いました。