英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(祥伝社新書) (祥伝社新書 351)
- 祥伝社 (2013年12月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396113513
感想・レビュー・書評
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幼少期に見た王者のように振る舞う若い米軍人と戦車へのルサンチマンから書かれたような気のする本。
いわゆる修正主義者の史観をイギリス人が言っているんだけど、なぜそうなるに至ったのかの丁寧な描写は好感。一時期もてはやされていた白洲次郎が尊大であるということでガッカリする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史観や認識はある意味相対的なものなので、絶対にこれしか無いというものは無いなと思う。日本が属国化しているのは事実で、国民主権では無いが、今回の選挙は大きなチャンスかもしれない。ここで国民の意思を示すべき。
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こういう本を書く人が居て、歴史の見方(史観)には視点によって色々な見方があることがよくわかる。事実・史実は一つでも解釈のしかたや史実の裏側にある思惑や狙い、意味合いなど、史実そのものをねじ曲げて宣伝する国があるが、これはやり過ぎ。一方日本は日本としての見方、意味するところをもっと戦略的に発信すべきだろう。
自分もこれまで数々の歴史本を読んできたが、子供の頃から教科書を中心に習ってきた歴史というものが戦勝国史観であったことがよくわかる。数々の見方があり、それを見て自分の考えを創っていくのが勉強だと思うが、日本の教育は一つの史観を教え、設問に対して再生させることを目的にしているようで創造とは程遠い。 -
来日時に「日本=戦争犯罪国家」論、「南京大虐殺」を疑うことなく信じていたジャーリストが、なぜ歴史観を180度転換したのでしょうか? 日本は、日本の立場で世界に向けて訴えなければならないと忠告しています。
https://www.honzuki.jp/book/212600/review/277446/ -
ヘンリーストークス氏、中立の立場で書かれている。三島由紀夫、石原慎太郎等の著名人との自慢話はもう少し少なくてもよかったのでは。
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http://naokis.doorblog.jp/archives/Henry_Scott_Stokes.html【書評】『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(1)著者は在日50年の知日派 : なおきのブログ
http://naokis.doorblog.jp/archives/foreign_media_in_Tokyo.html【書評】『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(2)外国メディアの東京支局が反日の理由 : なおきのブログ
<目次>
第一章 故郷イギリスで見たアメリカ軍の戦車
第二章 日本だけが戦争犯罪国家なのか?
第三章 三島由紀夫が死を賭して問うたもの
第四章 橋下市長の記者会見と慰安婦問題
第五章 蒋介石、毛沢東も否定した「南京大虐殺」
第六章 『英霊の聲』とは何だったか
第七章 日本はアジアの希望の光
第八章 私が会ったアジアのリーダーたち
1 私欲の権化だった金大中
2 金日成と北朝鮮という国
3 北朝鮮で見たシアヌーク殿下
4 インドネシア「建国の父」、スカルノ
第九章 私の心に残る人々
1 日本とユダヤ人
2 日本文学を世界に伝えた人たち
3 日本で出会った人々
終章 日本人は日本を見直そう
解説 加瀬英明
2014.04.13 Amazonで見つける。
2016.08.12 読書開始
2016.08.15 読了 -
【由来】
・Amazonで
【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
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第二次世界大戦の位置付け、その後のいわゆる平和、そこの人種戦争やら何やらの要素が絡んでいるのが現在の世界。
日本がやや独特な立ち回りをしたことはおそらく間違いないが、この辺の本を読んでいて一番感じるのは、たかが数十年でこんなに見事に骨抜きになるのかってこと。
それとも根は変わっていないのか。
この先間違いなくなんらかの意味で日本は有事に巻き込まれるわけで、そのとき生き延びられるのか。
東京裁判、慰安婦、日本国憲法等に関する主張は大凡同意。
南京大虐殺も、事実はこっち寄りなんだと思うが、そもそもこの文章自体が著者の書いたのもんではないという情報もあってやや微妙。
三島由紀夫の話も、一部だけだから結局なんだか判らないし、アジアのリーダーも、だからなんだって。本のテーマからすると唐突感があって、締まらない。
金大中がクソ野郎だったってのも目から鱗だが、事実関係があまり示されてない。 -
良かった。特に、アジアの要人たちの記述は知らないことが多かった。三島由紀夫と付き合いが深い著者だったようで、その辺りは感情的な記述となっているが、これさえ深入りしなければ、興味深い話が多かった。
イギリス人だから、客観性があるようにも思える。彼の視点で見た、日本人たちへの素直な感情、評価は伝わってくる気がする。 -
50年日本に在住する英国人ジャーナリストが、敗戦国の劣等感を持ち続ける必要はないと日本人を鼓舞し、彼が会った近代の有名人などの印象を記した本。
前半書かれていることは、田中正明の「パール判事の日本無罪論」と同じで、東京裁判の不条理を厳しく追究するもの。白人が有色人種に初めて負けた日露戦争は、西洋世界にとって衝撃だったようで、その悔しさや有色人種への侮蔑が根に残っていると主張している。一方、日露戦争の結果は、アジア各国にとって別の意味で驚きを持って受け止められ、日本がアジアの手本とされるようになったという。欧米で太平洋戦争で日本はアジアを侵略しようとしたと思われているが、著者に言わせると、日本は植民地だったアジア各国を独立に導いたという。
有名人と実際に会った印象も興味深い。著者は三島由紀夫と親交が深かったといわれ、三島への憧憬が行間から読み取れる。他には、シアヌーク殿下についての記述も面白かった。
本書を通して、著者の日本への愛情が感じられる。