デザインの誤解 いま求められている「定番」をつくる仕組み (祥伝社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396114466

感想・レビュー・書評

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  • 定番になるための5つの要素
    ①形状 ②歴史 ③素材 ④機能 ⑤価格
    いいものをつくることでなく、正しいものをつくる。

    デザインリテラシーを上げるために
    ①デザインの役割を正しく理解すること
    ②意図を持つこと
    ③たくさんのデザインを見て考えること

    デザイナーと対等な関係

    デザインマネジメント
    ①デザインの知識を増やす(見て考える)
    ②自分の趣味嗜好がどこに位置しているかを知る
    ③デザインそのものに口出ししない
    ④デザインの目的を明確にする
    ⑤思い込みを疑う

    *THE 株式会社社長 KITTTE THE SHIP

  • 例えばブルーシートやテープカッター。
    どうしてこの色?と思うが、安く、一般に普及しているので、案外買っている。モノブロックという椅子もうちにある。
    これからはもっと真剣にモノと向き合いたい。

  • 「定番」の考え。
    「THE」のコンセプト。理由。
    デザインリテラシー、経営リテラシーのバランス。

    などコアな部分は なるほど、そうだなと思えるものが多く面白く読めましたし 多くの世間の人に認識してもらいたいと思うことが多かったです。
    ただ水野学さんの前半部分は、「?」と思うこともあり。
    日本の車は結局デザインでは外車に劣ると言っておきながらトヨタ車は奇抜ではなくいい、これが「定番」という。。

    理想はどこにあるのでしょうか。
    世間のデザインリテラシーが向上し、外車のようなデザイン性の高いものが国産でも作られ受け入れられること?
    結局は定番で奇抜のないもの?
    水野さんの文章だけ、引っかかるものでした。

    本著は THEのメンバーである4人の方が順に書いています。
    このような形態をとり、さらに全員がデザイナーではなく経営の視点もある人など多視点からの話を読めるので面白く受け入れられる点もありました。

    どうしてもTHE製品をプッシュする内容ではありますが、なぜその製品がいいのか、どういう意図で作ったのかを聞くとやはり良さそうと思えます。単なる宣伝の本というより、よっぽどTHEを作るまでのスピリットに自信があり、広めたいのだなと思いました。
    私は広まるといいなと思います。
    デザインに対する世間の理解が進みますように。

  • 定番商品をつくるプロジェクト、「THE」ブランドの商品開発を例に出しながら、デザインを中心としたモノづくりについて解説した本。
    各章ごとにそれぞれプロジェクトメンバーが執筆。中でも、中川政七商店の社長さんが書いた章は、平易な表現ながら非凡な内容。

  • デザインとは。定番とは。内容は濃くなくとも身近なものを再認識出来て面白い。ただ、このタイトルは違う気がする。ほとんど「THE」の話。

  • THEのブランド。定番を作ろうというコンセプトをよく理解できた。これから、どう展開していくのか非常に楽しみ!

  • 普段何気なく使っているものがどれだけ考え抜かれて計算されて出来ているのか!!という事に驚きました。

  •  どうしてこうなった。
     著者はスタンダードデザインを求め「THE」ブランドを立ち上げる……んだけど、この本、どちらかというとブランディングの本であってデザインの本じゃないと思う。スタンダードデザインがこの手法で作られるとしたら、あまりにもお粗末じゃなかろうか。

     THEのコンセプトが駄目だとも思わないし、面白い試みだと思う。しかし、プロジェクトXのようにTHEブランドの立ち上げに掛かる事柄をわかりやすく物語を持って説明されるなら面白いだろうが、飛び飛びの成功エピソードを結論だけ説明されても「えっ? ああ、それはすごいですね」「よかったですね」と苦笑いしながら一歩引くしかない。
     絶対面白いコンテンツ持ってるのに、ここまでわかりにくくしているのは編集者さん真面目に仕事してるの? すごいデザイナーさんなんだろうけど、売れる本、面白い本作ろうとしてる?と疑問に思う。前述したとおり、デザインというよりブランディングの本だと思うし、この本はブランディングにマイナスを与えてもプラスにはならないと思う。
     どうしてこうなった。

  • デザインとは奇抜な意匠のことだったり、一部の専門家が担うものではないないんだよ、ということを言わんとしていると思うが、各章ごとに執筆者が異なるためか、微妙に重複していたり、論旨がよれていたり。。。

    しかし、「いいものをさえ作れば売れる」というものづくり信仰への批判など、傾聴すべき点も多い。

    デザインの素人が専門家とどう議論するかという
    「デザインリテラシー」の議論は大変参考になった。

    この色が…、など具体的な指摘ではなく
    「こう見えるけどそれでいいの?」という問いかけをする。
    これならできそう。

  •  “次の世代の定番を作ろう”というプロジェクト「THE」の4人による商品開発の進め方を語る本。

     「定番となる条件」として「形状」「歴史」(支持率×支持期間)「素材」「機能」「価格」を挙げてそれを満たすような商品を意識して開発する。3章では今まであった商品に何かの機能を加えて新しい商品を作り出すことを「イノベーション」としているけれど、実際の開発プロセスを経ると、結局江戸時代に完成されていたものの“再発見”に過ぎなかったりする(ように見える)あたり、「定番」は普遍的な価値を持つということなのかな、と。

     タイトルの『デザインの誤解』は、「デザインってよくわからないから名のある人に任せてしまおう」と、評価を放棄してしまう企業側に投げかけたものだと思うけど、内容からは少しズレているかなと。あと、帯が微妙。

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著者プロフィール

水野 学:クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント/good design company代表。1972年東京生まれ。1996年多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。パブロプロダクション、ドラフトを経て、1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な仕事に、NTTドコモ「i D」、相鉄グループ「ブランドアッププロジェクト」、熊本県キャラクター「くまモン」、「中川政七商店」ほか。自ら企画運営するブランド『THE』ではクリエイティブディレクションを担当。主な受賞に、London International Awards(Gold、Silver)、The One Show(Gold、Silver、Bronse)、D&AD賞(Silver、Bronze) CLIO Awards(Silver、Bronze)、朝日広告賞部門賞、毎日広告デザイン賞部門賞、日経広告部門賞、JAGDA新人賞など。

「2018年 『アイデア特別編集 good design company 1998-2018』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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