宇宙エレベーター その実現性を探る(祥伝社新書) (祥伝社新書 475)
- 祥伝社 (2016年8月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396114756
感想・レビュー・書評
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宇宙エレベーターの現在地は、理論的には建設可能だが、主要な要素技術の幾つかで大きな技術革新や進歩が必要、細かい点でも幾つも解決すべき問題があるとなる。それでも、実現を目指すことで、技術の進歩や問題解決のための新しいアイディアが生まれるなどし、数十年後には実現される可能性は十分あるのかも。
単なる宇宙空間との往復だけてなく、静止軌道より遠い部分からカタパルトを切り離すことで、理論上は遠くの天体まで主動力なしで到達できる。
本論からは少し外れるが、第5章「宇宙開発の歴史」が興味深い。初めて宇宙空間に達した物体は、ドイツが1942年に打ち上げたA-4ロケットで、工学者ウェルナー・フォン・ブラウンが開発にかかわった。それからまだ70年ほどしか経っていないとは驚き。第二次世界大戦後の宇宙開発でソ連に遅れをとったアメリカが国家の威信をかけて取り組んだ月面着陸、全20次まであったアポロ計画の11号が月面着陸したのは1969年。地球以外の天体に立った人類はアポロ計画の12名(着陸6回)のみ。スペースシャトルに代表される再使用型有翼往還機は、映画やアニメではお馴染みだが、現実的にはまだまだ難しい。
全体として主題が不明確、時々不思議なトピックが差し込まれていたり、話の流れが前後したり、一冊の本としての出来に疑問あり。。詳細をみるコメント0件をすべて表示