心にトゲ刺す200の花束 究極のペシミズム箴言集 (祥伝社黄金文庫 ま 10-1)

  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396315061

感想・レビュー・書評

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  • コップに水が半分入っている。

    「このコップはまだ水が半分入っているのか、それとも半分なくなってしまっているのか」

    ーーー皆さんならどうお考えですか。
    「まだ半分入っている」なら楽観主義者、「もう半分なくなってしまっている」なら悲観主義者、ということなんだろうけれど、この本の著者の友人リアノーのお母さん、ヘレンの答えは違います。

    「(a)そもそもコップなんて存在しないーーーあなたは熱があって幻覚を見ているのだ。そして(b)そのコップは欠けて汚れていて、なかの水を飲もうものならば、死に至る病にかかるだろう」

    ーーーこのような一癖あるペシミズムを200も集めた箴言集。著名人から一般人、ことわざや、果ては壁の落書きまで。
    悲観主義者たちの皮肉とユーモアを込めたぼやき。
    これだけたくさん読むと逆に清々しい。

    気に入ったものをいくつか。

    「もし、、、いいお手本になれないのなら、恐ろしい警告になればいいじゃない」ーーーキャサリン・エアード

    「悲観主義者がどんな人間か知っているかね?人はみな自分と同じくらい嫌なやつだと考え、それを理由に彼らを嫌う人間のことさ。ーーージョージ・バーナード・ショー

    「わたしは一生暮らしていけるだけの金を持っているーーー今後何も買わなければ。」ーーージャッキー・メイソン

    「この世は考えるものにとっては喜劇であり、感じるものにとっては悲劇である。」ーーーホラス・ウォルポール

    「ノアの一行が船に乗り遅れなかったことが、ときどき本当に残念に思える」ーーーオスカー・ワイルド

    「法律が正義と関係あるわけないじゃないか。法律は正義が行われないからこそ存在するんだ。」ーーーウィリアム・マッキルヴァニー

    「もはや問題は健康を保てるかどうかではない。自分の気に入る病気をみつけられるかどうかだ。」ーーージャッキー・メイソン

    「もし神が人間に強いているような生活へと、自ら急に突き落とされたら、神は自殺するだろう。」ーーー小デュマ

    「女が本当に男を変えられるのは、男が赤ん坊のときだけよ」ーーーナタリー・ウッド

    「元気を出して。最悪の事態はまだこれからやってくるんだから」ーーーフィランダー・ジョンソン

    「一年間セラピーを行った後で、わたしの精神分析医はこう言った。‘ひょっとしたら、人生はすべての人に向いているわけではないかもしれない。’」ラリー・ブラウン

    「わたしの船が港に入ってくるとき、幸運なわたしはきっと空港にいるだろう。」ーーージョン・アディ

    「人生の90パーセントはみじめなことで占められている。きみの運がよければ。」ーーーエリック・マーカス(この本の著者)

    皮肉っぽい言い回しが好きなので楽しめた。
    自分ではあんまり言ったり書いたりしてないとおもうんですが。
    皮肉には才能が要りますからね。

    章の合間に挟まれる、悲観主義者だったという、エセルおばあちゃんとの挿話も、著者の愛情たっぷりで微笑ましい。

  • とことんまで悲観的でシニカルに突き詰めていくと
    逆になんだか前向きになるという、
    不思議な体験ができる1冊。
    200の名言(迷言?)のだいたいが
    「あるある」となってしまうあたり、
    自分もたいがいシニカルだなぁ…

  • ことば
    思索

  •  新書購入

     名言集?
     皮肉と後ろ向きな言葉がたっぷり、200。

     読んで、ほっとする。
     例文上げると・・・「取り越し苦労なんざしなさんな。もうすぐホンモノの苦労があんたのものへやってくるから」というような名言がずらりと並びまする。 ・・・・・ほっとしますよ。「元気を出して。最悪の事態はまだこれからやってくるんだから」
     いやはや。
     悩むの馬鹿らしくなりますね♪ 心のカンフル剤です♪ とても良い本。
     毎晩読んだら、眠りやすくなれそうです。

  • いわゆる名言集。ただし収集されている名言はマイナス方向の言葉。

    人生、人間、男と女、神様、健康、政治と社会、仕事や金、さまざまなことにトゲをさしていこう。
    良いお手本になれなければ恐ろしい警告になろう。

    ここにある言葉にニヤリとする程度にはゆとりある生活をおくれている幸運に感謝。

  • たまに読み返すと、非常に面白い1冊です。

  • 究極のペシミズム蔵言集という副題と強烈な表紙につられて購入

    確かに心に刺さる言葉ばかりだった。
    一つ一つの言葉に関して余計な解説などがなかったのがよかった。

  • ●内容
    ・米国のジャーナリストによる後ろ向き名言集。
    ・皮肉が光って小気味よい一冊。
    ・悲観主義者の母方祖母と、楽観主義者の父方祖母の間に育った著者のモットーは、”最悪の事態を予想しながら、最高の幸運を期待しよう”

    ●コメント
    ○ジャンルごとに羅列しているのので適宜抜粋。

    (男)
    ・本当の男女平等の時代が来るのは、
     女性アインシュタインが男性アインシュタインと同じくらいすみやかに認められたときではありません。無能な女性が無能な男性と同じくらいすみやかに昇進させられたときです。
      ―ベラ・アブズグ 1920-1998(米国の政治家)

    ・わたしたちは経験から学ぶ―男は決して経験から学ばないということを。
      ―ジョージ・バーナード・ショー 1856-1950(英国の劇作家)

    (結婚)
    ・結婚するまでは目を大きく見開いておき、結婚したあとは半分つぶっておきなさい。
      ―作者多数

    ・夫を信頼し、夫を崇め、そしてできるだけ多くの財産をあなたの名義にしておきなさい。
      ―母から娘へのアドバイス


    (健康)
    ・健康について心配するのはやめておけ。そのうち消えてなくなるものだから。
      ―ロバート・オーベン(米国のコメディアン)

    ・人生をそんなに深刻に考えるな…永遠に続くものじゃないんだから。
      ―作者多数

    (政治)
    ・政治、それは個人的な利益のために公務を行うこと。
      ―アンブローズ・ビアス 1842-1914(米国のジャーナリスト)

    ・頭がよすぎて政治にたずさわらない者は、罰として自分よりも頭の悪い人間に統治されることになる。
      ―プラトン 前427-347(古代ギリシアの哲学者)

    ・政界における第一の過ちは、そこに入ることである。
      ―ベンジャミン・フランクリン 1706-1790(米国の政治家)

  •  羅列された痛烈な「皮肉」が、真っ当な型通りの「教戒」よりも余程正鵠を射ていると感じるのは、思うようにならない人生の悲喜交交を己が身に置き換えて感じ取るが故か、それとも著名人ですら時代を越えて度し難い不満と矛盾を抱えていたことに対しての同調と安心なのか。
     人によって差はあるものの、適度な「毒(皮肉)」はユーモアに転じる、ということかも。

  • シニカル、ペシミズム名言集
    これが笑えている内は幸せなのかな(笑)

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