- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396331641
感想・レビュー・書評
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図書館にて借り入れ。
既読に気づかず再読となってしまった。
魅力的な登場人物と奇習のディティールで、一気に小説の世界に引き込まれ、ぐいぐいと読まされてしまったところは流石は小野先生。
2000年代に発表された作品だけど素晴らしいまでの昭和テイスト。
残念なのは、ラストの拙速さ。素晴らしい物語背景に比べてお粗末な真犯人・動機・主人公の述懐。
何か急いで作品を書き上げなければいけない事情でもあったのかと勘繰りたくなる。
特に真犯人を断罪する真打とも呼べる存在の凄みがもったいないばかり。
五行説、勉強したくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ねっとりとした、ホラー要素のあるミステリー、という感じ。
島限定の風習や宗教が絡んでくるストーリーなので、社だとか守護だとかっていう説明部分と言うか、主人公の考察部分がちょっとくどい。
文章自体は読みやすかった。
小野さんの本、初めて読みました。
アニメになっている作品や漫画になっているものもありますが、映像でも観たことがないので…完全にお初。
ホラーは苦手ですが、もう少し最近の作品を読んでみたいかな…と思いました。 -
小野不由美さんの本は初めて買ってみた。購入の動機は、とにかくぶ厚い本をがっつりと読みたかったから。
うんすごく不思議な話。だけど 日本のどこかに、こんな風習が残っているところが在りそうだ。
結構気にいった作品だった。 -
初小野不由美作品、やっと読んだー。
ちまちま読んだせいもあってか時間かかった。
ファーストインプレッションとしては、文章の書き方が優等生だなと。
推理小説だし、先の書き方が綿密にはられた蜘蛛の糸のようにみえなくて予想しがたいのは巧妙。
最初はつまらなかったけど志保の遺体から話の大筋に触れるからそこからぐっとおもしろくなったな。
中盤の盛り上げかたは上手い。
ただ後半が失速気味。「それでええんかい!」と突っ込みたくなる。
そして登場人物の家系図や最後の謎解きで頭がごちゃごちゃになったー。
図が欲しいね。うん。
今度はホラーに挑戦したいな。 -
初めて読んだときは閉鎖的な島人こわいとガクブルだった。小野作品に出てくるヒトのカタチをした人でないものが毎回ブッとんでる。特異な存在がその役割を全うする様は情や連帯感が欠片もないためか潔すぎて恐ろしいー!いい。
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ずっと積読状態だったんだけど、この度、カタヤマミステリ新書に取り上げられていたのを見て、ついに読了。もちろんこっちの方が前なんだけど、体裁がつい先日読んだ”予言島”と似ていて、つい比べてしまう自分がいたりもする。同作に不満ありありだっただけに、こっちもそんな感じだとどうしようと思ったけど、そのあたりはさすが、そんな心配は全くなし。民俗と人為の折り合いも、妥当な形でつけてくれています。やっぱこうじゃなきゃ。って言いながら、途中の小難しい解釈部分とかは、結構読み流してしまってる訳だけど(苦笑)。