陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫 い 14-2)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 20898
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396335212

感想・レビュー・書評

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  • 4人がトラブルに巻き込まれようとも、終始安心して読んでいた。
    安心感がある強盗というのも変だけど、成瀬さんに任せていれば大丈夫と思ってしまう。‬
    ‪ウィットに富んだ会話や潜んでいる伏線…謎に満ちたギャングの日常を軽快な気分で楽しめた。

  • 最初に誘拐をした小西と大田のコンビが可愛い笑

  • 「陽気なギャングが地球を回す」の続編であるシリーズ二作目。
    前作がおもしろかったので、期待して読んでしまったけど、やっぱり響野さんの言うことは相変わらず面白かった!
    「わたしの言う通りにやれ。わたしのやる通りではなく。」(P79)
    響野さんのセリフと全員の苦笑&総ツッコミにクスクス笑いが止まりません。

    主人公4人それぞれを主役とした「日常」に起こる小さな事件をそれぞれの能力を使い解決していく短編が描かれた後、その4人がある事件に関わることで、前半でお預けになっていた愛すべき4人組のわちゃわちゃぶりをやっと楽しませてくれるというニクい構成(*´꒳`*)

    短編にちりばめられた伏線が1つに繋がって、それも楽しめました。

    そして、章頭の単語解説には前作同様に伊坂さんのブラックユーモアが満載で、特に「検討」:実際には何もしない、という宣言。「前向きにーさせていただきます」(P291)には、ウマイ!と手を叩いちゃいました。

    読書を「軽妙軽快に楽しむ」ための一冊です。

    「陽気なギャングが地球を回す」は成瀬役:大沢たかお、響野役:佐藤浩市、久遠役:松田翔太、雪子役:鈴木京香さんで映画化されているとのことなので、松田翔太さんのデビュー作品でもあるし、続けて観なくちゃ(*´꒳`*)

  • あいつらが帰ってきた。中盤以降の成瀬ら4人組の軽妙な遣り取りは前作そのままに、4人それぞれの視点から描かれた前半の短編が中盤以降、本流に流れ込むような形で加速していく。ニヤっと笑わせるツボを心得ているのも相変わらず。最後はちょっとあっけない感じもするが...。次作に期待。

  • 一作目が良いと続編への期待度は上がる。
    その意味で満足できなかったので☆3つだけど、『…地球を回す』を読んでなくて何の期待もせずに読んだらもっと高評価になったと思う。
    決してつまらないということではない。

    作者が途中で改心したように、やっぱり彼らは個人行動よりも寄ってたかってた方が魅力的なので、最初の短編×4はちょっと消化不良だった。
    でも、そこが伏線となってるのは、伊坂さんらしいし、回収されない伏線もどきもあったりして、作者対読者の騙し合いみたいな感じで読んだ。

    個人的には成瀬の仕事っぷりが垣間見れて嬉しかった。

  • 4人それぞれの日常で起こっている出来事がいろいろな角度で重なって、前作に引き続き伏線の回収がすごかった!最後まで飽きずに楽しく読めた!

  • 陽気なギャングシリーズ2作目だが、短編で初めのうちは、某長寿アニメの日常と遜色がないと、少し残念な気持ちになった。
    読み進めるうちに、4人のそれぞれの個性が活かされ、それぞれの出来事がまとめて回収される様は、よくできているなぁと感心するようになった。
    読み終わった時には、全てのキャラクターが憎めないというか、愛すべき者たちになっていた。

  • フザケた表紙と「陽気なギャング... 」まで見てこれだ!って「地球を回す」と間違えて先に買ってしまいえらくがっかりしました。しばらく本棚に寝かせてありましたがようやく前作も手に入り、満を持して読了。

    前作で「そう言えば、あいつらどうしてるのかな」と思い出してくれれば、これほど嬉しいことはありません。と著者あとがきにありました。本書では愛すべき四人組のそれぞれの日常が描かれていて、わいわいがやがや喋りながらやっぱり事件に巻き込まれていくしょうもなさが微笑ましかった。前作が面白かった分どうしても新鮮味に欠けてしまいますが、ファンならやっぱり気になる続編、のんびり楽しめればよしとしましょう。

    日常とはいってもそこはさすが四人組。成瀬、響野、雪子、久遠べつべつの短編集でも彼らの特殊能力は健在です。

    響野「木は森に隠せ、って言うだろ。失敗は大失敗に隠すんだ。」

    息を吸う間も見せずお得意の大演説。日本語が通じなければジェスチャーで乗り切る。成瀬の説明にはケチをつけ、解説を引き継ぐやいなや脱線し、除け者にされたと思っては拗ね、痛いところを突かれては開き直り、嫁につれなくされてはアタフタし、都合の悪いことは聞き流す。抜け駆けされると喚くのに指名されると腰をぬかす。とにかく響野は騒がしいw それでも成瀬の過去についてはしゃべらないんだからかっこいいでしょ。

  • 仲間っていいなぁ。

  • 陽気なギャングたちの健闘を描く続編。前作の主人公四人が個別に活躍する短編四編のあと、彼らが揃って人助けに乗り出す様子が描かれるという変わった構成。短編部分で出てきた伏線も丁寧に拾ってスカッとする結末に繋げている。彼らのユーモラスな掛け合いも健在で顔が綻ぶ。好きなやり取りは「おまえは分からないフリが上手だ」「まあな」。好きな場面は雪子がストップウォッチで劇場オーナーにマウントをとるところと、響野が車を運転しようとして失敗するところ。今回響野があまり役立ってないな…と思ったら、文庫版短編では一番頑張っていた。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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