ちりかんすずらん (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396337858

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  • 三十代の独身女性である私は、母と、父の母である祖母との三人暮らし。父はコロムビア女性と再婚して彼の地で暮らしている。母と祖母は血のつながらない他人であるけれど、信頼し合っている。母には腹違いの妹すずちゃんが居て、すずちゃんは妻子ある男性とつきあいながらひとりで生計を立てている。<消えもの>であるお惣菜やお菓子をお土産にときおり訪ねてくるすずちゃん。子供というのは夫から妻へ、妻から夫へ、双方の贈り物なんですよ、という母の言葉が、「贈り物は消え物が先方に負担がかからなくていいのよ」というすずちゃんの言葉に重なる。私にはユウジという恋人がおり、やがて結婚のため家を出るとなるとあとに残るのは他人同士の母と祖母。変わらない人間関係と変わってゆく環境、相手を信頼する気持ちと負担になりたくないという気持ち、などが、静かでゆるやかな雰囲気で語られる、という、良いお話でした。

  • 児童館に勤める三十歳の私と、母と、父の母である祖母の三人暮らしがおっとりとして心地好い。母の腹違いの妹がお土産片手にふらりとやって来て、迷い犬を預かり、私の恋人が祖母に料理を教わり、結婚式の準備をする。外国人女性に入れ込み別れた父に対してもさらりとしていて、複雑さに囚われず風通し良く満たされていた。

  • すずちゃんの軽い生き方に憧れます。
    自分はとてもこうはできないけど。。。

  • 特異な家庭環境で暮らす女性3人衆の様々な出来事を短編集を繋げて、それぞれの人生を結びつけながら、切っては切れない人間関係の大切さを描く。
    自分的には、メリハリもなく、涙を誘ううよ曲折もない粛々とした日々の生活で起こることから、特異な親子関係の大切さを伝えたかったのかぁ~くらいでした・・・

  • おもしろい家族構成で、あっという間に読み進めた1冊でした。

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