- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396632533
感想・レビュー・書評
-
GINZA2020年11月号の特集で知った本。
文庫本持って、目黒川近辺を歩き回りながら(猫を探しながら)読むと、小説の世界に浸れそうだ。
書かれたのが15年前なので、風景もだいぶ変わってしまったとは思うけど。
内容はなかなか難解。
非常に緩い繋がりの連作短編集。
著者は後記で全体を「巨大な短編」と言っている。その意味はあまりよくわからない。
タイトルの意味もあまりよくわからない。
でも、嫌いではない。
猫たちがそれぞれの章の間を行き来する。
都会には思ったよりたくさんの猫がいる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『LOVE』読了。
内容が意味不すぎて読んでて面白かった笑
本当に意味が分からない、けど面白い。
独特な言い回しや謎の急展開、各短編に必ず登場する沢山の猫たち。そして20人にも及ぶ登場人物。これは現実?それとも妄想?と、捉えられてもおかしくないわ。
んんんん血管が浮き出るくらい難解でした。
出会ったばっかりの女の目の前でエレキギターで人を殺した後、女に抱擁し口づけしたのちに「逃げろ」と言う男。それを聞き瞬時に逃げる女。サイケデリックなシーンでぞわっとした。
最初のほう、途中で脱落しそうだなぁ…とフラグが立っていたわけですが。なんとかね、読み終えることができました。
品川駅が港区にあり、目黒駅が品川区にあること。
小泉八雲がギリシャ生まれのイギリス人だったこと。
事実を小説を通して知る。事実は小説より奇なり…しかし、その事実を小説で知る…変なの、ちょっと面白い。
2021.5.17(1回目) -
9編からなる短編。微妙に話しが繋がってゆく。作者によると巨大な短編とのこと。LOVEというタイトルだが恋愛小説ではない。猫LOVEである。
ハート/ハーツ
秋、品川、ニーサン
ブルー/ブルース
冬、白金、ルナコ
ワード/ワーズ
春、目黒、ハイアン
タワー/タワーズ
夏、五反田、ミノワ
キャッター/キャッターズ
圧倒的なスピード感、疾走感を感じて東京を駆け抜けることができる。あとがきで作者が「リアル・ジャパニーズ文学」と呼んでいるがまさに現代の文学だと思う。
最近は、左脳で書かれている作品ばかり読んできたが、やはり文学は右脳で書かれてるような作品がよい。
文庫化にむけて「タワー/タワーズ」が入っているが、これによって作品全体が間延びしてしまったと感じた。本来なら満点★なのだが、マイナス1★とした。
それでも今年(’2011)に読んだ作品ではナンバーワンだ。
すっかり古川 日出男さんのファンになった。 -
久々に古川作品を読んだが、何冊も読んでこの人の文体が好き、というくらいにならないと読むのがつらい。
個人的には馴染みがありありな土地が舞台であり、所々文体を抜きにして面白い部分が見えるので残念。
-
すみません、この人の話は全部読まないと意味が分からないということは分かっていますので、すべて読み通してから評価すべきということはわかているんですが、それでも途中まで読んでこの本に読み通すべき価値があるとは思えませんでした。
-
ねこ
早く東京に住みたい
残り一年だ
がんばる -
古川日出男ならではの疾走していくような文体がカッコいい。品川のお話。鯨塚とか、土地のことも色々わかる。