未踏峰

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 195
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633264

感想・レビュー・書評

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  • 八ヶ岳の山小屋に集まった3人のアルバイトと山小屋主人がヒマラヤの未踏峰に挑む。それぞれが理由ありの人生を生きてきた。登攀を通して生きる意味を模索する。八ヶ岳の地図を見ながら心が浮き立つ思いがした。

  • 苦悩を抱えた若者三人が山小屋の主パウロさんと出会って比較的緩めだけど未踏のヒマラヤ登頂を目指す話。
    登頂主体というより再生の話かな。
    登山はするっと成功。競争も結局なしに。
    大団円はいいけどね。


    通り名がパウロさんってのがよかったと思う。普通の日本名だとまた印象が換わるかな。

  • パウロさんと共に3人の成長する姿は素晴らしいです。でも、パウロさんと4人で登ったほうが、色々あってよりドラマチックになった気がします。火事というのが、どうもしっくりしませんでした。

  • 最高峰ではないが、前人未到の山頂にアタックする三人。それぞれに悲運の人生を歩んできた。一人の男を介して知り会った。生きてるだけでも価値がある人生、困難を乗り越え何かを達成するならさらに道は開ける。

  • 長所・短所をそれぞれもつ、三人の登山物語。こういう友情関係は良いねえ。

  • 今まで読んだ山を題材にした物語とは、毛色が違う。大体の物語が、何か困難があって、それを乗り越えたり乗り越えられなかったり、厳しい登攀とその苦悩を書いている。それはそれで現実にある話。けれど、この物語はそれとは違う。「フィクション」だと思って読むとすごくすんなりと入ってくる。(もちろん他の山岳小説もフィクションではあるんだけれど)
    この物語では、あまり何があったかとか、旅の行程がどうだとか、そういうのはあまり重要じゃない。その影にある背景、心情、そこから生まれる気持ち、それが真ん中にある。
    山に登ることで、得られるもの、それは明確ではないしそれぞれ違うけど、この話ではそれを凄くキレイに描いている。

  • 素晴らしい!最近読んだ小説の中でも最高ランク。
    いつものくどさがなく、布石もすべて使い切り、人間の弱さとそれを克服しようとする人間の葛藤がよく描けている。
    もう少し山小屋でのエピソードが知りたいと思いながら読んだですが、それは必要ないことが十分にわかりました。山が私を呼んでいる、を読んだことがある方には絶対オススメです。

  • いろいろな事情をかかえた若者三人が、偶然同じ山小屋で働くことになり、最終的にヒマラヤの未踏峰をめざす。という話。

    まあ山小屋での出来事や、ありかたはまあまあそんなものかなと思えるにしても、ヒマラヤまで出かけていくのはいくらなんでも無謀です。標高は低め、一般ルートにしてもヒマラヤですから、リーダーもなしで素人の手に負えるとは思えません。

    それに何もかもが順調にいきすぎておもしろくない(変な理由だけど)なんのアクシデントも無いというのもあり得ないでしょう。

    ではなんで最後まで読んだのでしょう・・・舞台が山だから。

  • 自己啓発本のようで、やたらと自己解説が多く、主人公もなんだか好きになれなくて、期待していた山岳シーンも上手く行き過ぎて、少し物足りなかった。未踏峰を競り合うことになった2人組の方が魅力的な感じがした。実際彼らが登場して、物語が引き締まったような気がする。でも何といってもハッピーエンドはポイント高し!

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。立教大学卒。出版社勤務を経て、2001年『時の渚』で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞。ミステリーをはじめ警察小説、山岳小説の名手として絶大な人気を誇る。主な著書に『ソロ』『K2 復活のソロ』(祥伝社文庫)他。21年逝去。

「2023年 『希望の峰 マカル―西壁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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