- Amazon.co.jp ・マンガ (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396768553
作品紹介・あらすじ
100万部突破!!!
人見知りの小説家と
姉の遺児(高2)がおくる
年の差同居譚
朝が叔母・槙生と暮らして1年とすこし。
ここ最近、小説家の槙生はスランプ中。
ボーッとしていて原稿は進んでいない様子だ。
才能はないと苦しみつつ、書くことはやめない槙生に
朝は「やめる人とやめない人の違いってなに?」と尋ねた。
これといった才能はないと気づきつつある朝に、
槙生が答えたのはーーー。
宝石の持ち主じゃなくても。
自分の明日を選べる第9巻!
感想・レビュー・書評
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「あのとき槙生ちゃんが言ったこととかー
もっとずっと後で意味が分かるのかなって最近思った」
いやそれが、それこそが成長なんだろうなというコミュ障叔母&孤児姪ふたり暮らし漫画の9冊目。
槙生ちゃんの作家仲間おしゃべりとか、イラスト担当者との交流とか、ただの謎の小説家だったところからずいぶん人間らしいところが描かれるようになってきました。
これは 朝 の世界の解像度が増してきたことに比例しているんだろうなと思いながら読んでいます。
「作家が自意識過剰じゃないことなんてあるか?(なめとんか?我作家ぞ?)」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
叔母の槙生に朝が引き取られて1年以上が経った。小説家である槙生はスランプに陥り、朝はその様子を気にかける。才能がないと嘆きつつも小説家を続ける槙生。才能があると感じるのに高校で軽音をやめるという友人の三森。朝は槙生に「やめる人とやめない人の違いってなに?」という問いをぶつける──。
朝がぐんぐんと成長してきてすごいなあって感じる。相変わらず踏み込み過ぎる瞬間もあるけれど、自立を意識した瞬間のことや、槙生が抱える孤独に思い馳せる描写もあってハッとさせられた。槙生が朝の才能について語り、羨むシーンは二人の距離感が心地よかった。雑にまとめる朝も最高。こういう感じだから槙生も気づまりしないのかもしれないね。
槙生が語った「──わたしにとっての『才能』は『やめられないこと』」の話は、きっと後からその意味が追いかけてくる話だろうなあ。ぼくの知り合いの方も(小説家ではない)、好きだから仕事にしたというより、離れられないから仕事にしたと言っていたことを思い出した。やめる理由が訪れないのを「才能」だと思うことにしたという話は残酷でもあり、希望でもあるなと。読書と同じく、いつだって何かを始められるし、どこへでも意外と行けるものなのかもしれない。
小説家三人のお茶会で槙生が「こ…ころせ」と姫騎士になってたところが面白かった。しかも「殺さないでいたぶるほうが映える」と言われているのが的を射ていて笑える。直前にめちゃくちゃいい話を入れつつ、こういうジョークも交えて軽妙に描かれる大人の交流は楽しい。相変わらず面白いけど、ここ最近はちょっと散文的で読みづらい時もあるのが気になる。 -
どこへでも行ける、どこへも行けない、
単純な二択に頭を抱えた後に、きっとみんな自分の城を建て始める。
自分ごとと考えたくても、考えられない人も多くいて、そのすべてが悪人ではもちろんなくて、
そういう愚かさを掬い上げられるものが物語だと思う。
みんながみんな、同じ主語を持っているわけじゃない。たとえweを掲げても、一つしかないなんてあり得ない。
漠然と不思議だった他人のこと、物語の力、愚かさを許すこと、断罪すること、不思議だなと思う気持ちをどうしたらずっと留めていられるだろう、、 -
2人が会話する時そばにコップがあるのが好き。
"聞いてるけど聞いてない"を特技としていた朝が槙生ちゃんの返答を待っていることに毎回嬉しくなってしまう。 -
夏休みにどこにも行かないくらいの仲良しという表現で伝わる絶妙な雰囲気。
人それぞれ生活にあくせくしながらも、おのおの胸の内には色んな砂漠と色んなオアシスがあるもので。
それが人生だよなー。 -
さみしい砂漠と続ける才能
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好きなんだけど少しストーリーが遠回りになって来た気が。
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この本が理解できるまで読み続けます。何歳になっても。
もしもからのインスピレーション、ほんとうのことを書く必要もない -
事故で両親を亡くした高校生の少女と、彼女を引き取った独り暮らしの小説家の叔母との共同生活記第9巻。小説家のスランプによる生活の変化とそれに伴う自覚。人は結局自分に合った人生しか生きられないのだよなあ。