宇田川町で待っててよ。 (Feelコミックス オンブルー)

著者 :
  • 祥伝社
4.24
  • (274)
  • (225)
  • (94)
  • (13)
  • (2)
本棚登録 : 2037
感想 : 123
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396783242

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 女装男子かわいい。
    「好き」ってなんでしょうね。人に恋する「好き」もあれば、好みのカフェを見つけて「好き」と思う。好きは「好き」なのになぜか難しい時がある。
    百瀬の「好き」は「好き」なだけなのになぁ…

  • 今まで読んだものとは少しテイストが違って楽しめました。
    気持ち悪い君の率直さと、八代の世慣れ感(?)の攻防がおもしろい。
    男性の女装をこんなに魅力的に描くことができるんですね。
    すごいです。

  • 八代くんの女装の動機が、「女の子になりたい」とか「男からモテたい」「受動的(女性的)な存在として男から相手にされたい」とかいうはっきりとしたセクシュアリティーの問題の絡んでいるものではなく、自分が身に着けている服を「かわいい」と評価したい欲求を満たすもの、あるいは誰かから「かわいい」と言われること=ある種のナルシシズム的な欲求を満たすものに基づいている、と読み取れるのが斬新で面白かったです。そして、女装のレベルがあくまで女装である(完璧には女の子に見えない)ところとか、八代くんがあくまで男として女装してる(女言葉とか使わない)ところとか、そういうのってある意味歪んだ女装だと思うんですけど、そのズレがすごく魅力的に感じました。

    それと、エロ導入のシーンで、泣きながら本気で「勘弁してください」って言う八代くんとブチ切れて家に帰る百瀬くん、これは本当にBLにおける革命的シーンだなと感じました。えぐすぎると感じる人もいるとは思いますが。ホモフォビア的な感情の根源が、自分の中にある「男に組み敷かれあえぐあっち側」への興味関心、あるいは憧憬のようなものにあった、ということに、その後八代くんは気付くわけですが、それをこんなに丁寧に描いた作品って、わたしは今まで読んだことがなかったので、新鮮でした。

    そういえば、女装をおぼえた八代くんが姿見に向かって口紅を塗るシーンは、映画「薔薇の葬列」の口紅のシーンを彷彿とさせるなぁと思いました。オマージュとか、意図的に引用したものかどうかはわからないけれど。映画のあのシーンはナルシシズムを映したシーンでしたが、この漫画の口紅のシーンも、ナルシシズムをにおわせるシーンとして生かされているとは思います。そしてグロスのシーンは、百瀬くんを回想することで、八代くんの内なるナルシシズムをもっとはっきり映し出しているなぁ、と。

    長くなりましたが、とにかく2012年読んだBL漫画の中で一番面白かったです。わたしの関心事項をよく押さえた作品だったとも言えますが。何度読み返してもとても良い作品です。深いよ。
    (13/02/08レビュー修正)

  • 八代は顔もよくて勉強もできて、クラスでも一番派手な奴らとつるんでいる。いつだって日なたを歩いてきたはずの男がなんでまた女装なんて…?
    地元からかなり離れた繁華街で、百瀬は女装姿の同級生を見かける。一体アイツがどうして?!
    1:ホモ 
    2:罰ゲーム
    3:何か犯罪に巻き込まれてる?
    4:幻
    百瀬の疑問は大きくなるばかり。いつの間にやら八代の一挙手一投足を観察している自分。
    八代の女装姿はかわいいけれど、骨ばった肩もスカートからのぞくふくらはぎもやっばり男のそれで。
    でも、もう一度、あの子に会いたい。
    あの子はかわいい。そこらの女より百億倍も。会いたい。あの子が好きだ。そう、八代はかわいい。俺は八代が好きなんだ。付き合いたい。触りたい。一体俺はどうすればいいですか?

    クラスでいつもひとりでつまんなそうにしてる百瀬に女装趣味がバレた。しかもバラされたくなければ付き合えと脅されてる。こいつ絶対頭おかしいだろ。
    キモイ。ヤバい。怖い。百瀬の視線が。
    なのに何だか逆らえない自分。一体どうなってしまうんだろ。
    こんなことなら女装なんてやめてやる。服も全部捨ててやる。でも捨てられない。
    こんな俺を百瀬はかわいいという。怖いけど、キモイけど、どうすればいいかわかんないけど。百瀬の好きには澱みがない。
    そうか、俺はこのままでいいのか。百瀬の前でだけは。
    柔らかくて、ふわふわして、組み敷かれる、あっち側で。
    俺をかわいいって言って。もっともっとかわいいって言って欲しい。
    百瀬のやつ、案外素材は悪くない。
    きちんとしたモノ着せたら、こいつもっと格好良くなるかも。でも百瀬はこのままでいい。
    だって、百瀬の熱はとても気持ちがいい。

    恋ってきっとこんな風に始まるんだね。

  • 秀良子さんらしいふんわりとした雰囲気の中に
    おとこのこらしい性の欲求というかもどかしさ
    がつまっていてとてもよかったです。
    異性装なのかトランスジェンダーなのか決めつけてない
    ところがまた魅力。そんなのどうでもよくて彼らだから
    魅かれあったのだろうと思います。

  • 表紙で想像してたのと全然違いました。が、なーんだガッカリ…ではなく、いい意味で予想を裏切られた感じ。とても面白かったです。随所にキュン処が、というか、一コマ一コマいちいち萌えて、ラストにはしっかりハッピーになれる一冊。
    女装というとどうしてもちょっと変態チックな?アンダーグラウンドな?そんな感じを連想するんですが、この物語のなんと清く爽やかなことか。私勘違いしてたんですよね。そう、こちらは「女装男子」。
    この女装男子が本当に良くて!女装を始めたきっかけとか、普段の感じとか、その他諸々、グッときた。とにかくグッときた。
    間に挟まれる着飾った彼の衣装のセンスも好み過ぎて困ります。
    秀先生の本は何冊か読んだことがありますが、全体的なふわっと柔らかい春みたいな雰囲気はそのまま、でもこれはちょっとスパイス効いてるような?シナモン強め、みたいな、包み紙がステキなチョコレート、みたいな、うまく言えないけどそんな感じで、とても好きです。

  • 雰囲気が素晴らしいです。この二人が好き過ぎて…!BLものですが、主役二人の恋愛模様をきゅんとしたりじーんとしたりして見守っているうちに、すぐ読み終わってしまいました。

  • 女装もの。
    苦手だとおもっていたけど、よかった。

  • あまり似合っていない女装という設定が新鮮でした。今までの著作とは一味違う赤裸々BL。

  • こんなに素敵な一冊がBL漫画の一言で片付けられるのはもったいない。そんな一冊です。

全123件中 51 - 60件を表示

秀良子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
中村 明日美子
中村明日美子
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×