京恋路上ル下ル (ディアプラス文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403523380

作品紹介・あらすじ

京町屋で古書店を営む伊織は、家庭を大切にする年上の男が好みだ。だから大学生の颯馬に告白されても拒絶する。己が失った家族の愛に恵まれた颯馬には、真っ当な恋をしてほしいから。けれど颯馬はいけず美人の伊織に焦がれ、追い続ける。伊織には幸せな恋をしてほしいし、自分がその相手に不足だとは思わないのだ。交わらぬ恋の道で、ふと大人びてきた颯馬に伊織が気づく時…?京の街ではんなり紡がれる恋双紙。大学生×古書店主の年下攻ラブ。

感想・レビュー・書評

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  • 伊織の京都風にやなぎのように相手をかわすところがよかった

  • 一途な年下ワンコと訳アリ古書店主の、
    京都を舞台に繰り広げられるお話し。

    京都の街を連想させる古書店や銭湯、和服や和菓子、祭り事などが多数作中に登場するので、本作を読むと京都に行きたくなります^^
    そして京言葉や衣紋掛けなど、イメージする京都の風情を損なわないような表現がまた良かった。
    特に「長年のつれあいです」はその最たるものと言うか、一番印象に残りました(≧∀≦)

    肝心のストーリーですが、攻が若さゆえに暴走したり、素直に反省したり気持ちを伝えたり、とても真っ直ぐでおおらかなワンコです。
    一方の受は、攻から見ればいわゆる"いけず"な年上なんですが、実際は受の過去に由来するある思いからあえてそんな言動をしています。

    なかなかじれったくもあり、攻受それぞれの気持ちが切なくもありますが、終盤で受が発する「ぼくは今しあわせや」という台詞には泣かされました。

    まさにはんなりと情緒ある恋物語を堪能させていただきました。

  • この作家さんの書く文章は好みだと再確認。おまけに年下攻だし京都弁だしで、設定も話も非常に好みでした。
    惜しむらくは視点が受攻こまめに切り替わること。このまま受のジレジレを読みたい…!というところで攻に代わってしまい、肩透しというか『おっ、おう…』と感じたところが。それさえなければ満足でした。

  • ようやく読了。
    京言葉はいいですね、いけずとか最高!
    はんなりした雰囲気といい、京都モノは大好きです。

  • 大学生×京町屋の古書店店主。
    はんなり京都弁BLです。

    いかにも京都人!という感じのいけず美人が魅力的。
    攻めが若くて素直で、だけどちゃんと空気を読む子なのもいいです。

    自分になびかない既婚者で年上が好みの受けが
    いつのまにか若い攻めに夢中になってるのが可愛いです。
    攻めはひたすら受けが好きなのも可愛い。
    エロも方言ではんなり上品ですね。

    受けの両親+弟の話は胸糞悪かったですが
    最終的には幸せになったからいいかな…
    息子がホモだっただけで捨てる両親、ひどすぎる。

    小説では珍しいまさお三月さんの挿絵にうっとりでした。
    ★1つは挿絵分です。

  • 京都弁萌え。観光案内のようなうわべだけの京都かと危ぶみましたが、そんなことはなく、土地独特の空気感までディープに描写されていて興味深く読みました。

    大学生×イケズ美人。京都の古書店を切り盛りする伊織は、年上の家庭的な男が好みなので恋が成就したことはかつて無し。颯馬はそれを知った上でなお伊織に恋して、店の隣に下宿までしているのですが。

    一途に恋する年下男の颯馬と、自分が過去に傷ついた経験からその好意を素直に受け入れられない伊織の心がひとつに解け合っていく様子をじっくり描いているところがよかったです。
    京都のことば、そして暮らしの風景がリアルで、思わず引き込まれました。京都の通なお菓子がいっぱい出ていてさらに心惹かれました!食べたもの、食べてないものをチェックするだけでも楽しかったです。
    知っている場所が登場するだけでも嬉しくなってしまうような、ご当地感覚が満載でした。
    でも、単なる観光案内になっていないところが上手いなと思いました。

    ストーリーも読ませるのが上手いです。双方からの視点で交互に描かれていましたが、自然なかんじで心情が把握できてツンデレ美人の気持ちにも、年下わんこの気持ちにも共感してきゅんときました。

    ストーリーは好みだったので、あとはエロ的な萌えですね…
    色っぽい京美人のエロさが、もの足りなかったというか。伊織は過去の遊びの経験が豊富そうなので、Hシーンでもっとゾクゾクさせるくらい魔性なところがほしかったです…上品なのに、淫ら系の?

  • 良かった!舞台は京都。クールで影のある古書店店主の伊織と天真爛漫な大学生颯馬。相手にされないのにずっと伊織を思い続ける颯馬の粘り勝ち♪もっと痛い系の話かと思ったけど思いがけなく甘々でした(笑)普段クールビューチーな伊織のえち時とのギャップが隠れ萌ポイントだったなwそしてえち時の京ことば凶器!(笑)颯馬の伊織への愛が溢れていてそしてその愛に伊織が満たされているのが凄く伝わって来て読んでいるこちらも幸せな気持ちに満ち溢れ最後涙目のにやけ顔で読み終えましたとさ。兎に角京都の街風情や伊織の京ことばがたまらない!実在のお店やお菓子の名が出ているので嬉しかったり行ってみたいと思いました♪ふたばの豆餅うまいよね〜♪

  • 年下攻とほだされ受と言ってしまえば簡単なんだけど、ほだされるまでの紆余曲折が切なくてとてもよかった。直情だけど純粋で素直な颯馬がたまに出す青い雄っぽさにキュンキュン。何よりも伊織さんの話す京言葉が色っぽくて最高。エロい。京都弁大好きです。まさお三月さんの絵もピッタリでした。

  • 大好きな年下攻め!大学生颯馬×古書店店主伊織。伊織の話す京ことばがほんと色っぽいのですが、わたしの頭が悪くてなかなか入ってこず苦戦しました(^_^;)颯馬がだんだんと成長して行くところが良いですね。ペーパー付

  • 続編の溺愛甘やかしっぷりはじわっと幸せが溢れてて良かったです。本編のクライマックスは駆け足というか、ちょと受ずるいなーと思いましたが。
    本編は苦手設定だと判った上で読んだのでそこまでダメージはなかったです。遊びの恋しかしない受と、その受に惚れて必死になる攻の話。受が恋の相手に選ぶ条件、家族を大事にする人は解ったけど一途な人の理由がちょとよく解らなかったです。
    受は諦めさせるためにわざと酷い言葉で拒絶するんですが、その時点では攻の事好きじゃなかったしいいんだけど、後々その事に対する償いが欲しかったなぁと。手酷く振っときながら好きってずるいよなぁと。そんな都合いい事と一瞬自分で思う場面はあるのですが、駆け足でその辺すっ飛ばされてたのでそこが納得いかなかったです。ここで意地張ってどうすると素直になったのは良かったんだけど、それも結局は攻に引き下がられた結果だしなぁ。好きだと気づいて酷い振り方した自覚もあるのに、最後まで攻任せ感が強かったのが残念でした。酷く振った分、払拭するような積極性が欲しかったな。まぁ攻も一回酷い事してるからおあいこというか攻の中では圧倒的に自分が悪くて罪の意識いっぱいで受がした事なんて比にならないと、どうでもいいんだろうけど。読者的には攻の必死さが判る分。
    両視点だったのでその分、続編では読者には散々解る形でした。攻には態度でって感じだったので、もうちょい言葉でも報われてくれるといいなー。攻はそれでも好きで好きで仕方ないから良いんだろうけど(笑)本当に攻は全力で全身で好きだってのが良かったです。でも受も少しずつ変わってきてるし、素直になったらとてもかわいいし、きっと良い方向にいくんでしょう。続編は幸せそうで良かったです。

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