金星特急・番外編 花を追う旅 (ウィングス文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403542220

作品紹介・あらすじ

金星特急の旅から八年。お世話になった人を訪ねる旅に出た錆丸は、月氏の幕営地、北極圏の村、そしてグラナダへ辿り着く。大人気作番外篇!!

感想・レビュー・書評

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  • 本編、外伝から続く番外編。
    シリーズ最初から全部読み直してみると、三月の深い虚が。
    桜の存在で少しずつ埋まってきたと思ったけど、まだまだなのか。でもちょっと前向きなところが見えてよかった。
    一方、砂鉄とユースタスは変わりなくてニヤニヤしちゃう。執着強そう、という錆丸の見立て通りだったな。

  • 金星特急の旅から八年。お世話になった人を訪ねる旅に出た錆丸は、月氏の幕営地、北極圏の村、そしてグラナダへ辿り着く。大人気作番外篇!

    いやーー、雑誌で短編出る度に読んでましたが、一冊になると感慨深いですね。しかも続編とか涙が出るよ。ありがとう嬉野先生、編集者さま、ウィングス文庫。
    今までは錆丸もしくは金星を中心だった物語は完全に桜を中心に回り始め、あの本編の舞台をなぞるように展開します。確かに女神の娘だから何かある可能性高いけど、こう来たかー!と書き下ろしでは頭を抱えてしまった。人を傷つける力ではなく助ける力。だけど、その力を我が物にしようとする人はいるだろうな・・・みんなの心配もよく分かる。ユースタスが怒る場面久しぶりに見ましたが、彼女が『男はこれだから!』みたいに言うのめちゃ笑ってしまった。それだけ自由に生きられるようになったんだよね良かった〜〜。とりあえず高山先生の書き下ろし最高すぎて鼻血案件でした。みんな読んでくれ。

  • パラッとめくってどれくらいの覚悟が読むのに必要かを測ったとき、これは幸せな気分のときじゃないと読めないなと思いました。

    錆丸と金星の娘桜が、母の面影を求め、父と母の恋愛ストーリーを追いかけて旅をし、錆丸もまたあとから追いかけながら娘のためにできることをしていくというストーリー。
    随所随所に桜が主人公の竜血の娘の伏線が張られているのを感じながら、同時に、忘れかけていたストーリーを無理なく思い出させてくれ、ともすれば高山病に苦しみながらも狼を追い払ったユースタスのあの夜のシーンが目の前によみがえったり、と、ワオ、読み終わってみるとやはり良くできた物語でした。
    しかも一気読み可能。

    ユースタスの花嫁姿も見られたし、夏草の故郷も見つかったし、無名が父親になっていたりとまあ、読者ホイホイがてんこ盛りです。

    そして、続編に繋がっていく桜の能力。
    広がるの早っ。
    金に射止めなくたどり着くの怖っ。
    でも、ユースタスはああ言ったけど、男だから権利を奪おうとしているというよりは、必死に守ろうとする心があることは分かるので、ちょっとそこだけはもやっとしました。
    むしろ、女の方が守りたがるものじゃないの? ユスタスちゃんはやっぱり優しいお姉さんでしかないのね、みたいながっかり感があったりしたのは個人的な見解なのでお許しください。
    だって、あれは大層危険な能力だと思うよ?
    子供に判断させるにしても、もう少し大人になってからの方が、ねぇ?
    何て言ってたら続編に繋がらないだろうと思うのでここまでにしますが、危なっかしくてはらはらしますね。

    それにしても作者様はどれだけ海外に通じてらっしゃるのか。見識すごいなぁと。
    金星特急はもう完結しているから続編には手を出さないつもりでしたが、この番外編を読んでしまうと続きが読みたくなりますね。
    三月の故郷、そりゃ気になるよ。

  • まさかの新作番外編。新しいお話が読めると思っていなかったのでうれしいです。
    娘ちゃんがすくすく育っていて兄弟みんな元気にやっていてバカップル2人も幸せそうで……架空の人物だけど良い近況が知れて本当にうれしい。
    新作番外編で一番のサプライズは赤の人達の大変化でした。ここは何があっても大丈夫だろうな、と思える安定感。
    あとがきに娘ちゃん主人公の新作がはじまるとあって本にまとまるのが今からたのしみです。

  • 何だか皆さん大人になってマイルドになりましたねぇ。本編はバトルありぃの異能ありぃの恋愛物と思いきや、裏テーマは実は『家族とは』でもあったと、感じてましたが、ここに来て更にそれ強まった感。処で今の黒の一鎖って、どんな人かな?

  • 続編スタートしているとのことですが、その前に番外編。娘に「ママ」を理解させるという難しいことを始めた錆丸。シリーズの登場人物が次から次へと出てきて楽しかった。みんなのめろめろっぷりも楽しい。

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著者プロフィール

うれしの・きみ
長崎県出身。魚座・B型。『小説ウィングス』2006年夏号『パートタイム・ナニー』にてデビュー。著書には講談社文庫『妖怪極楽』のほか、『ペテン師一山400円』、『金星特急』シリーズ、『異人街シネマの料理人』シリーズなどがある。世界放浪とお酒が好き。

「2016年 『黒猫邸の晩餐会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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