沈黙の提督井上成美 真実を語る (新人物文庫 し 2-1)

著者 :
  • 新人物往来社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404037183

作品紹介・あらすじ

終戦後二十五年、公式の発言をひかえ、ひたすら沈黙を守った最後の海軍大将・井上成美。軍務局長、航空本部長、艦隊司令長官、海軍兵学校長、終戦内閣の海軍次官を務めるほか、海軍切っての知性派として知られ、日米開戦の回避と早期終戦に尽力した。清貧の暮らしを送る提督が、初めて沈黙をやぶり筆者と対談した貴重な証言を収録。海軍報道班員として戦地へ赴いた体験を軸に、陸海軍双方の内部事情に通じていた筆者ならではの興味深い証言とエピソードを織り込んで、太平洋戦争の実相に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 「新名丈夫」が昭和45年に「井上成美」へのインタビュー対談を行った際の記事が掲載された『沈黙の提督井上成美 真実を語る』を読みました。

    「阿川弘之」の『井上成美』を読んで、「井上成美」のことをもっと知りたくなったんですよね。

    -----story-------------
    終戦後二十五年、公式の発言をひかえ、ひたすら沈黙を守った最後の海軍大将「井上成美」。
    軍務局長、航空本部長、艦隊司令長官、海軍兵学校長、終戦内閣の海軍次官を務めるほか、海軍切っての知性派として知られ、日米開戦の回避と早期終戦に尽力した。
    清貧の暮らしを送る提督が、初めて沈黙をやぶり筆者と対談した貴重な証言を収録。
    海軍報道班員として戦地へ赴いた体験を軸に、陸海軍双方の内部事情に通じていた筆者ならではの興味深い証言とエピソードを織り込んで、太平洋戦争の実相に迫る。
    -----------------------

    読んでビックリ!!!

    なんと、「井上成美」について書かれているのは序盤(『特別対談 沈黙の提督 真実を語る』)の30ページ弱だけ、、、

     ■特別対談 沈黙の提督 真実を語る
      井上成美(元海軍大将) 聞き手・新名丈夫
     ■書かれざる太平洋戦史
      ・痛恨の真珠湾攻撃
      ・米国の戦略に乗った日本
      ・海軍参戦の真相
      ・ミッドウェー海戦
      ・勝機を逸したガ島の戦い
      ・餓死の退却
      ・陸海軍相討つ
      ・竹槍事件
      ・神風特別攻撃隊
      ・潜水艦隊還らず
      ・悲劇!海軍航空部隊
      ・沖縄戦と陸海軍の対立
      ・終戦の真相
     ■解説 戸高一成

    ほとんどは太平洋戦争に関わる戦史モノでした、、、

    しかも、「井上成美」に関わる内容は、「阿川弘之」の『井上成美』にほぼ網羅されていたので、新しい情報はなかったですね… ちょっと残念。

    もう少しタイトルを考えた方が良いと思いますね。


    本書の大宗を占める『書かれざる太平洋戦史』には、昭和45年~46年にかけて『歴史読本』に連作された作品らしく、著者が毎日新聞の海軍記者として実際に戦地を従軍した自身の経験を軸にして太平洋戦史がコンパクトにまとめてあり、戦史としては読みやすい部類の作品だと感じました。

    開戦から終戦に至るまでの歴史について復習させてもらった感じです。

  • 2009年刊行。戦時中、政府批判記事を書き竹槍事件と称される筆禍事件を引き起こした毎日新聞記者たる著者が、井上成美氏との間でなしたインタビュー、その他1970年頃に雑誌に連載した記事とをまとめ刊行したもの。海軍戦史に関しては新奇な所はなく、政治史的にも本書にある海軍善玉・陸軍悪玉論は、現在の見方からすれば、やや単純にすぎ、些か古い感を持った(もっとも記事の書かれた時期からすればむべなるかな)。ただ、井上元海軍大将へのインタビューと竹槍事件の項目は、裏話も含まれる等、歴史の一面を切り取ったものと評したい。
    ただ、新名氏の著作権継承者を確認することなしに(戸籍の取寄せくらいは可能であろう)刊行したのは、行き過ぎの感。むしろ、別の著者に新名氏の足跡をレポートさせるという方法論は取れなかったのか。

  • 竹槍では間に合わない。

  • 対談は貴重

  • 本書も歴史物を出版している新人物往来社の文庫です。著者は毎日新聞の記者で従軍記者をしていました。その著者による井上成美へのインタビューと太平洋戦争秘話です。
    内容もさることながら、40年の記事が文庫として多くの人に読まれるのは大きな意義があると思います。

  • 石原莞爾とどちらが頭脳明晰だったのかな?

  • 20100723
    井上成美海軍提督が太平洋戦争を語る。

    条約派と艦隊派の闘争で、東郷平八郎が老害だった点が痛い。
    そもそも、外国相手に、内国の論理で方針が決まる時点で、
    日本は負けるべくして負けるわけなんですが。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。明治39(1906)年香川県高松市に生まれる。昭和56(1981)年没。慶應義塾大学法学部政治学科卒、昭和7(1932)年東京日日新聞(現・毎日新聞)入社。昭和19(1944)年2月23日、東條英機首相の施策を「竹槍では間に合わぬ」の記事で批判、激怒した東條により陸軍に懲罰召集された。これを竹槍事件という。海軍などの助力で召集は解除され、海軍報道班員となる。昭和36(1961)年以降文筆生活に入り、政治・軍事・科学・歴史にわたって評論を書く。著書に『政治』『太平洋戦争』等。編書に本書がある。

「2022年 『海軍戦争検討会議記録 太平洋戦争開戦の経緯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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