戦国武将 変わり兜図鑑 (ビジュアル選書)

著者 :
  • 新人物往来社
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404038586

感想・レビュー・書評

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  • 戦国時代の武将たちの変わり兜の数々をカラー画像で紹介。
    第1章 天下人の変わり兜  第2章 戦国名将の変わり兜
    第3章 戦国勇将の変わり兜 第4章 戦国軍師の変わり兜
    第5章 当世兜の基礎知識 甲冑入門セミナー①
    第6章 逸話のある兜 甲冑入門セミナー②
    [コラム]武将の兜一口メモ・・・6話。参考文献有り。
    戦国武将が実際に着用、又は復原の種々の変わり兜を、
    兜のデザインと装飾、関係する武将についてと共に紹介。
    着用者の威厳を示す兜は、戦国時代、戦場で目立つための、
    勇壮で奇抜なデザインが登場しました。
    唐の頭の兜、一の谷兜、水牛角の脇立、唐冠形、南蛮帽子形、
    合子形等の流行を伴ったもの。頭形はダース・ベイダーの如し。
    神仏の加護の願いを籠めた様々な前立て。
    生物の生命力を籠めたようなヤク、熊、猪の毛、唐丸の尾羽、
    山鳥の毛や羽、したもの。全身熊毛で耳まで付いたものも。
    毛虫やミミズク、鯰の尾、兎、百足、栄螺の姿を模したもの。
    兜鉢やしころ、おどしの装飾もよく分かりますし、
    兜の鎧等の具足が組み合わされた画像では、
    全身でのコーディネートの妙も分かります。
    うん、実物も見たくなってきたぞ~。

  • 現代人が見ても、変わり兜のデザイン性には、圧倒され、かつどうしてそうなったのかと疑問に思わざるを得ない。
    しかしそれは敵からすれば目立って標的となりやすいという危険性を孕んでいるにもかかわらず、そういうことを度外視した威厳さや、そこに実際に、神々や仏の文字を前立にしている兜も見受けられるように信仰や思想性を表しているからではないだろうか。
    そしてその思想性には、兜イコール自身の首、自身の存在が繋がっており、戦場が身近で死が隣り合わせだからこそ、死しても恥を晒さないためのものであるため、余計に他人と区別される、実用性を超越したものとなったのどろう。
    本書では、カラーで兜を紹介するとともに、どちらかというとその着用した武将の説明が(若干誤りもあるが)なされて分かりやすくまとめている。

  • 兎耳に猫耳(←性格にはミミズク)、文字だったり、剣だったり。
    政宗公の半月が「ごく普通」に見えてしまうのが恐ろしい。
    兜の詳細だけでなく、所有者についてもコラムが充実しています。

  • 掲載されている写真は素晴らしい。というか、兜が素晴らしい。
    説明文は、兜というより、武将の説明が多い。
    写真見てるだけで良い。

  • まるで現代の仮面ライダーにそのまま出てきても通用するような
    見事なデザインセンス。今までなぜこれほどの意匠にスポット
    ライトが当たらなかったのか不思議なほどだ。まあ、私が知らな
    かっただけなのかも知れないが。いやぁ、日本人侮り難し。

    この手の本で一番重要な画像が全編カラーなのが何よりいいね。

  • 変わり兜図鑑。カラーで見られるのがいい。

  • 戦国武将のさまざまに趣向を凝らした兜の数々を、カラー写真で紹介している本。
    まずは表紙に圧倒されます。これは本当に兜なんでしょうか?
    興味しんしんで読みました。

    今の感覚からすると、度肝を抜くようなデザインのものも多々あり、当時は奇抜なセンスも多用されたことがわかります。
    金の日輪の中に梵字があしらわれた伊達政宗の兜や、権現像を前盾に飾った上杉謙信の兜。
    表紙のものは荒神の貼懸で、これも謙信の所有物でした。

    ほかにはツバメやウサギ、ムカデやケムシを模したものもあります。
    なんてアートなんでしょう。
    山鳥の毛や、にわとりの尾をつけたものなどは、折れたり抜けたりしないのかな、そうしたらまた加えるのかな、などと考えました。

    強烈に強そうなのは、本多忠勝の鹿の角を模したもの。
    強烈にかわいいのは、松平信一のみみずくの形を模した「木菟形兜」。
    今で言う、猫耳みたいです。

    大きな赤いおちょこをひっくり返したような形のものもありました。
    雨が降ったら、下受け皿に水が溜まってしまいそう。

    一番度肝を抜かれたのは、天海の「麒麟前立付兜」でした。
    麒麟の前盾に、水牛の脇立がついています。この水牛の角が巨大でびっくり。
    「世界に広めよう、友達の輪!」のポーズをとっているようで、完全に邪魔になるし、簡単には別の方角を向けなさそうです。
    しかし天海は僧正だと思っていたので、具足があるとは意外でした。

    私はサザエの形をした兜「鉄錆地栄螺形兜」がが気に入りました。
    前立てがついていないので、鉄でできたサザエ帽のよう。デザインがいいです。

    武将と兜のエピソードも紹介されていますが、全ての兜の写真が掲載されているわけではありません。
    例えば真田幸村が戦死した時にかぶっていた兜は、彼が死を覚悟してつけた真田家に伝わる鹿の角の兜で、その兜によって、兜首が幸村だとわかったとのこと。
    そうした話を聞くと、どうしても兜が観たくなるものですが、肝心の兜の写真が掲載されておらなかったので残念に思いました。
    せめて絵だけでも掲載されていればよかったのですが、もうエピソードしか残っていないのでしょうか。

    当時の武将たちの華やかさが伺える、楽しい一冊でした。
    この本のように、レプリカでもよいので、さまざまに意匠を凝らした兜を一堂に集めた兜ミュージアムがどこかにあってもよさそうだと思いました。

  • 図書館の新刊コーナーで私に向かっておいでおいでをしているように見えたので(笑)、ついつい借りてきてしまった。名前はとても一度では覚えきれないが、いろいろな形があって面白かった。何よりカラー写真が大きく、「これもいい、あれもいい」とまるで通販のカタログをめくるようなワクワク感で楽しめた。

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