足みじかおじさんの旅: やなせたかしのおとなのメルヘン

  • 新日本出版社
3.67
  • (14)
  • (11)
  • (21)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 94
感想 : 26
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406052399

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なじ■
    自分は人気者じゃない、凄いことはできないといつも控えめで、
    助けての声あるところにはすぐに駆けつけ、
    人を喜ばせる為なら自分の身を削るようなことだってする足みじかおじさんは
    やなせさんそのもののように思えて涙が出ました。
    本当にこんな風に、ささやかな力ながら助けてくれる人が
    いてくれたら良いのになあと思えるお話集でした。

  • 黒いボウラーハットに黒いアタッシュケース。顔は常に影になっていて表情はわからない。
    やなせたかし氏が連載していた足みじかおじさんシリーズから抜粋してまとめたらしい。
    足みじかおじさんが困っている人のところにあらわれてちょっとした魔法で悩みを消してくれる。大人のメルヘンと銘打っているだけあって、悩みがみんなやたらリアルで重め。足みじかおじさんもなんでもできるスーパーヒーローじゃなくて、人助けをしても「これはただの自己満足かも」「私にはこんなことしかできない」と思い悩む。
    少し哀しく、少し幸せな掌編。刺さる人にはすごく刺さると思う。

  • やなせさんは人を助けてあげるって事を信条にしてたのかな…

  • 個人的には先に読んだ続編よりもこちらの方が面白かった。
    内容は全く一緒で、黒いボーラーハットをかぶった足のみじかいおじさんが困った人の悩みを聞いて解決してくれるというお話です。
    こちらの方が続編よりも自然が生かされていて、その発想のユニークさやメルヘンの世界にうっとりとしました。
    やはり良いものはシンプルなんだな~とこれを読んで思いました。

    足みじかおじさんは困っている人を助けた後に自嘲的に「ほんのつまらないことをしただけ・・・」とつぶやきます。
    だけどよく見ると、結構、大層な事もやってるんです。
    死のうとしている人を救ったり、生きる希望を与えたり・・・。
    自身も言っているけど、足みじかおじさんの力はそんなに大きくなくて、だから出来る事も限られている。
    その自分の出来る範囲で、人助けしてるのがいいな~と思います。
    それも華々しく皆に見えるような形で人助けするのでなく、コッソリと。
    そんな人って、もしかしたら気づかないだけで私たちの周りにもいるのかもしれない。
    私も自分の出来る範囲で、コッソリと人の役に立てるような人になれたら・・・と思います。

  • ほんのわずかな時間にサクサクッと読める本。

    でも凄く心に響く素敵なメルヘン。

    足みじかおじさんに会ってみたいです。

    やなせさんのように、いつまでもメルヘンチックな人でありたいな。

  • 前に「爆問学問」にやなせさんが出ていてその特異なキャラにびっくりした経験があって、今回たまたま図書館で見つけたので借りてみました。
    あんぱんまん以外のやなせさんの作品ってどんなだろうっていう方におすすめです。

  • 素朴なお話が詰まった短編集
    驚くようなストーリーもなく、どんでん返しもないけれど
    いい味出てます。シンプルなストーリーには
    想像力がたくましくなるような気がします。

    困っている人をちょっとだけ助けてくれるおじさん
    ただただ困っている人に差し伸べられる足みじかおじさんの
    手は温かい。妖精なのか、神なのか、その顔が見てみたい。


    「夢が本当なのか、本当と思っている現実が夢なのか
     人生そのものが夢だから、よく解らない。
     過ぎてしまえばみんな夢さ」って深いです。

  • 足みじかおじさんが困ってる人を助けるお話です。読みようによってはちょっと怖い話もありました。自分ならどう行動するか、いろいろ考えさせられる話がたくさん詰まっています。

  • 癒し。

  • 生きるヒントを与えることしかできず、根本的には問題を解決できないヒーロー(ヒーローじゃないかも)が現実的でリアル。「おとなのメルヘン」なので、現実的なのです。表紙の足みじかおじさんは顔が見えず、暗く下を向いている姿...これがすべてを象徴しています。

全26件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1919年生まれ、高知県出身。百貨店宣伝部にグラフィックデザイナーとして勤務の後、漫画家・絵本作家として活動を始める。絵本の作品に『やさしいライオン』『チリンのすず』『あんぱんまん』(フレーベル館)など多数。2013年永眠。

「2022年 『アンパンマンかみしばい③』 で使われていた紹介文から引用しています。」

やなせたかしの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×