- Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
- / ISBN・EAN: 9784406052399
感想・レビュー・書評
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なじ■
自分は人気者じゃない、凄いことはできないといつも控えめで、
助けての声あるところにはすぐに駆けつけ、
人を喜ばせる為なら自分の身を削るようなことだってする足みじかおじさんは
やなせさんそのもののように思えて涙が出ました。
本当にこんな風に、ささやかな力ながら助けてくれる人が
いてくれたら良いのになあと思えるお話集でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黒いボウラーハットに黒いアタッシュケース。顔は常に影になっていて表情はわからない。
やなせたかし氏が連載していた足みじかおじさんシリーズから抜粋してまとめたらしい。
足みじかおじさんが困っている人のところにあらわれてちょっとした魔法で悩みを消してくれる。大人のメルヘンと銘打っているだけあって、悩みがみんなやたらリアルで重め。足みじかおじさんもなんでもできるスーパーヒーローじゃなくて、人助けをしても「これはただの自己満足かも」「私にはこんなことしかできない」と思い悩む。
少し哀しく、少し幸せな掌編。刺さる人にはすごく刺さると思う。 -
やなせさんは人を助けてあげるって事を信条にしてたのかな…
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ほんのわずかな時間にサクサクッと読める本。
でも凄く心に響く素敵なメルヘン。
足みじかおじさんに会ってみたいです。
やなせさんのように、いつまでもメルヘンチックな人でありたいな。 -
前に「爆問学問」にやなせさんが出ていてその特異なキャラにびっくりした経験があって、今回たまたま図書館で見つけたので借りてみました。
あんぱんまん以外のやなせさんの作品ってどんなだろうっていう方におすすめです。 -
素朴なお話が詰まった短編集
驚くようなストーリーもなく、どんでん返しもないけれど
いい味出てます。シンプルなストーリーには
想像力がたくましくなるような気がします。
困っている人をちょっとだけ助けてくれるおじさん
ただただ困っている人に差し伸べられる足みじかおじさんの
手は温かい。妖精なのか、神なのか、その顔が見てみたい。
「夢が本当なのか、本当と思っている現実が夢なのか
人生そのものが夢だから、よく解らない。
過ぎてしまえばみんな夢さ」って深いです。 -
生きるヒントを与えることしかできず、根本的には問題を解決できないヒーロー(ヒーローじゃないかも)が現実的でリアル。「おとなのメルヘン」なので、現実的なのです。表紙の足みじかおじさんは顔が見えず、暗く下を向いている姿...これがすべてを象徴しています。