かけはし──慈しみの人・浅川巧

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  • 新日本出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406065047

作品紹介・あらすじ

日本が朝鮮を植民地とした時代。白磁の器、木工の膳――朝鮮の人々が日常に使う道具の美しさに魅せられ、柳宗悦とともに「朝鮮民族美術館」設立に尽力した浅川巧。ソウル市内の巧の墓碑には「韓国人の心の中に生きた日本人、ここに眠る」と刻まれる。「時代の砂の一粒として生きた巧を未来につなぐ」(「解説」より)創作評伝。

感想・レビュー・書評

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  • ベスト『かけはし 慈しみの人・浅川巧』 | 教文館ナルニア国
    https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/archives/weblog/28698

    かけはし 新日本出版社
    https://www.shinnihon-net.co.jp/child/detail/name/%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%AF%E3%81%97/code/978-4-406-06504-7/

  • 浅川巧さんは日本占領下の朝鮮に渡り、山の緑化の仕事に取り組んだ人です。
    幼い頃、住んでいた村で土石流に遭い、山が崩れることを体験しました。樹木が好きだった巧さんは、秋田県の営林署に勤めます。
    朝鮮には、開発による濫伐で茶色くなった山の仕事があると、お兄さんが巧さんを呼び寄せました。

    山の仕事では、「露天埋蔵法」という苗木の育て方を開発しました。

    お兄さんの伯教さんと巧さんは、お祖父さんの影響で美術に親しみ造詣深く育ちました。朝鮮の人々が使う日用品や工芸品に美を見いだしていました。
    柳宗悦氏とも親交を深め、やがて朝鮮民族美術館の設立のために力を尽くします。

    〇本作では近しい地元の人二人は創作であるけれども、実際も親しい現地の交友がたくさんあったのではないかと思わされた。ソンジンとヘジョ。
    〇巧さんの愛した膳と陶磁器を見たい。資料を探さなくては。
    〇挿絵は浅川兄弟のもの。後書きを読んでびっくりした。惚れ込んでいたのだなあ。
    〇敬虔なクリスチャンの考えに触れた。
    〇おそろしい歴史が繰り返されませんように。

  • 何かが起きるような一文のあと、何も起きない。みたいな箇所が何回かあるのが気になった。
    知らない歴史を知ることができ、読みやすい文で、一気に読めた。

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著者プロフィール

山梨県生まれ。日本児童文学者協会理事。『水底の棺』で日本児童文学者協会賞受賞、『天游』、『龍の腹』(くもん出版)。『水底の棺』『有松の庄九郎』(新日本出版社)、『茶畑のジャヤ』(鈴木出版)で全国課題図書作品に選定。19年11月に初のノンフィクション『よみがえった奇跡の紅型』(あすなろ出版)刊行。

「2021年 『バトン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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