作品紹介・あらすじ
不始末の責任をとり、あらぬ汚名をそそぎ、あるいは義憤からの諌め腹や、殉死を選び、身を処した日本人たち。潔く名誉ある死に赴いた思いとは!?-。
感想・レビュー・書評
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日本で初めて切腹した人は平安時代の盗賊、袴垂と言われている。以来、数万人とも言える日本人が切腹をしておると考えられている。切腹は日本独特の死の全う方法である。切腹の理由として、①刑罰としての切腹、②名誉としての切腹、③潔白の証明としての切腹、④抗議による切腹があげられる。とくに江戸時代以降は、武士は名誉を保つことが何より、大切なものとなり、切腹により名誉の回復がされたことも切腹の文化が根付いた要因であろう。
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日本にしかみられない責任の取り方としての切腹。
時代によって、意味合いは少し異なるところはあるけれど、とても苦痛を伴うこの方法はどれほどの覚悟が必要なのだろう。
時代劇では分からない“切腹”その背景にある事。
勉強になった。
もう1度読み直してみようとも思う。
著者プロフィール
昭和26年、東京都生まれ、50年、学習院大学卒、同年、産経新聞社入社、特集部長、大阪文化部長、千葉総局長、編集局編集長などを歴任、平成28年、編集委員を最後に定年退職。防衛研究所一般課程修了。元東京医科歯科大学、亜細亜大学、国際医療福祉大学各非常勤講師、元拓殖大学客員教授。
主な著書に「知って合点 江戸ことば」「日本語と韓国語」「西郷隆盛の首を発見した男」(以上文春新書)、「歴史ドラマの大ウソ」「坂本龍馬は笑わなかった」「軍歌と日本人」(以上産経新聞出版)、「新選組」「切腹の日本史」(以上じっぴコンパクト新書)、「詳説 世界の漢字音」(慧文社)、「不都合な日本語」(展転社)など。
「2020年 『産経新聞 風雲録』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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