- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408452043
感想・レビュー・書評
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各国A代表を偏差値で評価する……面白い発想だが、根拠となる客観的なデータ(数字)はなく、「戦術」「監督」などを著者の主観で点数を付けて「偏差値」としている点に違和感はある。しかし、08~09シーズンの世界各国のサッカーへの選手、監督、ファン、協会の関わり方と日本のそれを比べる部分では、2020年の今、それが改善されていない現実に悲しさを覚える。地上波TVでは滅多にJリーグを放送しなくなった。代わりに定額制動画配信サービスが台頭。これでは、ますますサッカーが日常から遠ざかっていくようだ。
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今までにない視点でサッカーの評価をしており、とても面白かったです。
しかし、日本のものは全てだめで海外は全て正しい。と言うような印象を受けました。日本の良さと海外の良さを比較するようなものなら、なお良かったです。 -
2011/12/12
自宅 -
2011年時点で、偏差値はいくつなんだろう。
選手の偏差値が上がった分、マスコミが下げているからプラマイでマイナス? -
各国のサッカー偏差値なるものを、「戦術」、「監督」、「ファン」、「メディア」などの観点から総合的に評価することを旨とした一冊。
意外に(?)面白い。
分布の形などという点はとりあえず無視してみようか。
日本の偏差値52というのが妙にリアル(ちなみにブラジルは70)。
サッカー(に限らず、スポーツ全般)が、いかに多様なアクターによって担われているかがよく伝わってくる。
10年、20年先を見る上では選手を育てる仕組みが必要になるのはもちろんだし、そのためには各国の協会のコンセプトや、リーグの制約が重要になってくるのは言わずもがな。そしてファンは優しく、時に厳しく、ファンや監督、さらには審判に接することによって、国のサッカーそのものを鍛えていく。こういうポジティブな螺旋が描けているのがいわゆる強豪国の特徴なのだろうなぁと思いを馳せた。
いかんせんサッカーの本なのでサッカーに興味が無い人が読むのかと言われれば些か困難ではあるけれど、「意味のない自信」や、「妙にポジティブなマスコミ」などに違和感を禁じえない、私のような俄かサッカーファンにとっては新たに知ることが多く、改めてスポーツっていう営為は色んな側面から「楽しめる」ものなんだろうなぁと思った次第。
たぶん、こういう批判的な視点があってこそのジャーナリズムなのでしょうなぁ。 -
日本でのシステム=布陣の第一人者 杉山氏の著作。
一連の著作の中では異色。
世界のサッカーをわかりやすい偏差値で相対的に評価しようとする試みはわかるが、偏差値そのものは統計を一応やっていたものとしては、やはり統計学からでてきた発想で、単に感覚で偏差値をつけるのはどうかと?ただ、ランキングの評価にも問題があるので、個人的にはなんともいえない本だった。
まったく世界のサッカーが無知な人だと、FIFAのランキングよりはわかりやすいかもしれない。各国の偏差値付の解説は、私にとっては驚きはなかった。 -
ワールドカップに合わせて読んだ。
日本の偏差値52は妥当だと思うが、ワールドカップが終わってみれば、なかなかの好成績。世界に通用するようになったのも、これまでの積み重ねがあればこそ。といっても、他の国に比べれば、まだまだこれからなのだ。 -
室岡さん所持
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一通り読み終わってみると標題の偏差値52は甘いのではないかと思ってしまいました。いかに自分が日本ローカルなサッカーにどっぷりつかっていたかを反省しています。
日本のサッカーを戦術、監督、選手、メディア、ファン、審判、Jリーグ&クラブ、協会、日本語式サッカー言葉の各側面から評価してあり、納得がいく箇所が多々ありました。W杯で世界のサッカーと対峙する今だからこそ、読むべきだと思います。世界との差は何なのかを検証しながらW杯を楽しめそうな気がします。
この本のおかげでまた一つサッカーを楽しめる視点を手に入れました。