霞が関中央合同庁舎第四号館 金融庁物語

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408534930

感想・レビュー・書評

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  • とても面白い!それぞれの立場で自分が思う善を貫ぬく姿がかっこいい。最後に倉敷専務が潔くひく姿もなかなかできることではなく、かっこよかった。

  • 腐った銀行には弟がいて、金融庁には兄がいる。お互いの立場を踏まえつつ、銀行を改善しようとするが、経営陣が腐りきっていて、どうにもならない事を書いた物語。問題の先送り、日本においても同様なことが言えるのではないかと思う。

  • 金融庁と銀行の対決をテーマとしていて、ノンキャリアの金融庁検査官松嶋哲夫と、その弟でメガバンクのエリート行員である松嶋直哉の双方の視点から話が進んでいく。かなりのところ、実際の日本の金融界の流れに即しているように思われる。立場は違えど、兄弟それぞれの思い(職業倫理など)に共感するところが多かった。腐敗したメガバンクの内情にはあきれた。竹中元大臣がいかに「大物」大臣であったかも再認識した。

  • ミステリー色はなく、人に焦点を当てた小説。金融庁に勤める哲夫と、銀行に勤める直哉。2人の視点で物語は進み、
    最後に倉敷があっさり善人みたいになるのが納得いかない。哲夫の師である井上を無実の罪で逮捕させ、自殺させるところまで追い込んでおきながら、その結末はないだろう。

  • 今回は金融庁検査官の兄と三和銀行(旧UfJ銀行)に勤める弟がこの作品のモデル。

    江上剛作品の中では一番面白いと思う。

    それにしても経済小説を書く筆者(黒木亮、池井戸潤、高杉良)がいるが、江上と黒木がUFJ銀行に対して批判的であるのに対して、高杉は竹中が仕組んだ国策調査として金融庁に対して批判的である。

    それほど金融庁がおこなったUFJに対する臨検は評価が分かれるのか。

  • 金融庁の検査官、松嶋哲夫と銀行員の弟、直哉。
    相対する立場から、銀行を取り巻く環境が書かれています。

    どちらサイドの立場、考え方もなかなか興味深いものがありました。

  • 2009/11/9

  • ごまかしも不正も許さない金融庁の検査官
    なんとか立場を守るために手段を選ばない銀行側
    息詰まる攻防戦

    ・・・と、ここまではわりとよくあるパターン
    ちょっと変わってるのがその2か所に兄弟が関わってること。
    でも、先の読める展開でした

  • 証券等監視委員会について世間は知らないだろうし興味もないだろう、関連する仕事をしている人にが読めば面白い。知らない人にもガイド的にもなるかも。

  • なんか、読んでて高杉良の小説みたいだと思ったら、実際高杉さんの小説のモデルになった人らしい。金融庁検査に係った人なら結構面白く読めるけど、出てくる人がカッコ良すぎる。ノンキャリの検査官を褒めているのは、微妙。いい検査官もいるけど、不必要に威張ってる気もするんですが・・ 後検査官も勉強してから来て欲しい。検査期間中にヒアリングと称して担当者を問い詰つめることで、自分の勉強にしないように。ところで、金融庁は増員しすぎて、最近仕事がないんでしょうか。重箱の隅つつくような仕事してませんか?

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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