さくら聖・咲く

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 640
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536095

作品紹介・あらすじ

中学生の弟・拓を養うため、元大物政治家・大堂剛の事務所で事務員として働く佐倉聖は大学三年生。大堂のコネを使わずに、就職活動に励む日々を送っている。
そんな聖のもとに、エントリーしていない五つの会社から「内定」通知が舞い込む……。
『アコギなのかリッパなのか』待望の続編!

感想・レビュー・書評

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  • 畠中さんの現代もの「アコギなのかリッパなのか」続編。
    佐倉聖・就活編です。
    ちょっとした事件を解決していく聖がたのもしく、さくさく読めますよ。

    大学3年の佐倉聖は、年の離れた弟の拓を養うのが生きがい。
    元政治家・大堂剛の事務所で、雑用をする事務員として働いていました。
    すでに引退した大堂だが、若手議員たちは何かと力を借りに来る。
    聖は、かっては不良だったこともある負けん気と腕っ節と機転から、持ち込まれる問題を片付けていたのです。

    このままではいたくないという思いから就職活動を始めるが、風来坊の父からも送金が始まり、弟は奨学金をもらえるコースを選んだという。
    弟を守るために安定した仕事をとばかり考えていた聖は、自分のためだけに何をしたいのかと考えると、迷い出してしまう。

    しかも、試験を受けてもいない会社から、内定や面接の通知が!
    聖は就職に大堂のコネを利用する気もないのに、大堂へのコネが欲しい会社のほうから、縁を求めてきたのだ。
    王子こと加納議員には、さっさと決めないから噂が広まるのだと脅される。

    面接会場での停電をいかに解決するか。
    加納議員の秘書が次々に辞めた件。
    就活がうまくいきそうだった聖が、インターンを首になった理由とは。
    「選挙の神」がいるという噂の真相は?
    聖の代わりに働く事務員の妙な行動のわけは‥

    政治家にあまりいい印象がないし、良く知らないため、微妙な入りづらさがあるんですが。
    今回は、別な世界をのぞこうとして~大人になりつつある聖に好感が持てました。
    出先ではバリバリ有能さを発揮し、どの会社にも一人はいて欲しいような人材なのに。
    自分自身のことは、意外に決められないというのが微笑ましく、真実をついている気もします。

    結末はちょっと、どうかなという部分もあるけど。
    素直にこれまでの一番の良さを生かす形でもあるかもしれない?

  • 読みながら、あーそうそうこんな話だった、と思い出していく感じでしたが
    特に問題なく読めました。

    腹違いの弟を扶養し、大物政治家事務所でのバイトと大学生活に大忙しの佐倉聖くん。
    今作では、将来を見据えての就職活動中です。

    周りの政治家や秘書さんたちが、アクが強くなかなかの曲者ぞろいのせいか、
    まっすぐで素直な聖くんがほほえましい。
    お話自体は、日常の謎系の軽いミステリー仕立てで読みやすいけど、
    序章とその後のつながりがよく分からん。
    でも、「コネ」やしがらみと奮闘する姿や、政治家の裏事情や、いろいろ面白く読めました。

    最後は周りのあくどい大人たちの手中に落ちた感もあったけど、
    いちばんいい具合に落ち着いたってことになるんですかね。
    また次もありそうだな。

  • 元大物政治家の事務所で働く聖の就活編 ミステリだけど殺人は無し 選挙絡みのネタありきだけど汚くない

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「アコギなのかリッパなのか」の続編が出たんですね、、、1作目が文庫になったから読みたいとは思っているのですが、、、いつになるやら・・・
      混迷...
      「アコギなのかリッパなのか」の続編が出たんですね、、、1作目が文庫になったから読みたいとは思っているのですが、、、いつになるやら・・・
      混迷している政治状況から考えるとタイムリーな出版になるのかな?
      2012/09/18
  • 「アコギなのか、リッパなのか」の続編。。。
    ですが、この前作の存在を知らず、読んでいないところからスタート。
    多少のバックグラウンドのラグはあったものの、それほど問題なく読めました。
    一応ミステリーだけど重くなく、政治のお話もあるけど汚くなく、軽い気持ちでサクサク読めるいい作品でした。
    暇なときに読むのが最適。
    キャラクターの感情の描写が愉快な感じでこれがまた気楽。

  • 取っといた。
    さっと読んでしまった。
    弟がいいなあ。

  • シリーズ完結編…なのか?つまりは、みんなに愛されてる聖くん、ということなんだね。しかし、これ年いち連載だったんだね。前作からいくと完結まで約6?7年かかってる感じ?デビューが「しゃばけ」なせいか時代物ばかりに依頼が来ているようですが、この人の現代ものは結構いいと思うんですがね。

  • 元政治家の事務所の事務員アルバイト聖が主人公。それなりには楽しめたけど、もう一つという感じも残る。

  •  やはり着地は、難しい。
     ちょっとひっぱりすぎたかな?

  • 政治家の周辺で気働きができるさくら聖がコネを使わずに就職をしたいと活動するが……。有能すぎる!しゃばけシリーズとはまた違ったテイスト。

  • 佐倉シリーズの続きがいつのまにか出てた。
    就活に追われる聖のまわりはトラブル頻発!

    政治家ってやっぱり不思議な職業だなあ…という感想。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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