終わらない歌

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536156

感想・レビュー・書評

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  • 少々鬱鬱気味な語りが多かったわりに
    読後感が素晴らしくよい。
    おもしろかった。

    とある一曲で繋がっている女性たちのお話。
    才能や、努力、立場、憧れや嫉妬、過去と未来、
    いろんな感情に突き動かされて、
    焦ったり迷ったり、立ち止まったり、全力疾走したり、
    うわあ、みんな頑張って生きてるなあって感じ。

    とはいうものの
    同窓会には行きたくない

  • 『よろこびの歌』の続編…、
    前作から3年、二十歳になった元2年B組のお話です。

    前作が、6人からなる連作短編集であったことに対し、
    本作は、短編6編からなるアフターエピソードですが、
    うち、3編は、前作で実質上のダブル主演とも言える、
    御木元玲と原千夏のお話(中編っぽい)となっており、
    前作同様に、最終話での盛り上がりはありましたが…、
    前作から続けて読むと、少~し偏り感?もあったかも。

    とは言え、
    卒業して、それぞれバラバラの進路に進んでから2年、
    二十歳になった彼女たちの、二十歳らしぃ苦悩は、
    前作とはまた違ぅ心地よさもあって、よかったです…。

    この流れで、少し時間は飛びまして、
    さらに10年後、30歳になった彼女たちのお話を、
    いつか、読んでみたぃな~とも思わせてくれる、
    そんな作品だったと思います。

  • 高校の同級生の少女たちの話。
    今を生きることにいろんな迷いを感じながらも、それぞれ未来に向かってもがきながら進んでいく姿が描かれたいる。

  • 「よろこびの歌」を読まずに、こちらを先に読んでしまいました。それでも十分楽しめました。繊細で分かりやすい文体は、とても心に響きます。勿論、千夏と玲の章は良いですが、コスモスも良かった。

  • 歌に想い出を馳せて、歌に励まされて、歌に突き動かされて、少女達は飛躍する。

    「あれがなければ、これがあったらと悔やむのでなく、そのままの状況を踏み切り板にして、できるだけしなやかに跳ぶ。」
    しなやかさは、限界点を越えることもできるのだ。

    ハイロウズの歌が出てきたから、よく聴いてた頃を懐かしんだ。
    ずんずん突き進んでた頃を思い出した。

  • 「よろこびの歌」から2、3年後。少女達はそれぞれに時を経たせ、道を歩んでいる。

    生まれてきた意味なんてないよ。誰かのために、何かのために、って考えなくても、どうせもともと意味なんてないんだ。自分がいいと思うとおりに生きればいい
    少し心が軽くなった。

  • H28.4

  • 2/218

  • 夢は遠い。希望は儚い。どんなに手を伸ばしてもつかめないかもしれない。夢も希望も、挫折や絶望のすぐそばにある。もしかしたら欲しがらないほうがいいのではないか。希望など初めからないほうがよかったのではないかと疑いながら、それでも希望を持たないわけにはいかない。夢に向かわずにはいられない。

    夢も、希望も、前向きなだけのものではない。それがあるから苦しい。でもそれなしでやってはいけない。夢と希望はときに重くて厳しいものなのだと判った。

  • 『よろこびの歌』の数年後を書いた作品。高校生だった彼女たちはそれぞれがぞれぞれに新しい道を進んでいる。ここ最近の宮下作品では群を抜いて良かった。玲と千夏を中心に物語は広がっていくが、最終話が凄まじく良い。メロディが響いてきそうだ。玲が殻を突き破っていく過程がたまらなく良いのだ。2013/049

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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