本多静六 若者よ、人生に投資せよ

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 151
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408538105

作品紹介・あらすじ

伝説の億万長者にして日本の公園の父・本多静六の生涯を描く渾身の評伝。没後70年・実業之日本社125周年記念出版。

感想・レビュー・書評

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  • 北康利さんはノンフィクションの名手である。
    比較的中立的な立場で著述するため非常にわかりやすい。
    本多静六は自分にとって、日比谷公園を設計した日本公園の父とも言える方とは
    存じていたが、それ以外は知らなかった。

    知らないことで無色透明な本多静六像がわかるのではと思ったが、この著作は成功しているのではと思う。

    今ある金儲け本の源流はここに行き着くのではという印象である。
    蓄財、投資よりも「正しい金の使い方」を実践しているのが本来伝えたいところであろう。
    金を貯めた後に何をしたいというアウトプットがしっかりしているのは、最近の投資本でも欠けることが多い点で参考になる。

    本編でも大隈、渋沢、後藤、北里などとの群像劇、明治神宮の設計裏話など
    気骨感のある本多を軸にしているので、本多のための多面的な部分も見れるため面白い。

  • この本を20代前半というタイミングで読めたことに感謝。
    脳みそのシワとシワの間に刻みつけたい言葉ばかりです。

  • 本多静六
    働学併進、日々働き学び続けること。
    喜捨の精神。
    人間は老衰するから働けないのではなく、働かないから老衰する。
    年老いてこそ若者と話し、また新しい知識を入れることが大事。
    人生即努力、努力即幸福。

  • 本多静六の激動の人生が書かれている。
    人並外れた勤勉さ、頭脳、行動力、そして運も持ち合わせていたことが伺える。

  • 明治神宮、日比谷公園を作った人。東大教授にして資産を500億円まで増やした人。日本人で初めてドイツミュンヘン大学で博士号。山林の研究だけでなく、林「業」として、資本的に独立・運営までを考えた。その知力・行動力はまさに起業家。起業を目指す人が読んだら、ワクワクしそうです。

  • 2022年77冊目。440ページ、累計21,307ページ。満足度★★★★☆

    『私の財産告白』などのベストセラーで知られる日本初の林学博士・本多静六の生涯を安田善次郎などの生涯を書籍として著した北康利氏が同様に書籍化したもの

    1866年生まれの本多の生涯を通して、日本や海外の状況、当時本多と交流のあった人物像などを知ることができる

    「職業の道楽化」を理想に掲げた本多だが、「豊かにならねば、やりたいことも実現できない。周囲を幸せにすることもできない。」と蓄財は社会の継続発展には不可欠と確信していたことを強調しておきたい

  • 日本初の林学博士であり、日比谷公園をはじめ多くの公園を手掛け、明治神宮の杜の設計者である本田静六さん。勤勉と節約、先見の明により、莫大な財産を築いた。林学の泰斗として森林保護や適正な活用を行なったのはもちろん、新年と行動力で多くの偉人と交流を持ち、また多くの逸材を育てた。木だけでなく、人も育てた。こんな偉人がまだまだいるんだなあ。恥ずかしながら知りませんでした。「見返りを求めて人脈を広げようとする人間に幸運の女神は微笑まないが、巧まずして育んだ人間関係は人背にとって最良の投資となる」「「天才−努力」には「凡才+努力」の方が必ず勝てる。」「人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も名誉も美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない」「清らかで豊かになることを目指す清豊思想」。北康利さんの本は何を読んでも面白い。

  • 本多静六という名を全く知らなかった。
    昨今の伝記物の第一人者である北氏の作でなければ、手に取ることがなかったように思う。
    明治から昭和にかけてこんな偉大な人生を生きた方がおられたこと、成し遂げた業績、後生に残る遺産。北氏の切り口の巧みさもあって、驚きの連続であった。
    「若者よ、人生に投資せよ」がサブタイトル。自分自身は若者とは言えなくなったが、「人生即努力」はいくつになっても取り組まねば。

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著者プロフィール

昭和35年12月24日愛知県名古屋市生まれ。東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。資産証券化の専門家として富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末でみずほ証券退職。本格的に作家活動に入る。
著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』『佐治敬三と開高健 最強のふたり』(以上、講談社)、『陰徳を積む―銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(PHP研究所)、『西郷隆盛 命もいらず名もいらず』(WAC)、『胆斗の人 太田垣士郎―黒四(クロヨン)で龍になった男』(文藝春秋)、『乃公出でずんば 渋沢栄一伝』(KADOKAWA)、『本多静六―若者よ、人生に投資せよ』(実業之日本社)などがある。

「2022年 『稲盛和夫伝 利他の心を永久に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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